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元ホームレス・タクヤとネコ耳娘アサミ魔道伝!  作者: ジャン・幸田
第一三章 幻の金色の人魚を探しに
218/313

218.南の海の砦で

 フィルビーは別のパーティーに合流し、傷が完全に癒えていないルンファは身寄りがいなくなった少年ゼイリオスを連れて自分の村に戻り、ヴァークロウ・ラヴェルスは父親の元に戻って修業を続けることになった。あのダンジョンで一緒だった仲間はバラバラになった。


 アサミとタクヤはメイファンに連れられて行ったのは中の大陸の遥か南方にある南の島だった。そこはこの世界の赤道近くにあるようで大変な暑さだった。途中まではデラル鷹が持ち上げた籠に乗っていたので、空の旅がトラウマになっているアサミからすれば恐ろしい旅だった。


 三人がやってきたのは急峻な山地と長いサンゴ礁に挟まれた小さな砦だった。そこは魔導士ギルドの拠点であったが人の気配はしなかった。


 「ごめんください! 依頼により来ました。派遣された魔導士メイファンです」


 今回のミッションはメイファンが班長でアサミとタクヤは補助扱いだった。もともと戦闘系の魔導士の仕事は他の分野と比べ需要がなかった。戦争、というものがこの世界ではほぼなくなっているので、派遣されるといえば影の魔導士による無法行為や、もしくは海賊や山賊、空賊による攻撃を撃退する事が多かった。


 そういった仕事にしてもアサミやタクヤのような駆け出しの魔導士が呼ばれることはめったにないので、こういったふうにすぐ仕事があるのは珍しいことだった。


 それはともかく、砦の外から誰かが戻ってきた。どうやら砦の主は所用で出かけていたようだ。


 「ようやく来てくれたのかね? 依頼を出してからもう十日以上もたつんだぞ!」


 ちょっとおかんむりな主はまるでワニ革でも纏ったような姿をしていたが、それがこの人の本来の姿だった。


 「拙者は、ここ魔導士ギルド・ルッチャ砦を預かっているサランジャーだ。依頼というのは探してほしいものがいるんじゃよ。金色の人魚を探してもらいたい」

 

 それを聞いたタクヤもアサミも頭の中はハテナマークだらけになった。人魚って架空の存在だったわね。でも、あれって地球での話だから、いったいこの世界の人魚ってなんだろう?


 「一か月前の事だが、この沖合の海の底にある人魚集落で暮らす少女人魚の一人がカドワカサレテしまったんだよ。どうも金色の人魚の餌食になったようなんだ。だから囮として女性魔導士に人魚に化けてもらって奴を捕まえたいのだよ。

 まあ、ネコ耳娘ってところが気に入らないけど、とりあえず人魚に化けてもらえる女を連れてきてくれてありがとう」


 サランジャーの言葉にアサミは驚いた。わたしって人魚にならないといけないの?

 

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