264.鏡の啓示
「操っている黒幕? そういえば”死の女神”はわたしに言っていたわ。自分を操るものがいたと。でもいったい何のことかは教えてもらえなかったわ」アサミはタクヤとの距離をつめていた。そしてマジマジとみていた。
「俺にもわからなかったが、”死の女神の間”で気になったモノがあったんだ。それで持って帰ってきていたんだけど」そういってタクヤはポケットから小さな鏡のようなものを取り出した。それにはものすごく細かな字で何かが書き込まれていた。
「この鏡にあるのは、この世界に住む人々に神が啓示したという言葉と刻印されている。これは聖書みたいなものだ。そこには戒めの章と祝福の章、そして断絶の章が書かれているんだ。
はじめの二つの内容はごく普通の事が書かれているけど、断絶の章が問題なんだ。それによると、この世界は二度滅亡すると。一度目は既に起きたが二度目は善と悪がひっくり返るかもしれない、それを決めるのは二組の男女だとある。今までの経緯からすると俺たちはその男女ではないかもしれないのだ」
タクヤは力説してくれたが、アサミにも心当たりがあった。エンジェルが言っていた気がしたのだ、この世界の命運は二人にかかっていると。それにしてももう一組の男女とはいったい?
「そうなんだ。たしかに神に約束された二人と夢で見た覚えがあるわよ。それにしても何が起きるというのだろうね、わたしたちに」
そういってアサミはタクヤとキスをしていた。それを見ていたメイファンの顔は引きつっていたけど。




