そうだ、異世界行こう!②
とりあえず、ここで立ち話もなんだからと、一旦教会風のの建物から出されるBBAとJKとOLの一行だった。
建物の外は、はるばる遠くまで、バラ園が続いていた。
「はー綺麗…」
と、町子が思わず感嘆な声をもらすと、
「聖女さまと賢者さまと勇者さまには、ご足労ですが、王宮まで歩いてお渡り願います。それまで、自慢の庭園を、お楽しみ下さい!」
と、サンタクロース似のローブをつけたお年寄りが言った。
「…あのぅ…」
と、OLがおずおずという感じで手を上げた。
「なんでございましょう?」
と、サンタクロース似の老人。
「……トイレ……近くにありますか?」
「トイレ、ですか?」
「……トイレのドアを開けたら、ここだったもので……」
と、OLは顔を赤らめて、恥ずかしそうに言った。
気の毒な召喚され方であると、町子は同情した。
自分はドリンクバーをガッポガッポ飲む前で良かった…と、思った。
「トイレでしたら、王宮内にございます。」
「王宮まで、近いんですか?」
バラ園は、広々としている。
バラ園を囲むように、いくつかの豪奢な建物がポツリポツリと見える。
「…あと10分ほど歩けば着きますです」
「くっ」
と、OLは、唇をかみしめた。
「どうしても我慢できないようであれば、茂みの中で…」
と、偽サンタクロースが言いかけると、
「我慢します!できます!してみせます!」
と、OLは言い放ったのだった。
私も、王宮についたら、真っ先にトイレ行こう、と考えている町子の横で、JKが、
「ったく、召喚される側の都合も少しは考えて召喚しろってのなぁ!アタシは教室のドア開けたとこだったから、上履きのまんまだし…」
と、ぶつくさ言った。
まったくもってそのとおりであった。




