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145.わたしの歳っていくつだろう

 ヴァリガスンの問いかけにアサミは戸惑った。そういえばわたしって今何歳なんだろう? そう思いいままでの経過を思い出した。


 ネコとして生まれ変わって多分一年は経っているのは間違いなかった。生まれたときに桜の花びらが舞っていたのをなんとなく覚えているからだ。それから秋ごろにタクヤと再会・・・といっても、その時は理性などなかったから再会したなんて思っていなかったけど、とにかく、あの工場の敷地で餌を時々もらっていて、その次の春ごろにタクヤがホームレスになってしまって、それからしばらくして人間だった時の記憶がよみがえって、夏の終わりごろにこの世界へと転移してきた・・・そして今のネコ耳娘になった。


 思い出してみてアサミは、もしかしてまだ一歳しかたっていないわけなの? と思ってしまった。人間だった永川亜佐美が死んだのは二十二歳の誕生日の翌日で、そのあと十年ぐらい魂がどこかで彷徨っていた(このあたりエンジェルのイリスに説明してもらっていない)あと、ネコに生まれ変わってネコ娘に身体が変化したのだから・・・やっぱ、身体は一歳ってことだよね、やっぱり。


 まあハバス市政府から発行された住民登録証では「十九歳」って書いてあるけど、聞いた話では見た目で役人が適当に決めたということだった。それじゃあ、一歳って言ったほうがいいのかな。でも理由を聞かれても答えられないなあ。まさかエンジェルに身体を作り変えてもらったなんて言えないし。


 そんな風に葛藤していたけど、答えるタイミングがなくなってしまった。電車が故障して停まったからだ。ヴァリガスンは対応に追われ、それどころではなくなっていたからだ。結局、あやふやのままでその場は終わった。


 結局、電車が停まったのは石橋の中間点にある小さな島の停留所で、そこから電車の乗客全員下されてしまった。


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