第18話
「扉が開きっばなしですわ」
「あ」
「げ!」
面倒くさい人の声が……。
そういえば開けっぱだった。
「ここってレイ様のお部屋ですわ!」
あ、レイの格好!
「レイ! 服! 早く服着て!」
よく誰も通らなかったな。
「レイ様ー……!」
「ま間に合わなかった」
「……」
「キキャーーーーー」
うるさいローズの悲鳴が魔王城に響きわたった。
「逃げるが勝ち」
「あ! クレハ、ま、まて」
私は転移魔法で自分の部屋に転移した。
「お疲れ様」
フェンが労いの言葉をかけた。
「ただいまとありがとう」
ノアールはまだ眠っていた。
「かくかくらしかじかというわけ」
「それでわかるわけ」
「そうか」
「なんの冗談だ」
「思念で話した」
「はー、そう」
ローズを悲鳴についてサフェート兄さんたちに話していた。
「しかしローズよ、炎魔法で焼かれた者の肌で見慣れているだろ」
「アキガさん、それはレイだからだよ」
「? よくわからんが解った」
「朝食をお持ちしました」
メイドさんたちが朝食を持ってきた。
私とサフェート兄さんだけでなく四天王の人たちとも一緒に朝食をとるんだ。
「クレハ、なんかあるのか?」
「ん? どうして?」
レイが聞いてきた。
「顔が妙に笑ってる」
「顔にでてたか」
「何があるんだ?」
「すぐレイにもわかるよ」
レイとローズは知らない。
ナーシャさんは肩を揺らして笑いを堪えてるようだ。
「食べるとしよう」
いただきますの風習はないんだ。
エリスで生きるならエリスの風習にそらないとね。
今日の朝食のメニューはミネストローネ、サラダにエッグベネディクトだ。
私とレイはプラス血がついてくる。
「なんか俺だけおかしくない」
「え? 気のせいだよ」
「ええ、気のせいです」
ナーシャさんから援護が。
レイのサラダにオクラ、ミネストローネがやけに赤い、納豆はどこだ?
まあ、いいや。
ふふ、ミネストローネを早く食べなさい。
「そうかな」
エッグベネディクトおいしく。
カリカリベーコンに絶妙な半熟のポーチドエッグ、酸味があるオランデーズソースが絡み合って最高。
ん?
何か工夫してある!
後で料理長に聞いてこよ。
「ん?」
レイがミネストローネを食べて首をかしげる。
あれ?
「ミネストローネ辛いな」
な、なんで!
私とナーシャさんはレイの反応に肩を落とした。
「そうですか? レイ様」
「ああ」
「では、一口くださいな」
「いいぞ」
「あーんしてください♪」
「……」
レイは無言でローズにミネストローネの皿をわたした。
「もう、いけず」
「めげないな」
「そうだね。サフェート兄さん」
ローズはレイの超激辛ミネストローネを食べた。
「辛ーい! 水! 水を」
普通はこの反応なのに。
「レイって辛いもの平気?」
「平気だ」
どんだけだよ!




