13日 海は泳ぐだけじゃない
うーみーはー広いーねー。あれ、終っちゃった。歌えんかった。何でや。
はい、レイちゃんは現在、コウチ家にくっついて海に来ていまーす。いや、すごいなぁ、広いなぁ! 空は雲一つ無いし! 見上げても空以外目に入らんねんで。って、これ、この景色、うちけっこう見れるけど。飛んだら見れるけど。
エイトはすでに海で浮いてる。トーカとカエは、アチアチ言いながら海へ向かって猛ダッシュ中。ちなみにミヤビはお祖父ちゃんお祖母ちゃんと一緒にお家。猫を海に連れてきても嫌がらせにしかならんわな。いやでも、犬かきならぬ猫かきならできるやろ。あれ? 猫でも犬かきって言うんやっけ。
「ぬくっ!」
えっ、何?
「うわぁ。風呂じゃん。あ、でも底の方冷たい」
え、この水温いの? 水中に居るのに全然わからん。……水もすり抜けるからやな。それでやな。ってことは潜っても苦しないやん! 海の中見放題やん! というわけで、潜ります!
……おー、何もないー。……ぷはっ! 待って、ちょっ、苦しかった! なんでなん⁉ 全然見放題ちゃうやん……。
もーえーわ、うち上がろ。急に冷めた。海の利点、景色しか楽しめへんやん。
あれ、ってか、お仲間居らんな。お仲間すなわち幽霊。川湧いてる所でもめっちゃ居ってんで。なのに何で、それより大きい海にはうちしか居らんねん。おかしいやろ。
……あ、クラゲの幽霊。光の粒なって消えた。でかいなあのクラゲ。
砂遊びでもしてよかなー……。砂のお城は定番よな。でも、アニメとか漫画とか絵本とかで作られてるあの城、めっちゃクオリティ高いよな。実際に作れた所とか見たことないで、うち。
「この辺でいっか」
ぉ? トーカとカエもお砂城作りですかー? そこ波近いやん。流されるくない? あー、でも濡れてる方が作りやすいよなぁ……どうなんやろ。
「お堀できた」
四角く掘って、その中に砂を積み上げて。あれ、何か日本風? そこに波がザザー
「あぁああ、お堀埋まったー」
まさのいきなり攻められたー。まだ城建ってもないのに!
「って言うかさ、堀じゃなくて城から作るよな普通」
え、そーゆー問題?
「堀から作らんと攻められるで?」
「もう攻められたけど⁉」
トーカとお母さんの会話。普通城から〜って言うたくせに結局また堀掘るんやな、トーカ。
「カエは何作ってんの」
「んー、何作ろかな。城下町?」
なかなかの大作やな! 城作るのはよく見かけるけど、城下町まで作るやつなかなか居らんぞ。まあ、まだ泥がポンっと置いてあるだけやけど……っと、波きた‼
「ああああ、城下町ぃいいい‼」
消、失!
「また堀埋まったー」
いや、堀に水溜まって逆に掘らしくなったかも。
「場所変えた方が良くない?」
「んー? うーん」
「あらっ、あれどうしたのかな。ビニール……?」
わー、環境汚染やん。あかんやん、亀が食べて苦しむやつやん。お母さんにくっついてってみたら、そこにあったのは……ん? ビニール袋か、コレ?
「あら違う! クラゲや、大きい!」
『え、クラゲー?』
トーカとカエも寄ってきた。あ、お城が何か無残な事に……気にすんな、うち。クラゲでかいなぁ。現実逃避ちゃうで、ガチめにデカいねん。片手で持つのはちょっと無理そうなくらいに。頑張れば行けるか? ……いやまあ、クラゲ毒あるしちょっとな……
笠の所つんつんするだけなら大丈夫か? ……やってみよ。
……おー……。おー……?
意外と硬い。ぷにぷにっていうかグニグニやなこれ。ほんで、けっこうザラザラしてる。
それからしばらくレイちゃんはクラゲの感触を堪能しました、まる
……触手も触ってみよかな……?




