251.どうするメイファン
メイファンは特務機関「筆頭統領の夜食番」の構成員だった。この組織は表向きは名称のように統領評議会の食堂内に本部が置かれているが、ただ食事を提供するのが目的ではなかった。
平時には権限を持たない筆頭統領が裏工作する目的を果たすものであった。そのため諜報活動や非正規任務をこなすために、それなりのレベルの魔導士が集められていた。
そのためメイファンは優秀な・・・といえるはずなのであるが、アサミとタクヤと絡んでからというもの、任務の遂行に疑問符がつくようになっていた。もっとも、それは筆頭統領も承知の上ではあったけど。
青銅の塔の階段にはさっきの兵隊人形どもが殺到し始めていた。その兵隊人形は各諸邦の王宮や政府機関。ダンジョンなどで警備用に広く使われているものであるが、こんなふうに潜水艦で運用するのはあり得ない話だった。なぜなら兵隊人形でも魔導士と対等か凌駕する戦闘力を持つのは大変高価だったからだ。
だから潜水艦から出てきた奴らなどは並みの国家財政では装備できない代物だった。そのためメイファンはあいつらの数体が買えるぐらいのお金があれば、叔母のインヴァラ公国を再建することが出来るのにと、つまらない事を考えていた。
この時メイファンが持っていたのは”死の女神のティアラ”を持って帰るための道具だけで、兵隊人形を相手にするような武器はなかった。だから戦うべきかおとなしくするかで迷っていた。




