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作者: マーク
掲載日:2026/02/05

『夢はありますか』


『…夢って、必要ですか。どうせ叶わないものを作ることが、重要ですか』


『…叶う叶わないは、本質的には重要じゃないんですよ』


『じゃあ、なんなんですか』


『夢っていうのはね。ワクワクなんだ。未来への期待なんだよ』


『期待する意味ありますか?』


『もちろん』


『…僕は教育を受けてきました。社会が汚いことを学びました。現実を学びました。戦争を学びました。数学、英語、理科、国語、社会を学びました』


『自分が特別じゃないことを学びました。イタイことを学びました』


『期待を持てないようにしたのは誰ですか?夢を持てないようにしたのは誰ですか?

それは、僕なんですか?』


『……』


『僕は、何も書けませんでした。特に期待しません。成り行きで生活できればいいと思っています』


『…趣味はあるかな』


『あります。料理が好きです』


『どんなところが好きなのかな』


『…考えたことありませんでしたね』


『…凝るのが好きなんだと思います。やらなくても十分美味しいけど、やったらもっと美味しくなる。みたいな』


『夢も、同じようなものだと思うよ』



『………黙れ!!!』


『比べることなんて出来ないだろ!比較することすらお門違いだ!お前らは毎回そうだ!変に理屈を捏ねて、本題から遠ざける!』


『……ごめん』


『夢の話をしてるんだろ?!趣味だの小さな幸せだの!そんな話ししてないだろ!』


『夢を持たなくたっていいだろ!別に今が幸せじゃないなんて言ってないんだ!僕には必要がない!それだけだろ!』


『夢がないからなんだ!期待出来ないからなんだ!お前らの汚い同情なんて要らないんだよ!』





『…………』





『…もう、いいですか』


『……ごめん』


『謝らなくていいです。……こちらこそごめんなさい。先生は悪くないのに』


『…帰ります。僕のことは気にしないでください』


『あのさ』


『はい』


『一番好きな料理ってなにかな』


『…決められません。気分によって変わるので』




夢の話を書こうとしたら、いつの間にかこんなものになってました。


読んでくれてありがとう。

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