表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

大きな大きな常勝くん

ガツン…

    ガツン…

朝日も昇らぬ、午前五時に響く無骨な音。その無骨な音は人々の眠りを覚ますには十分だった。


「クソジジイ!近所迷惑だその煩い音を止めないか!」

お隣のトメさんが、家のジジイに怒鳴り散らかしお玉を投げつけた。

「フン…あまいわクソババア、それにあれは常勝が鋼を鍛える音じゃそう簡単には止められん。」

俺、小鳥遊(たかなし) 常勝(つねかつ)の横で、鎚の合いの手を勤める忠勝(ただかつ)は集中しきった俺の合いの手をしながら、お隣のトメさんと口喧嘩をしている。


カン…

   カン…

      カン…

「つね坊…中々良い音響かせてるじゃないの」

タンクトップにデニムの短パンという出で立ちで火事場の引き戸を開けたのは近所に住む梶岡(かじおか) (あかね)さん、この春大学を卒業し鷺ノ宮学園の教師になったばかりの新米だ。


「こら茜そんな格好でうろつくんじゃないよ。」

トメさんは茜さんの頭にカーディガンを投げてよこし、再び俺の鍛冶仕事を見学しだした。


出来た鋼を水に浸け再び熱し鍛え冷ましそれを幾度も繰り返しそうして出来た一振りの刀長さは一尺半(45㎝)の脇差と呼ばれる刀だ。


「うむ…乱刃がよく出ておる、あとは研ぎが上手くできれば合格じゃな」

俺は片付けをしながら早く研ぎたい衝動にかられたが、もうすぐ朝食の時間だ刀を鍛えた後だからものすごく腹がへっているのだ。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ