第9話
お次は朝日目線です。
朝日サイド
僕たちを包んだ光が収まるとまるでギリシャの神殿に似た知らない場所にいた。
「えっ?お二人!」
声がした方を見ると白いおとぎ話に出てくるお姫様みたいなドレスを着たクリーム色の髪をした女の子がいた。
その子は驚いていた。回しもざわざわしている。
「君は誰?」
僕が声をかけると、女の子が自己紹介をしはじめた。
「はじめまして、ここはエリスと言う世界。私は聖王国サングレス第一王女ミリーラ・サシャン・サングレスと申します」
王女様なんだ。
「はじめまして。僕は四葉 朝日です。こちらではアサヒ ヨツバかな?彼は友人の」
僕も笑顔で自己紹介をするとミリーラ姫の頬が赤くなった。
熱気にあてられたのかな?
「一条 遼」
「ことリョウ イチジョウです。」
「アサヒ様にリョウ様ですね。貴方方をお呼びした理由をお話ししたいので、サングレス国王である父に謁見していただきます。こちらへ」
ミリーラ姫の後を付いていくと普通の扉より2・3倍大きな扉の前にきた。
「本来は正装していただきますが、今回は緊急なんでこのまま入ります」
僕たちが着てる制服もある意味正装なんだけどな。
扉が開き、中に入る。
「よく来てくれた。私はサングレス国王サルミナ・オル・サングレス。こちらは王妃 エサル・アタナ・サングレスだ。そして、息子の」
「第一王子 レオン・オミ・サングレスと申します」
「第二王子 ウラナ・フォン・サングレスです」
「アサヒ ヨツバです」
「リョウ イチジョウです」
「我々人間は魔王率いる魔族たちによって危険にひんしている。いつ戦争になってもおかしくない状態だ。だから勇者召喚を行った」
「でも、二人召喚されてどちらが勇者かわからないですよ」
「それは心配いらない。ここに探索ようの水晶を」
メイドさんが無色と灰色の水晶を持ってきた。
「無色は属性を調べる水晶、属性の色が表れる。灰色が魔力だ、下から無色、赤、青、緑、黄、紫、茶、黒の8段階に分けられる。勇者は特有の属性があるそうだ」
「そうなんですか」
分かりやすいな。
「さて、どちらから調べるか?」
「じゃあ、俺から」
「水晶に手をかざして手から流すよう意識してください」
遼が説明されたよう灰色の水晶に手をかざすと、黒色にかわった。
「なんと!黒」
無色の水晶も同じように手をかざすと、赤や青、緑まだ他にもたくさんの色が表れた。
さすがは遼だ。
「なんと!こんなにたくさんの属性を!だが、勇者としての属性はないな」
王様が言うと
「ですが、とても有望な方です」
宰相らしき人が言った。
「ということはアサヒ様が勇者様ですね」
アリーシェ姫がそう言うと
「いや、まだわからない。アサヒよ、お主も計ってみよ」
「はい」
王様に言われて僕も水晶に手をかざしてみた。
灰色の水晶は遼と同じ黒だったけど、属性に…
「金色」
そう!金色が混ざっていた。
「それは勇者としての属性‼ アサヒ様貴方様が勇者様ですわ」
「その属性はアサヒ個人の属性だ」
「僕個人の?」
「そう。だからどのようなモノか我らにはわからない」
「そうなんですか」
「勇者アサヒよ、そなたの力で我々を魔王の魔の手から救ってくれ」
「はい。全力をつくします」
「ありがたい」
遼は呆れた顔をして見てたなんて僕はきずかなかった。
「ところで、二人は歳はいくつだ?」
「え? 17です。もうすぐ18になります」
「そうか。二人はエリスに来たばかりで何もわからないだろう。城で学んでから法律に従い魔法学校に通ってもらい経験を積むのだ」
「わかりました」
「高等部二年からの編入だ。私から二人の学園編入の推薦状を送っておく。」
「アサヒ様、学園に編入したらクラスメイトですわ」
「え?」
「ミリーラとウラナは高等部二年なんだ。レオンは四年だ」
高等部なのに四年があるんだ。
「すみません。巻き込まれたのは遼だけじゃないんです」
「なんと!」
「もう一人いたんですが」
「うむ。こちらでその友人を探そう。名はなんという。」
「クレハ サクライです」
「わかった」
紅葉は大丈夫かな?
「余計なことを」 ボソッ
「遼、何か言った?」
「いや」
「そう」
これから僕は勇者として皆を守るために頑張らないと。