第六話 第二形態
「グルアアアアアアアアアアアア」
「ゴギギギギギッ」
巨大なカエルのような魔物をゴジが倒した。そう、ゴジが倒したのだ。
実はゴジが孵って数日ほど経ってから、俺は蜘蛛のような魔物から奇襲を受けた。その時、野生の勘でゴジは俺より少し早く気づき、ブレスを放ったのだ。ゴジの放った青白いブレスはとても綺麗で威力も申し分なかった。そのブレスは蜘蛛の足を6本焼き払い、俺に蜘蛛を殺る隙をくれた。慌てて魔物の心臓をひとつきしたら、俺の頭にアナウンスが響いた。
「称号:ドラゴンテイマーを獲得しました。」
「称号獲得によりステータスにボーナスが加算されました」
おっ!と思い、俺は新しい称号を確認するためステータス画面を開いた。
「ステータス」
榎本乃亜(種族:人間)
レベル1227
称号:復讐者・ドラゴンテイマー
能力値
筋力:2433
俊敏:2411
物理耐性:1844
魔法耐性:1836
魔力:12064/12064
知力:2478
スキルツリー
・狂人;レベル3
レベル1:2倍返し
レベル2:捨身攻撃
レベル3:発狂 7/10
・完全再生:レベル3
レベル1:低速再生
レベル2:通速再生
レベル3:高速再生 4/10
通常スキル
・剣術:レベル6
・我流剣術:レベル4
称号:ドラゴンテイマー
貴方はドラゴンと心を通わせた。この友情がいつまでも続くように。
効果:貴方と心を通わせたドラゴンのステータスを見ることができる。
そこで試しにゴジのステータスを見ると、こんなことになっていた。
ゴジ(種族:地竜)
形態変化:第1形態
第二形態:討伐数0/100
第三形態:討伐数0/10000
スキル
・ブレス:レベル2
まず最初に目がいったのは(種族:地竜)だった。侍オーガが拝めていた時点で「なんかすごい奴」みたいには思っていたが、まさか竜種だとは思わなかった。
また、「第1形態でこんなに強いなら、ゴジが第二形態になれば…………」と思って、一緒に狩りをしていたというわけだ。
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「よし!これでゴジの討伐数が100になった!」
「グル♪」
誇らしげに鳴いたゴジを俺は抱え、ゴジのステータスを確認した。
ゴジ(種族:地竜)
形態変化:第1形態
第二形態:討伐数100/100 任意で進化可能
第三形態:討伐数0/10000
スキル
・ブレス:レベル6
よし!ちゃんと進化出来るようになってる。さて、どんな姿になるのかな?
俺はゴジを地面に置き少し下がった。ゴジも何をするのか察したようで真剣な顔(トカゲだから正確には分からない)をして静かに待っていた。
「第二形態への進化を許可する」
「グル!」
力強く返事すると、ゴジが眩い白い光に包まれていった。
「めっちゃカッコイイじゃ〜ん」
光が収まり辺りを見回すと、目の前にあのゴジだと思えないほどの大きな生物がいた。頭はアルマジロトカゲの頭をそのまま大きくした感じで、体は二足歩行の肉食恐竜のようなものだった。全身硬そうなプレートに覆われていて、やっぱり黒かった。そんな体長7メートルほどのゴジが甘えるような視線で突っ込んできた。
「うお!あっぶね!お〜い、ゴジ〜気を付けろ〜当たったら『2倍返し』でやばいことになるから〜」
「ガルルルルルルルルルルル」
「それにしてもデカくなったな〜。これだと洞窟の狭いとこには入れないかもしれないな」
「グルルル?」
あっ!そうだ!
「ゴジ、小さくなれないか?」
「グル?グルル!」
そうするとゴジがまた光に包まれて、いつものサイズに戻った。
「よし!これなら、狭いとこでも問題ないね」
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正確な日にちは分からないが、ゴジが第二形態を解放してから体感2ヶ月くらい経った気がする。俺たちは今、大きな扉の前にいる。あれから色々あったが要約すると、
・いくつかの魔物の集落とか村を潰した。
・スキルレベルが上がった。
・新しい装備を手に入れた。
・洞窟の中に遺跡エリアがあった。
みたいな感じだ。ステータスは、
榎本乃亜(種族:人間)
レベル1432
称号:復讐者・ドラゴンテイマー
能力値
筋力:2832
俊敏:2845
物理耐性:2477
魔法耐性:2439
魔力:16064/16064
知力:2878
スキルツリー
・狂人;レベル3
レベル1:2倍返し
レベル2:捨身攻撃
レベル3:発狂
レベル4:痛覚式身体強化 6/10
痛覚式身体強化:痛みを感じるほど、能力値が上昇する。上限はない。
・完全再生:レベル3
レベル1:低速再生
レベル2:通速再生
レベル3:高速再生
レベル4:超速再生 3/10
超速再生:絶命しない限りどんな傷も再生する。再生速度は並の斬撃より速い。
通常スキル
・剣術:レベル9
・我流剣術:レベル7
まあいつも通り、化けてる。狂人スキルツリーにはドMにされてしまった。あと、斬撃より早い再生速度は、例えば「体の右側から切り込まれた剣が体の左側へ抜ける前に、右側が再生している」みたいなことができてしまうということだ。もう不死身じゃね。
新しい装備も、侍オーガの村の長が持ってたミスリルの刀が追加で2本が手に入った。でも、今までの白いミスリル製の武器とは違って、少し青白い刀と少し黒い刀いだった。女神の講座ではこれを属性ミスリルと言っていた。
普通のミスリルの比べて希少だが、属性ミスリルで作った武器に魔力を流すと属性が付与される。属性はミスリルの色によって決まっていて、色によっては非常に強力な武器となるとされていた。ちなみに青白い刀は氷属性で、黒い刀は闇属性である。魔力は結構ある方だったはずだから操作する方法さえわかれば確実な戦力プラスだ。まあ、魔力操作ができればね。
んで、目の前にあるこのでっかい扉。遺跡っぽいエリアにあったが、絶対にアレだろこれ。ラスかどうかは知らないけど少なくても中ボスだろうな。ここ以外の通り道もなさそうだし、倒すしかないな。まあ、ここら辺の敵も随分と楽に倒せるようになったし、久しぶりの楽しい戦闘になりそうだ。
「よし!ゴジ、いくぞ!」
「グル!」
ゴジの力強い返事と共に開けた扉の先には漆黒の鎧を纏った、二刀流の侍オーガがいた。
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