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23話 ~ハウ・トウ・メイク・ゴーレム~ ゴーレムの作り方、あるいは超乳の作り方


「飯も食ったし、魔人形ゴーレム作りを始めるぞ!」


「何だ、ゾーイ。やけに張り切ってるな」


 ヴァニラの言う通り、何だかゾーイはやる気満々だ。


「こうなったらさっさと魔王を倒して、契約通り・・・・フィルをこき使ってやるんだ!」


 ああ……

 そう言えば、そんな事も決めたんでしたね。

 気の迷いかな?


「フィル! 何やってんだよ!! さっさと始めるぞ」


 はいはい。

 まあ、今でも大して変わらない気もするけどね。



「で、どうすればいいのさ」


「ああ……まずは魔魂だな」

 

「魔魂?」


魔人形ゴーレムに核となる、人造の魂みたいなもんだな」


 ゾーイはそう言うと、小さい玉を何個か出して見せた。


「こいつがそれだ」


 ガラス玉のように綺麗な玉だ。

 魔石と似ているが微妙に違うような気もする。


「魔石とはなにが違うのかな?」


「同じと言えば同じようなものだが、これは魔道士が一から作ったものだからな。完全な人造物だ」


 よく分からないけど、そうなんだ。


「それでだ! まずはフィルにこの魔魂を作ってもらうぞ」


「えっ?! その魔魂を使うんじゃないの?」


「だから毎回言わせんなって! フィルの魔人形ゴーレムなんだから、フィルの作った魔魂を使うに決まってんだろ!」


 そうなの?

 魔人形ゴーレムもそのパターンなの?


「この魔魂を使ったら、オレの魔人形ゴーレムになっちゃうだろ! オレは超乳の魔人形ゴーレムなんて必要ないぞ」


「ああ、まあ……はい」


 っていうか、僕がそんな物作れるのか?


「作り方だが、まずは――」


 ふむふむ……


「それから――」


 ほうほう……


「最後に魔力を――」


 へえぇ……  


「――という感じで出来上がりだ」


 そうやって作るんだ。

 でも、作り方はだいたい分かったけど、肝心の魔力が足りないと思うんですが?


「あとフィルの魔力じゃ全然足りないから、オレが魔力をさっきみたいに送るからな!」


 わかります。

 さっきみたいに肩に爆乳を乗せるんですね。

 

「でもそれじゃあ、ゾーイの魔魂になっちゃうんじゃないの?」


「それは違うんだよなぁ……まずフィルを通すことで、お前の微々たる魔力も混ざるだろ?」


 “だろ?”と言われてもねぇ……


「それを魔魂に注入するときに、お前の思念を思い切り注ぐと……あら不思議! フィル製魔魂の出来上がりってね♪」


「えーっと……それでいいの? そんなもんなの?」


「そんなもんなんだよ、魔法なんて!」


 ゾーイに言わせると、魔法は全部“そんなもん”だよね。


「とにかくだ! つべこべ言わずに、さっさとやるぞ。手順はさっき教えたとおりだからな!」


 ……じゃあ、とりあえずやってみるか。






「よし、いいぞ! 後は魔力を注入するだけだな」


 知ってます。

 肩に爆乳を乗せるんですよね。

 厳密には体を密着してるだけなんだけど、爆乳だから仕方ないよね。


「作りたい魔人形ゴーレムをイメージしろよ! より具体的にな」


 より具体的なイメージと言ったって、結局は超乳が大事なんだよなぁ。

 まあ、せっかくだから可愛い超乳でもイメージしておくかな。


「あと大きさもだ。間違っても巨人をイメージすんなよ!」


 イメージで大きさが決まるのか……

 じゃあ、水銀の量は関係ないんだ。


「玉に自分の魔力を送るような感じだぞ! いいか、行くぞ」


 無色の玉に向かって自分の魔力を送る。

 正確には、ゾーイから送られた来た魔力を、玉に向かって送ってるだけだけど。


 えーっと、超乳、超乳っと!

 ゾーイより大きくて、グレモリーよりは小さく、そして可愛い感じで、と……


 玉は魔力を吸って銀色に輝きだした。


「銀色の魔魂か。水銀には相性がいいかもな」


「相性とか、そういうのあるんだ」


「相性が悪いと失敗することもあるぞ! オレなら問題ないけどな!」


 あー、はいはい。

 まあ、豪語するだけのことはあるからなぁ。


「とにかく出来上がったな。あとは水銀に魔魂を入れて呪文を唱えるだけだ」


 また呪文か、今度は何だろう?


「簡単な呪文だぞ。“シュラ・シュシュシュ”これだけだ」


 確かに簡単だ。

 意味は分からないけど。


「ちなみに“コンピラ・フネフネ”は要らないからな」


 いや……そのコンピラ・フネフネがよくわらかないんだけど?


「ところで、これっぽっちの水銀で大丈夫なの?」


 大きめのガラス瓶だけど、どう見積もっても人の大きさになるほどの水銀の量じゃない。


「量は、ある程度あれば問題ないぞ。そういうもんだからな」


 また“そういうもん”か……

 何でもそれで片付けてる気がするんだけど、それでいいのか?

 いや、ただ単にゾーイは説明が苦手なだけなのかもしれない。


「いいから早くやれって! 呪文は間違えんなよ」


「はいはい」


 水銀に魔魂を入れて、っと……

 あとは呪文だな。


「シュラ・シュシュシュ!」


 呪文を唱えると、水銀が動きだし瓶から溢れだしてきた。


「おおっ! いい感じだな」


 水銀は段々と人の形になり始める。

 なんとなく人の姿に見えてきたけど、まだよく分からない。

 よく分からないけど……


「おっぱいデカいな」


 おっぱいだけは分かる。

 超乳であろうおっぱいが……

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