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君たちはワルイコです  作者: H.R
最終戦
46/47

第18話後編 デスゲームの本当の終わり

早速彼女はこちら側に飛びかかってくる。俺はそれをかわして、彼女の脇腹に1発殴りをいれる。


「く゛…」

「なんだ、思った以上に鈍いじゃねーか。」

「それはどうかな。」


彼女が詠唱を唱えたかと思うと、次の瞬間には俺の目下にまで移動してきていた。


「速くなった…のか」

「我が能力の1つ、身体強化。さっきまで余裕そうだったのに、急にトロくなったなぁ」

「くそ…」


間髪いれず彼女はまた詠唱を唱える。すると今度は彼女の武器が増えた。


「短刀に日本刀、拳銃まで…」

「これも我が能力、どんな武器でも容易く出せるのさ。」


彼女は短刀でどんどん間合いを詰めてくる。彼女の攻撃を捌くので手一杯だ。


「くそ…ジリ貧か。」

「いくら大量の殺人をしてきたお前でも、私には勝てないようだな。」

「くっ…」


だんだんと動きが鈍くなってくる。この人格を制御するのが始めてだからだ。手足が重くなってくる。

…1ついい方法が思いついた。


「…そうか。見えたぞ、突破口が。」

「なにを強がってるんだ。このまま体力が尽きて負ける運命なんだよ。」

「…それはどうかな。」


俺は彼女の猛攻を防ぎながら向こうずねに1発蹴りをいれる。


「うっ」


一瞬だけ、彼女の動きが止まった。その隙に俺は間合いを詰めて……唇にキスをした。


「き、貴様…」

「命令だ。お前は今から己の能力を活かし、このゲームの主催者を倒すんだ。俺と一緒にな。」

「……はい、わかりました。」

「あとついでに、人格は前の状態に戻せ。」


しばらくの静寂の後、彼女は喋り始めた。


「パイセン。あーしはなにを…?」

「りさ、色々あってお前は最強の能力を手に入れたんだ。俺と一緒に、るいこを倒してくれないか?」

「よくわかんないけど、りょうかい!」


私も精神を統一して人格を戻す。そして、里紗と共に瑠衣子の方を向く。


「ワルイコの分際で…」

「るいこ。なぜお前はそこまでワルイコを嫌うんだ?」

「…私のクローンが話したことがあっただろ。ハッキングをしたと。その時、SNSで私を誘ってきた人物…それがお前だ、奈瑠川 静。」

「……」


確かに、そんなことをした記憶もある…。


「それは、私も反省している。だからってそんなにもワルイコを殺す必要は無いだろ。」

「もう私には…何も無いんだよ。お父さんも、お母さんも。」

「…そうかもしれない。でもお前も、分かっているだろ。みんな、七音教のせいで親を失ってるんだ。宗教にのめり込んだから殺すのだって普通じゃないし、良くないことだってのはわかってる。でも、無差別に殺すよりはいいはずだ。だから…そんなにワルイコを嫌わなくても……」

「うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい!」


瑠衣子は急に怒りに任せて襲いかかってきた。でも、今更瑠衣子が襲いかかって来たところで、私たちには敵わない。


「くそ!くそ!」

「さあるいこ。私たちを解放しろ。」

「私は…もう…」



そして、1年の月日が流れる。

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