第51話
サバイバル2日目
まだ、皆が寝ている時間に起き、朝食の準備をしておいた。面倒くさいから簡単な果物や木の実、山菜のサンドイッチ、昨日の内に軽く火をとおしておいたバーモの肉と山菜のスープ、オレンジのもぎたてジュースだ。
スープをグツグツ煮込んでいると遼が起きてきた。
「おはよう。紅葉」
「おはよう。スープ見ていてくれない?」
「いいよ。奇襲でもかけにいくの?」
「近くに3つ反応があるから潰してくる」
「いってらっしゃい」
そして、3つのグループを潰してきた。まだ朝だから比較的静かにね。寝ているところもあったから電気をビリビリって流してきた。
「スープありがとうね」
「早いな」
「うん。電気ビリビリしてきた」
「そうか」
火を止めて、蓋をして蒸す。
「じゃあ、私は湖で水浴びしてくるね。皆を起こしておいて」
「わかった……て、え!水浴びって、おい!」
遼がなんか言いたそうだったけど早く水浴びしたいから無視してボタンをはずしながら湖に向かった。
◇◆◇◆
「あー、きもちー」
この湖って、わりと深いんだ。潜ってみよ!
魚とか湖にしては沢山いる。それにとても綺麗。湖の底につくと、祠みたいなものと大きくて暗い洞窟があった。個人的には調べたいけと今はできない。次回に持ち越しだ。
「ぷはっ」
「うわっ!」
水面から顔を出すと、ゼンがいた。湖からはすこし離れたところだから良かった。私だって年頃の女の子だもん。
「ビックリしたー。水浴びか?」
「うん。だからここからはなれてね☆」
「は、はい」
ゼンが離れたのを確認して制服に着替える、朝食を食べに皆のところに向かった。
◆◇◆◇
「ご馳走さま」
「今日はどうするんだ?」
「今日はあまりに動かないこと」
「は?」
「残りは勇者チームだけ」
「え!他は脱落!」
「うん」
「なら、倒しに行くべきでは?」
「普通はそうするべきだがな」
「普通は?」
そうです。彼は主人公!え?遼は?ん~、知らなーい。話を戻すと主人公といえば、そう!イ・ベ・ン・トだー。
「それに勇者チームがいる場所はけっこう離れているの。私たちは身体を温めておいて、あいつらは勇者&お嬢様チームだ散策ででも疲労やら鬱憤やらが溜まっているだろう。私たちの散策でより疲労される」
「体力や精神的にこちらを有利にしようというわけだな」
「そう。トラップを大量セッティングよ!」
「了解」
私たちは勇者&お嬢様チームの討伐という名の嫌がられの準備に取りかかった。
私は吸血ワームといういわばヒル、吸血コウモリ、ナマコ、海牛、ナマ虫という生ゴミみたいな臭いを発する亀虫などの召喚魔方陣のはった。
「これで準備完了」
「身体温めておくか」
「そうだね」
組手をしたり、お茶したりと勇者たちを待っていた。
◇◆◇◆
勇者&お嬢様チーム
「誰もいませんね」
「もう、私たちだけじゃないの」
「………それは……ない」
「私もそう思いますわ。私たちだけなら終了の連絡があるはずですもの」
「なら、逃げてるとか」
「アサヒがいるからな。それもありえるが、ただたんに距離があるのかもしれない。この森は広いからな、チーム数が減ると遭遇率も減る」
「油断できないってことだね。皆、大丈夫だよ。僕が守ってあげるからね」
「アサヒ様」
「アサヒ」
こんな下らない、反吐がでるやり取りをしているのは勇者アサヒ ヨツバ、サングラス王女ミリーラ・サシャン・サングラス、犬の獣人ララ・アス、騎士団団長の娘エリーカ・ナハベット、風の属性貴族サラ・カルセドニーだ。
「アサヒ、人の臭い、する」
「え、本当!」
「ん、これは……エレラの臭い……あっち…こっち…に」
「ならば、トラップの可能性が高い。ララよ、周りに臭いがしない場所わかるか?」
コクり
「なら、案内してくれる。きっとその先にエレラたちがいると思うから」
「ん」
勇者チームはララの鼻を頼りにトラップを抜けていったが……
「キャー」
「気持ち悪いー」
「ちょっとララ」
「……臭い……しない」
「うわっ、これナマコ!」
紅葉特性トラップに引っ掛かった。
アサヒが魔法でナマコを消そうとしたが、近くに魔方陣が潜んでいて、その魔方陣が発動した。
「えっ!」
「な!」
そのトラップは……地球時代のアサヒの恥ずかし極まりない写真のだばだった。これはアサヒに精神的ダメージをおい、取り巻きは興奮して写真を集めまくった。
ポワン
「え!また!」
ペチャッ
「!」
カプッ
カブッ
「キャーー」
チュー
「皆!」
「え、今度は吸血ワーム」
「……こんな…に……たく…さん」
またまた引っ掛かっり、さっきの写真で興奮していた取り巻きたちは吸血ワームにはいい餌だ。
こうして次々と紅葉特性トラップに引っ掛かっりながら前に進む勇者チームだった。




