第6話
「さて、 紅葉をエリスに転生させる準備をするか」
「まず、先に送ったやつと同じぐらいの力と」
「均衡うんぬんはいいの?」
「力のあるやつが偶数だととりやすいからいいのじゃ」
「そう」
「それに紅葉だからいいんだ」
「?」
私だから?
「紅葉、なんが希望あるか?」
「あ、なら種族変えられる?」
「お、いいぞ。どうせ新しい身体を創るし」
ファンタジー世界なら人間なんてつまらない。
「やったー。エルフや妖精、獣人族も捨てかだいな」
「オルディス、紅葉をさ現人神にしないか」
「それはいいアイデアじゃ」
紅葉が悩んでいる時に種族が勝手に決まった。
「向こうでの生活が慣れるまで力は封印しといてっと」
「これでよし」
「何がよしなの」
「うわっ、驚かすなよ」
「あ、ごめんなさい」
「で、決まったか」
「迷っちゃって」
「吸血鬼はどうだ」
「吸血鬼か」
「今、数か少ないんだ」
「んー」
「頼む」
エデル兄に頼まれたら断れないよ。
「わかった」
「すまないな。紅葉」
「いいよ。吸血鬼も楽しそうだし」
「吸血鬼なら俺の保護下だから安心だ」
それが狙いか!
「あとね、髪の毛を床につかないぐらいの白髪か銀色の長髪、片方の目をそのままのオッドアイ、もう片方はまかせるよ」
「なんか細かいのぉ」
「えへへ」
「もうないか?」
「ない」
「そうか」
「準備完了」
「準備はよいか、紅葉」
「オッケー」
「では、あとでな紅葉」
オルじぃがそう言うと私の意識はブラックアウトした。