9 ヒドラ
街道を防ぐようにヒドラが出現した。恐るべきはその再生能力だ。冒険者も騎士団もなすすべがない。ロビン皇太子とマリエール皇太子妃が国王に呼ばれた。
9 ヒドラ
街道を塞ぐようにヒドラが出現した。ヒドラ自身に移動能力はほとんどない。触手が届く範囲で生物を取り込み糧としている。奥地で生息している分には脅威にならなかったかも知れない。しかし場所は王都に近い街道だ。ほとんど動かないとは言えこの国の要所だ。迂回する事は出来ない。ヒドラを倒さない限りこの国の経済は止まってしまう。国は先ず冒険者ギルドに要請した。幾つかの冒険者グループが討伐に挑んだ。接近戦は難しいが遠距離攻撃つまり弓矢、魔法、魔導具、投擲----------。ならば討伐可能だと思われたのだ。確かに攻撃は通る。ヒトデの巨大化したような姿をした全長50mの魔獣は攻撃が通る。身体に穴が開くのだ。しかしほどなく再生してしまう。その後触手が触手の先から放出される毒が冒険者を捕らえ、飲み込まれる。Sランク冒険者でさえ討伐出来ない。冒険者ギルドは国に討伐不能と報告した。王宮魔導騎士団と王宮騎士団の出動だ。王宮魔導騎士団の魔法と王宮騎士団の弓矢と投擲がヒドラを砕いた。勝利を確信した彼らを絶望が包んだ。再び元の姿に戻り触手と毒で多くの騎士が飲み込まれた。それでも何度も騎士達は挑んだ。結果は変わらない。ヒドラの身体が幾分大きくなったぐらいだ。騎士団長達は国王に結果を報告した。
ロビンとマリエールが国王に呼ばれた。国王は、
「国の窮地を再びその方らに救って貰わなくてはならないようだ。その方らにヒドラの討伐を依頼する。」
2人は承った。マリエールは、
「私の魔獣殲滅の魔法は未だ未熟。王宮魔導騎士団、王宮騎士団
の協力無しには魔獣殲滅は出来ません。両騎士団の協力と打ち合わせが必要です。国王陛下からも両騎士団の協力と打ち合わせを要請願います。」
と話した。
両騎士団長とロビン皇太子とマリエール皇太子妃の打ち合わせは間もなく行なわれた。マリエールは、
「詠唱により魔獣殲滅の魔法を放ちます。まだ未熟な私にはヒドラが粉々になった状態でしか発動しません。皆様にお渡ししたのが詠唱の言葉です。最後の魔獣殲滅の魔法を発動する。と言った時に一斉に魔法、弓矢、投擲-------------。などを行って下さい。ヒドラはそれで殲滅される筈です。」
ドラゴンを討伐して国を救った英雄の言葉は重い。それぞれの騎士団長は了解した。
翌日両騎士団、ロビン皇太子、マリエール皇太子妃はヒドラ殲滅のために出発した。その日の午後にはヒドラがいる場所まで来た。
マリエールは先頭に立ち詠唱を始めた。騎士達は魔法、弓矢、投擲を構えた。マリエールは詠唱を始めた。
「万物を造りたまいし神々よ。邪悪なるヒドラを討伐する力を貸したまえ。我が望むはヒドラを殲滅する魔法。魔獣殲滅の魔法を発動する。」
一斉に魔法、弓矢、投擲----------が放たれた。ヒドラは粉々になった。粉々になったヒドラは再生する事はなかった。魔獣殲滅の魔法は発動された。
暫くの時間が経った。ヒドラが再生する事がない事が判り歓声が上がった。勝利したのだ。
マリエールの魔獣を殲滅する魔法はまだ未熟だ。詠唱を使って、騎士団にヒドラを粉々にしてからでないと効果がない。




