Lesson 3 キャラ(ヒロイン)
さて,今回の内容は,ずばり,キャラクターです。
みなさん分かっていると思いますが,このキャラ作りが作品に大きく影響してきます。めんどくさがらずにしっかりと考えましょう。
今もう書いている人は今いる人物を変更する必要はないので,これから登場する人物に役立ててください。
ではレッスン開始です。
まず,主人公は置いておいてそれ以外のキャラについて考えます。主人公を置いておくのは主人公にはカメラがずっと張り付くので少しくらい薄くても覚えてもらえるからです。
では逆に最もキャラが濃くないといけないのは誰なのか。それは『敵』です。もっと言うなら敵役の,一回しか出てこないやつですね。
なぜ濃くないといけないのか。それは出てくる時間が少なければ少ないほど覚えてもらいにくいからです。
ではこのような大前提を頭に入れながらキャラを作りましょう。
まず,ヒロインから考えていきましょうか。あれ,悪役からじゃないの? そう思ったあなた,鋭いですね。ですが今回はヒロインからです。
その理由は,人間は最初に作ったものの方が途中に作ったものより愛着がわくからです。
せっかく愛着がわくなら一回しか出てこない悪役より何回も出てくるヒロインの方がいいですよね。
ではでは考えます。考えるにあたっていくつかの条件があります。
1,キャラかぶりをなくす
2,個性を出す
3,自分が愛を持てるようにする
です。
まず一つ目はいいですよね。複数人のヒロインのキャラがかぶってしまうと一人ずつの印象は薄れてしまいます。
では二つ目。これは個性を出すです。いや,いきなり個性とか言われても頑張っても薄くなっちゃうんだよ。そんなあなた,安心してください。確実に個性を出せる方法があります。
ではまず,個性とは何か。これの解答は人それぞれだと思いますが,俺はそのキャラの持つ『属性』だとおもいます。
では属性はどうやって作るのか。それは大きく分けて三つ。外的要因,内的要因,そして称号です。
一つ目と二つ目の要因は有名ですよね。では丁寧に見ていきましょう。
一つ目は,単純に見た目,です。例えば美人,イケメンなど。これは考えるのにあまり苦労しないと思います。単純に思い浮かんだものを当てはめていけばいいのです。
ですが外見だけではキャラは濃くなりません。そして何が重要なのかというと,性格です。
性格は難しいと思います。なぜなら絶えず変化するから。それに種類も豊富です。
ではどのようにするのがいいのか。それは,ずばり自分の好きな性格をたくさん書き出す,です。
これはあなたがいままでに聞いたり見たりしたことのある性格の中で自分好みな物をピックアップするという方法です。
ではこの方法の利点は何か。それはキャラへの愛が必ずできるということです。
せっかく物語をかくならヒロインに愛を持ちたいですよね。
そしてここからが重要。ただ自分が思いついた性格をキャラにさせても,それはまだ薄いです。それもそのはず。いままでに経験してきたキャラの性格なので必ず誰かがどこかでもう試しているのです。
ではどうするか。一番簡単な方法はキャラを極端にする,です。
これは簡単です。ただそのキャラの特徴を引き延ばすのです。
例えば,内気な女の子がいたとします。ですがただ内気なら,たとえ美人でもそれは弱いです(特にファンタジー)。ではこの子の特徴を引き延ばしてみましょう。
まずはその子の内気,について分析します。その子はコミュ障なのか。それとも他人に関心がないのか。あるいは小さいころいじめられていて,人が怖いのか。
ではコミュ障だったとします。ならば,圧倒的にコミュ障にしてください。文字でしか誰かと会話できない,あるいは誰かと同じ空間にいると,てんぱってしまう。
どうですか。少しは個性が出ましたね。
でもこのままだとコミュ障過ぎて物語にうまくかみ合わないよ!!
そうなんです。ですが,それは主人公に解決させればいいのです。主人公の働きかけで少しずつ良くなっていく。これは王道ですが,人気がありますよ。
そして主人公とその女の子の中も自然と近くなる。完璧ですね。
次に紹介するのが,若干ヒロイン向けの方法ではない,キャラの濃く仕方です。
それは何か特技をつける,ということです。
これは悪役で多く使われているのですが,ヒロインでも使えます。その名の通り,何か特別な力を与えるのです。
例えばさっきのコミュ障な少女を見ていきましょう。
コミュ障と聞いて,今俺が思いつけるのが,SNSがすごくできるということです。
例えば,主人公がどこかでライブをしたいとき,SNSの力でそれを広める,や,誰かが誘拐されたときには,SNSで居場所を特定する,みたいな感じです。
ではここまでの情報をまとめてみましょう。
凄まじいコミュ障で、実はSNSがすごくできる。つまり主人公が何かピンチになったとき,そのSNSの力で解決するのです。
どうですか。これだけで個性が出た感じがしませんか? この女の子でも物語が書けそうですよね。
というわけでキャラ(ヒロイン)はこのくらいで終わりです。それでは最後に復習しましょう。
まずヒロインは
・キャラかぶりをなくす
・個性を出す
・愛を持つ
を意識するのでしたね。そして個性の出し方は,二通りありましたね。
・キャラを極端にする
・キャラに何か個特別な個性をつける(ヒロイン向きではないかも)
でしたね。ちなみにキャラへの愛は持ってください。それは後からどうこうできることじゃないです。
あと,言い忘れたのですが,もしあなたが書くのが現実世界の恋愛の場合,キャラを濃くしすぎないようにしてください。
これはどの物語にもいえるのですが,読者がどれだけ物語に入り込めるかが重要になってきます。そして現実の恋愛であまりにも変なキャラが出ると読者は冷めてしまうことがあります。
だからやりすぎには注意してください。
それでは,また会いましょう。