Lesson 1 伝えたいこと
まずはここまで読んでくださり感謝です。しっかりと読者様にとって役に立つことを書いていきたいので,どうぞこの作品を踏み台にしてみて下さい。
さて,俺のどうでもいいことは置いといて,中身について入っていきましょうか。
今回伝えたいことは一つだけ。あなたが書く作品で『何を伝えたいか』です。
なんだ,そんなことか。俺には必要ないな。だって面白ければいいし。
そんなことを考えたそこのあなた。少し待ってみて下さい。これは本当に大事なことなんです。これのあるなしが感想で叩かれるか,それとも応援されるかの違いになることもありますから。
例えば少年漫画。あれは少年と付いていますが大人も読みますよね。(多分)そして少年漫画の根底にあるのが『作者の思い』です。(きっと)
これは単純で物語を通じて読者に何を感じさせたいか,と言えますね。
例えば感動させたい。例えばやる気を出させたい。それとも読んでいる方にスカッしてほしい。
そんなことでいいんです。でもこれが本当に大事になるんです。
さて,物語を書くときに絶対にいる者は誰でしょう。そう,主人公です。これはどの物語にもいますよね。もしかしたら俺のしらないところで主人公なしの物語があるかもしれませんが,多分あなたが書きたい物は主人公がいるでしょう。
そしてその主人公の行動を決めるのが『作者が伝えたいもの』です。
では試しに何か考えてみましょうか。
例えば,主人公の目の前で少女が空腹で死にそうになっています。そして今主人公はパンを持っている。ではどうするでしょうか? いくつかの例を見ていきましょう。もし面倒なら読み飛ばしても大丈夫ですよ。
Ⅰ,主人公がめんどくさがりだけど実はいいやつの場合
俺は目の前に空腹で死にそうな少女を見つけた。めんどくさいな。なんでこんなとこにいるんだよ。これじゃあ見逃せないじゃないか⋯⋯。
そして俺は少女にパンを渡す。そして立ち去った。後ろから何か声が聞こえてくるが答えるのは面倒だ。
Ⅱ,主人公が熱血系かつ正義感強い系な場合
なんだ,あれは。あそこに少女が倒れているでは,なんだなんだ。なんてことだ。これは大問題だぞ。すぐにこの国にうったえてやる。
そして俺は国王のほうへ走り出したが,すぐストップする。
おっと,危ない。可愛い少女を放っておくところだった。俺としたことが。
そして俺は少女にパンを渡す。
「あ,ありがとうです」
「いいんだよ,お嬢さん。そしてもしよければ名前を教えてもらってもいいかな」
Ⅲ,ひどい奴
なんだ,あそこに女が倒れているな。まったく,頼むから俺には関わらないでくれよ。
そして俺は町の奥へと歩いていった。
Ⅳ,読者にスカっとしてほしい時
俺は通りを歩く。そして倒れた少女を見つける。俺は駆け寄った。
「大丈夫かい」
「は,はい。でも私,何日も何も食べてなくて・・・。毎日たくさんの税を取られるから・・・」
「そうか。ねえ,パンあげるからこの街で君と同じような境遇の人を集めてくれるかな」
「あ,ありがとうございます」
そして少女は去っていった。そして俺は作戦を立てる。俺は不覚にも笑ってしまう。
「さて,この街の領主の豚にーーー
ーーー大反乱だ」
さて,どうでしたか。尺の長さ,会話,行動,何もかも違いますね。そしてⅡに関してはまだまだ続きそうです。個人的にはⅡが書きやすかったのですが。
そして話が全く違いますよね。ちなみにⅠ~Ⅲは自分が伝えたい思いがある,Ⅳは読者にスカっとしてほしい,という作者の思いのベクトルの違いがあります。よくわからなければスルーでお願いします。なにぶん俺はたまに変なたとえをつかってしまうものでして⋯⋯。
おやおや,こうしている間にもうかなりの文字になってしまいました。これは残りを早く伝えなくては⋯⋯。
まあ,残りと言っても今回伝えたいのは『もし物語を書くときはちゃんと伝えたいことを決めておきましょう』,だけなのでもうほとんどありませんが。
まあ,あとは作品の主人公の行動は作者の思いにかなり影響されるくらいですかね。あれ,これもどこかで言ったような⋯⋯。
そして作者は主人公になりたい自分を重ねると言いますし,これは当たり前ですかね。
また,伝えたいことが曖昧だと,作品に一貫性がないみたいな事態になりかねます。主人公の行動がバラバラになりますからね。
今はファンタジーで説明しましたが,これは恋愛でもなんでも使えます。今回は具体例は長くなるので出さないでおきますが。
さて,最後に今日の復習です。
まず,作品を通して伝えたい思いを決める。もしくはどんな感情をその作品に抱いてほしいか考える。
そしてあとはキャラを動かすだけです。
以上,解散ダー。
次回はキャラについて話そうかなと思います。それではまた。
なにか聞きたいことや,解説してほしいことがあれば教えてくださいな。俺で良ければ全力でお答えします。