表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
56/313

056.前世の縁よりも

 「さっき見た夢なんだけど、俺が特攻隊員で婚約者だった女性がいたけど、結核に冒されて婚約が破棄されて・・・原爆で死んで俺も打ち落とされて死んだ・・・そんな内容だったんだ。まあ本当に前世だったのかわからないけど。まあリアルな夢だった」


 タクヤは巨岩を見上げながらそういった。巨岩には数多くの鳥が生息しているようで、サエズリが聞こえてきていた。アサミはイリスから聞いた話を思い出していた。アサミとタクヤになる前の前世の話を。


 タクヤが見た夢は、その話に酷似していたので、もしかすると本当にタクヤは前世の記憶を垣間見たのかもしれなかった。


 「それって前世かもしれないね。でも大事なのはこれからじゃないのかな。私は一度死んでしまったとはっきり覚えている。

 だから今は永川亜佐美の人生の続きと言えるかもしれないけど、あの時とは心も身体も違っているけど、タクヤとの日々の続きを一緒に過ごしても良いかしら?」アサミはそういってタクヤに寄り添ってきた。


 「俺もそうしたい。でも今までいた世界と違いすぎるじゃないかよ、ここって。だから・・・まあ冒険みたいな事になるんじゃないのかな。それでもいいかな」


 アサミはこの世界を選んだとはいえなかった。まさかタクヤとアサミのままで生きていける世界がここしかなかったからだと。でも、それは言わないでおこうと思った。だって、ここまできたらそんな事は関係なかったからだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ