090.アサミのアーマースーツ(8)アサミの女戦士姿
キュリットロスを名乗るスーツで身を固めたアサミは身体の中から不思議と力が漲ってくるのを感じていた。これが魔道士の力というものなのだろうかと思っていた。
「おばさん、このスーツってどんな特徴があるの?」
アサミはシフォンヌの目の前で手足をストレッチしながら聞いていた。彼女が前の正当な着用者だったからだ。
「その衣装だが、基本的にはマスターとしてキュリットロスが認めた娘にしか着用する事ができない。マスターとして認めた娘には最大限協力する機能がある。
また、着用している間でも必要に応じて姿形を変えることが出来るし、また瞬時に着脱できるのだよ」
瞬時に着脱と聞いてアサミはそれって変身するかのように出来るというのだろうかと思っていた。それではまるで魔法みたいじゃないのかしらんと・・・
「瞬時にといわれますが、どんなふうになるのですか?」
するとシフォンヌは大きく曲がった腰をようやく動かすかのような雰囲気でアサミの横に立った。
「いいかな? まず左手に右手をこんな風に重ねる。そして念じるのだ、汝お休みくださいって。そうすれば変化が起きるのさ」
アサミは言われたようにポーズをすると、全身が光輝いてしまったと思った瞬間着ていた甲冑が消えていた。そのとき、ちょっとした騒動が起きていた。また裸になってしまったからだ。
「一体、どうなってしまったのよ?」
「なあに心配いらないよ。また着用すればいいことよ」




