131.剣を使ったことあるの?
一同はダガーと一緒に隣のホールに移動した。タクヤの能力を試すというのだ。
「そこのタクヤとやら。とりあえず剣を使いこなせるか試させてくれい! 書類そのものは不備はないので受理するが、本当に申請の分類でいいのか見させてもらうよ」
そういってダガーはホールにある棚からタクヤが持っているのと同じサイズの剣を取り出してきた。そして剣道の防具のような胴衣を二セット出してきた。
「この甲冑を着たまえ! 万が一のことがあっては困るからな。なあに、わたしも魔道士の登録をしているから大丈夫だ」そういってダガーは胴衣を着用し始めた。
「ところでタクヤ、剣を使ったことあるわけ・・・無いよね?」
アサミは不安そうに言っていた。どう考えてもタクヤが剣術の心得があるようにみえなかった。これがマンガの中の登場人物なら、幼い頃から祖父からなんとか流の剣術の奥儀を極めていたなんて事になるかなと、仄かな期待をしていたが。
「そうだなあ・・・中学と高校のときに体育の授業で剣道をしたことはあるよ。自分ではそれなりだったけど・・・」
「けど?」
「当然の事だが剣道部員には全く敵わなかったなあ。あるときなんか仲の悪い剣道部員に喉元にツキを喰らわされて息ができなくなった事があったなあ。いい気になるなよってね。まあ、そんなところだな」
「それって、学校の授業以外でなにもやっていないということなの?」
「そういうことだ。だから無茶なことはされちゃ困るという事だ」
そういいながらタクヤも胴衣を身に着けながら語っていたけど、考えていれば現代の日本で剣を使ったことがあるなんで人は多くないし、ホームレスだったタクヤにそれを期待するほうが無理ということだった。
「でもまあ、剣道の要領ならなんとなく覚えているから、やってみるわ。これから、さっきアサミが見つけてくれた剣を持つと何とかなるような気がするわ」
タクヤはそういうと、剣を持って立ち上がった。すると不思議な現象がおきた。




