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人間をやめた転生ライフ  作者: 暁のネコ
39/53

第39話

「ダンラークさん、お世話になりました」

「お世話になりました」

「今日からか?」

「うん。始業式は明後日だけど街とか見ておきたいから」

「俺達は土地勘がないからな」


今日、ソレイユ学園がある学園都市に行く。

リョウたちが迎えに来てくれる。


「そうか。たまには遊びに来いよ」

「お祭りの時とか来るよ」

「そうか。余り暴れるなよ」

「……」

「……」

「クレハ、レイそこで黙るな」

「あははは」


◇◆◇◆


「お、来た。おーい、こっちこっち」


呼んだのはゼン。

街中の喫茶店で待ち合わせをしていた。


「お待たせ」

「そんなに待ってないから大丈夫だよ」

「どうしました?リョウさん」


リョウは私を見て驚いていた。


「いや、紅葉が時間を守ったから驚いて」

「ひどいなー」

「いつも遅刻していただろ。めちゃくちゃな低血圧で」

「えへっ」

「カワイイけど誤魔化せんだろ」

「ゼン、そこは誤魔化せられようよ」

「レイたちはなんか注文するか?」

「俺はブラックコーヒー」

「僕はカフェオレと季節のフルーツタルト」

ルキくんは意外と甘党なのだ。

「私はアールグレイとスフレ,タルトタタン,レアチーズ,ザッハトルテ。会計はゼン持ちで」

「おいちょっと待て!」

「クレハ!駄目だよ」

「ルキ……」

「そんなに頼んだら太るよ」

「そこか!」

「大丈夫。食べても太らない体質だから」

「ゼンの奢りか。なら、追加でオペラ」

「同じく追加でガトーショコラを一つ」

「レイ、リョウ!」

「ここのお店ね。王室御用達のパティシエだった人が紅茶やコーヒーが好きで開いたんだってだから、美味しいよ。ちょっと高いけど」

「クレハ、知っていてめちゃめちゃ高いやつ注文したな」

「うん。ゼンの奢りだし」

「誰が奢りるって言った!」

「あ、着たよ」

「待ってました!」


「ゼン、ごち」

「うまかった」

「ゼンさん、ご馳走さまです」

「くー、会計前に転移して逃げるとは。普通は店内で転移はできないはずなのに」

「注文の時に会計はゼン持ちでって言ったから」


食い逃げや万引き防止で店内では転移はできない。

だが、払う人が明確な場合は可能なのだ。


「そんなこと知らなかったな」

「えへへ、この前、支払いをダンラークさんに押し付けた時に発見したんだ」

「詐欺じゃね?」

「警報鳴ってないもーん」

「そろそろ行くか?」

「うん。よろしく、遼」

「了解。テレポート」


◆◇◆◇


遼は学園都市の門前に転移した。


「中でも良くない」

「犯罪者と間違われるぞ」

「それはやだな」


門番の元に行き検問を承けた。


「そこの三人は証明書を見せてください」


遼たちは顔見知りなのだろう。

私達はギルドカードを門番に見せた。


「ありがとうございます。どうぞ」


門を通って街に入る。


「礼儀正しい門番さんだったね」

「ああ、けっこう乱暴なやつが多いから珍しい」

「あの門番はランラッドさんていって警備兵の隊長さん。礼儀正しくて親切で優しくて人望も厚い。あれでまだ独身だから学園の女子からの人気も高い」

「そして天然だ」

「なんかそんな雰囲気が出てるよ」

「ホワワンって感じで出てます」

「確かに」

「だが、実力はあるな」

「だね。だてに隊長を勤めてないよ」


これからランラッドさんをランさんと呼ぼうと私は決めた。



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