眞道君、今日はあっちなんだね!
皆さま方の小説を読んで書いてみようと筆を取らせていただきました。
初心者ですのである程度まではお許しを頂けると幸いです^^
※R-15はもしもの時のために付けておりますので、あまり派手な期待はしないでくださいm(_ _)m
日本のとある街中のとある交差点で一人の男がいた。身長は180㎝くらいで、黒い髪、黒い眼をした一般的な男子高校生。彼は本を片手に交差点で信号待ちをしていた。
「・・・」
黙々と彼は本を読んでいた。そこに信号が青になって渡ってきた親子がいた。片方は小さな女の子で母親とのお出かけがうれしいらしく大はしゃぎで横断歩道を駆けながら渡って来る。母親も少し走り歩きの様な速さで追いかけながら横断歩道を渡ってきた。
「こらこら、そんなにはしゃいでたら転んじゃいますよ~」
母親は先に行ってしまった娘を注意する。そんなに距離も開いておらず、現代日本なら特に心配もいらないような距離ではあったが親心と言うべきか心配は尽きないものである。
「大丈夫だよ!もうそんな子供じゃないもん!!」
小さな女の子は、そんな親心を華麗にスルーしてそんなことをのたまう。この年頃の子どもにはそんな反抗期ともいえない反抗期みたいなものであった。
事件はそんな何処にでもある様な、そんな場所で、そんな場面に全くの突然に起こった。小さな女の子は浮かれていた。その母親はそんな娘に注意を促した。たった、たったそれだけで終わる様な事態に出くわした、本を読んでいた男子高校生は足をとられた。
小さな女の子は、母親の言葉に答える為に後ろに気を取られていた。高校生は黙々と本を読んでいた。母親は娘が先に行ってしまい一抹の不安を覚えて注意を促した。それぞれの行為は何でもなかったのにその事件は起きた。
先ず初めに、小さな女の子は後ろに気を取られてその高校生の足にぶつかってしまった。
体の大きさや体重などの違いにより女の子はバランスを崩して転んでしまう。
高校生はも足を取られてバランスをとりなおそうとするが、足の前には小さな女の子。蹴るわけにもいかずまたいで前にずれようとするも、もたついてしまい前に転びそうになる。
女の子をよける為に無理やりにでも前に足を出した結果、無事に女の子をまたぐことに成功するも前のめりになった体は元には戻っておらずまた一歩、もう一歩とバランスをとるために前に出てしまう。
そこに、すかさず通りかかるトラック。
高校生の体はもう車道に出ていた。
「やっべ、これ死んだわ」
これが高校生の最後の言葉であり、この日の事件は収束に向かって動き出す。
慌てるトラックの運転手 泣き喚く女の子 どうしたらいいのか分からずにパニックになる母親
誰もかもが慌てサイレンの音が響き渡る頃、高校生はすでに死んでいたのだった。
この高校生の両親は事故死しており、この高校生はその遺産でもって一人暮らしをする天涯孤独な男であった。事故の過失はどこにあるのか分からないが、小さな女の子の家族は毎年その日はその高校生のお墓に訪れては掃除して花を持ってくるのであった。