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        1  婚約破棄

 エバート王子は婚約者マリエールと上手くいかない。愛するマリアンを聖女に仕上げ、魔王を作りマリアンと共に討伐する事にした。

           1   婚約破棄


 貴族学院の卒業パーティー会場、綺羅びやかな衣装を着た貴族令嬢、子息がパーティー会場で歓談している。しかし、公爵令嬢マリエールはエスコートする筈のこの国の第1王子エバートが会場に現れず一人佇んでいる。婚約解消の話しは出ている。エバートが男爵令嬢のマリアンに入れ込んでいる事を知っているからだ。それまでもエバートとマリエールの関係はあまりいい関係ではなかった。怠惰なエバートに対して叱咤激励するマリエールをエバートは嫌っていたのだ。

 実はマリエールは転生者だ。エバートに嫌われている事が判って池に身を投げたのだ。その時転生したのだが勿論マリエールの記憶もあるので転生後もマリエールらしく生きている。漠然とこのストリーを知っている気がする。マリエールはこの後婚約破棄されるのだ。 

 男爵令嬢マリアンは神殿の神託により聖女とされている。エバートは珍しくないが勇者だ。2人で魔王討伐すれば結ばれるのだろう。丁度都合良く魔王らしい物の出現が報告されている。

 エバートの婚約破棄の理由は完璧だ。魔王討伐に尽力した王子と聖女ならば結婚が妥当だろう。例え婚約者がいても。魔王討伐に行くならば婚約破棄して於いた方が誠実かも知れない。本当に真の聖女、真の魔王ならば。マリエールは知っている。聖女も魔王もエバートが作り出した偽物である事を。

 卒業パーティーは始まった。エバート王子は聖女マリアンをエスコートして会場に現れた。エバート王子は、

「卒業生の皆、卒業おめでとう。ハレの舞台ではあるが皆に伝えておく必要がある。私エバートと聖女マリアンは魔王を討伐して結婚する。従って現在の婚約者、マリエールとは婚約破棄しなければならない。これは止むを得ない事であり、マリエールに問題があるのではない。マリエールには私との結婚以外の幸せを掴んで欲しいと思っている。これはマリエールを思っての事であり魔王討伐に憂いを無くすためである事を皆も判ってくれるであろう。ここで私エバートはマリエールとの婚約破棄を宣言する。」

エバートは高らかにマリエールとの婚約破棄を宣言した。これに対してマリエールは、

「エバート王子様、ご配慮誠にありがとうございます。私マリエールは、エバート王子と聖女マリアン様の魔王討伐を心よりお祈りします。婚約破棄のお申し出、このマリエールも了解しました。それでは皆様御機嫌よう。」

と言ってマリエールは踵を返し会場を立ち去った。マリエールの顔に笑顔が浮かんでいたのを誰も気付かなかった。

 帰宅したマリエールは父親のロンメル公爵にエバート王子から婚約破棄された経緯を語った。公爵はエバート王子とマリエールが上手くいっていない事も知っていたし、マリアンが聖女の託宣があった事、エバートがマリアンにご執心である事、魔王出現の事も知っており調査もしていた。しかしこのタイミングで婚約破棄された事はマリエールの心を傷つけただろう事が気がかりだった。マリエールは、

「どうって事ありませんわ。」

と言った。

 マリアンと結婚するために邪悪なマリエールと婚約破棄する事にエバート王子はした。貴族学院の卒業パーティーの場だ。

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