第2話後編 この気持ちは…?
しばらく沈黙が続いたあと、カレンが話し始めた。
「みなさん、1回目の話し合い、お疲れ様でした。ひかり様となみ様が追放されました。2人が犯人だったか答え合わせはしませんが、2人の秘密は私からお話します。」
あの2人の秘密が何か検討がつかなかった。私と同じバイトだろうか。でも、沙奈枝さんの秘密を聞いてからだと……
「ひかり様となみ様は皆様には言ってませんでしたが幼少期からの親友です。2人共色々事情があったんですかね?まあ、そんなものがあったところでワルイコに変わりはないですがね。2人の秘密は薬物乱用です。」
「え…」
「うそ…」
教室がざわつき始める。すると弥江子さんが白井さんを攻め始める。
「おい、しろい。てめぇやりやがったな。あいつらは薬物乱用してるからおかしかったんだよ。冷静さをかきやがって。」
「…すまなかった。」
「…おい不良。姐さんを攻めるな。」
黒井さんが白井さんを庇う。喧嘩が始まりそうなところでカレンが話し始めた。
「みなさん。話し合いは終わりです。自室に戻って休んでくださいね。また会いましょう。」
カレンはそう言い残すと、目の前から消えた。みんなぞろぞろと教室を出て行く中、私と鳴と弥江子さんだけが教室に残った。空気が重い…
「ねぇ、不良?いつから私のしずちゃんと仲良くなったの?」
「殺人鬼は黙っとけ。」
「はいはい、じゃあ2人ともばいばい。」
そう言うと鳴は教室から出て行った。
「悪いな、色々巻き込んで。」
「いえ、やえこさんは頼もしいです。本当にありがとうございます。なんの罪もない2人が殺されてしまいましたが…」
「何言ってんだ?あいつらは薬物乱用してたんだぞ。」
「そうですよね…。もう私どうしたらいいか、わからなくて…」
「…。分かったよ。」
「何がですか?」
「めんどくさいけど、俺がお前を守ってやるよ。なんかお前を見てると…、いや、なんでもない。とにかく俺に任せろ。」
普段から不良と言われみんなから避けられて来た弥江子さん。しかし、今の私には弥江子さんがすごくかっこよく見える。胸がドキドキする。この気持ちはなんだろう。
「あ、ありがとう…ございます…//」
「なんで照れてるかは知らんが、俺もお前が心配になってきたからな。まあいい、今日はゆっくり休め、疲れてるだろ。」
「はい。おやすみなさい。また明日。」
「ああ。」
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部屋で晩御飯を食べ寝転ぶ。色々あって感情がぐちゃぐちゃだ。沙奈枝さんや光さん、奈美さんが死んでしまったり、弥江子さんがかっこよく見えたり…。とにかく生きれてるだけでよかったと思った。そして私は眠りに落ちた。背後にいる人影に気づかずに…