第10話 決戦の序章
王都の夜は、街灯の光と影が交錯する。
カイル・ヴェルグレン、ライナ・セリス、
カイ・ローデルの三人は、城の影に身を潜め、
静かに作戦を練っていた。
「明日の行動は慎重に」
ライナの声は冷静だが、鋭い。
「敵は王都の上層部全員……
油断すると命を落とす」
カイルは剣を握り直す。
「でも……俺たちはやらなきゃならない」
少年の目には決意の炎が宿っていた。
カイは腕を組み、周囲の状況を見渡す。
「力だけじゃなく、情報と戦術が必要だ」
三人は互いにうなずき、作戦を確認する。
翌朝、王都の中心部は活気と不穏な空気が混じる。
貴族や兵士が行き交う中、三人は慎重に行動する。
「まずは情報を手に入れる」
ライナの指示で、カイルは宮廷の書庫に向かう。
書庫は守衛が厳重で、許可なく入ることはできない。
「見つからないように……」
少年は息を整え、影に隠れながら進む。
そこで出会ったのは、意外な人物だった。
情報屋の女性、銀色の髪を持つ人物が待っていた。
「ようこそ、冒険者たち」
微笑むが、その目には計算された光がある。
「協力するつもりか?」
カイルは警戒するが、女性は頷く。
「王都の闇を知る者として、あなた方の力が必要」
書庫の奥で、重要な情報を入手する三人。
王国の上層部が密かに魔導器を操り、
反乱を企てていることが明らかになる。
「……これが、決戦の始まりか」
少年は呟き、剣を握りしめる。
恐怖もある。しかし、仲間と共に挑む決意が
心に力を与える。
外に出ると、街の通りに不穏な影。
王都直属の暗殺者が待ち構えていた。
「ここでも戦いか……!」
カイルは剣を振り、ライナは魔法で援護する。
暗殺者は巧みな動きで攻撃してくる。
三人の連携が試される。
カイが盾となり、少年は斬撃を重ねる。
ライナの魔法が隙を生む。
戦いは激化するが、三人は互いを信じて戦う。
「俺たちは負けられない!」
カイルの叫びと共に、蒼光の剣が敵を貫く。
暗殺者を倒した直後、顧問官が現れる。
冷たい笑みと共に、策略の核心を告げる。
「王都は私の掌の上にある……
貴様らには、まだ早い」
三人は再び緊張する。敵はまだ完全ではない。
しかし、この戦闘で得た経験と連携は、
決戦への序章となった。
夜、三人は城外で火を囲む。
「明日が本番……」
ライナが静かに言う。カイルも深く頷く。
「どんな困難が来ても……俺たちは戦う」
星空の下、剣を握る少年の目は揺るがない。
王都の陰謀、裏切り、敵の策略――
すべてが決戦の舞台を形作る。
運命の歯車は回り続ける。
世界の闇と光、希望と絶望の狭間で、
少年たちの旅は最高潮を迎えようとしていた。




