134.アサミの変身
キュリットロスの胴衣はアサミの尻尾のリボンの中に封じ込められていた。そのリボンは一種の亜空間へのゲートになっていて・・・まあ、細かい仕組みは明らかになっていないので判らないけど・・・まあ。アサミの身体を覆う胴衣へと変化する事が出来るわけである。
その瞬間、アサミは自分がどんな姿になるのか判らなかった。シフォンヌの話によれば、キュリットロスの胴衣はわりと気まぐれで、自分の意思とは関係なく変身するということだった。だから肌の露出が多かったり逆に金属製の人形みたいな姿になったりするとのことだった。
この時、アサミは変身と聞いて、それって魔法少女なんとかみたいになるという事かと思っていた。まだ大学生だった頃、従姉妹のお姉さんが小さい娘を連れて永川家に遊びに来たとき、見せられた幼児向けのアニメに出てきたキャラクターだ。
そのキャラクターはフリフリしたドレス姿になるものであったが、どう考えても格闘戦に不向きの衣装だったことを思い出した。まあ、それがタクヤが今着ているような剣道の防具もどきのものだったら、女の子が憧れるはずもなかったけど。
だから、次の瞬間アサミが目の前のダガーにどう立ちはだかるかが気になって仕方なかったが、眩い光に包まれてから、それが消えたときアサミは驚いてしまった。まさかのビキニアーマーだったからだ! そんな格好で凶暴化したダガーに対抗できるの?
「キュリットロスさん。どうしてこんな格好なんですか? オヘソも丸見えだしハイレグだし、胸がこんなに大きくないのに・・・これから海水浴場にいくわけじゃないのよ!」
「アサミ、大丈夫よ。こんな雑魚相手に! それに重装備で応戦したらこんな低レベルの魔道士なんか消し飛んでしまうわよ。まあ、やっつけるのはあいつの首裏に取り付いている憑依蛾のみよ!」
アサミとキュリットロスで、そういうやり取りがあったけど、とても防御の役に立ちそうも無い薄い金属板のようなビキニアーマーに呆れていた。ただ右手にタクヤのものよりも細いけど剣があったので、なんとかなりそうだった。




