114.怪しいゲーム機
アサミとタクヤがデートするのは二度目だった。二度目とも夢の中だったけど。現実の二人が二人きりっでデートしたことはまだなかったけど。
人影のいないゲームセンターで二人だけで遊んでいたけど、フロアーの端にいかついデザインをしたゲーム機があった。
「魔道士キュリットロスの冒険? なんか聞いた事あるなあ」
タクヤはそういったけど、何故か二人ともキュリットロスの事を思い出せなかった。夢の中ではアサミはネコ耳娘でないためのようだった。
「なんかしてみない? どんなゲームなんだろう?」
アサミはそういって硬貨を何枚か入れると作動し始めた。そのゲームはRPGのようなもので、敵キャラを倒すとポインが上がり次のステージにいけるというものだった。アサミとタクヤは夢中になっていたけど、ひとつおかしなことがあった。アサミはゲームなどしたことないのに何故出来るのかと。
「そういえば、わたしの家にゲーム機はなかったしパソコンでゲームをしたことないのよ。なぜプレイできるの? でも病み付きになるというのはわかるわね」
そういいながらアサミはプレイしていた。ちなみにその時のゲームでアサミはキュリットロスを、タクヤは随行騎士のカイムのキャラクターをプレイしていた。二人が次々とクリアしていったが、何故かこれから現実に体験しそうな気がしていた。
「楽しいけどゲームなんて家でも出来るよな! でも、俺たちの家ってどこなんだろう・・・って、ホームレスだったから状況に変わりはないのかもしれないけど」
「そういえばそうね、これからどうなるのだろう私たち。このゲームのキャラクターのようにあちらこちらを彷徨いながら冒険するというのだろうかな」
「ヴァリさんは魔道士になってもらうと言っていたけど、この世界で生きていくためにはその方法しかないだろうけど、やっぱ不安だな。それに能力あるのだろうかな」
そういいながら二人は他に誰もいないゲームセンターで打ち込んでいたが、その背後からもう一人近づいてきた。




