表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
君たちはワルイコです  作者: H.R
最終戦
44/47

第17話後編 第2の試練

第2の試練が行われる部屋に向かっていると、とある違和感に気づく。


「みんな、ここの廊下には罠が仕掛けられてる。私の後を着いてきて欲しい。」


そうみんなに呼びかけると、全員了承してくれた。

床に仕掛けられたボタン、天井に仕掛けられているトゲ、見え見えの落とし穴。避けながら進むのは意外にも楽だった。そう思っていた時…


ゴゴゴゴゴ…


地震のような揺れが廊下中に伝わる。


「な、なんですかこの揺れ…」

「地震は…嫌…」

「はわわわわ。どうしよう…」

「みんな落ち着いて。その場にしゃがむんだ!」


慌てているみんなを落ち着かせる。

…その場にしゃがんで1分後。揺れが納まった。しかし、それと同時に背後から岩が動く音が聞こえる。


「みんな逃げろ!後ろから何かが来てる!」


私たちは急いでその場に立つと、第2の試練の部屋の方向に走り出した。このペースなら後ろの何かに追いつかれずに済みそう…そう思っていた矢先……里紗が転んでしまった。


「りさ!」

「あーしのことは気にしないで先に行って!あーしは大丈夫だから!」

「…でも」

「パイセン!」


里紗に大声で呼ばれる。この場で立ち止まっていることはできない。ここは…


「わかった。絶対に無事でいてよ!」

「パイセン。当たり前っしょ!」

「…行こう。こころさん。すず。」


里紗を信じて先に進む。里紗ならきっと大丈夫だ。第2の試練の部屋でいつもみたいに笑顔で会いに来てくれる。…そう信じてる。



第2の試練の部屋に着くと、目の前にはホログラムの瑠衣子が立っていた。


「…結局置いてきたんだね。さすがワルイコだよ。」

「違う…。置いてきたんじゃない、信じてきたんだ。りさは絶対に追いついてきてくれるって。」

「ふーん。まあいいや。…モニターに映ってる人、誰かわかる?」


瑠衣子に誘導されてモニターを見る。…そこには、ベッドに全身縛られて拘束されている里紗が映っていた。


「りさ!…なんで……」

「さっき偶然捕まえてね。面白そうだから、第2の試練に使うことにしたんだ!」

「…くそが。」


怒りが込み上げる。瑠衣子は極度にワルイコを嫌っている。でも…行動だけ見てみれば…瑠衣子が一番のワルイコだ。こんなデスゲームを開催して、殺人を強要して。…怒っても仕方がない。今は、里紗を救うことが最優先だ。


「…それで、どうすればりさを救えるんだ?」

「よくぞ聞いてくれました!第2の試練はいるいらないゲーム!」

「いるいらないゲーム?」

「これから私が、このゲームの参加者が持っている能力を言うから、それが社会的に見ている能力かいらない能力か判断してもらいまーす!」

「…それだけですか?」

「こころさんやっと喋ってくれましたね!それだけですよ。質問に答え終わったら、私の部屋に招待します。もちろん、りささんも一緒にね。」


…考えていることが分からない。こんなゲームになんの意味があるんだ。ただ質問をするだけ…。そんな事が、瑠衣子に得になるのか。考えれば考えるほど分からなくなる。…でも、それだけなら、とっとと終わらせて里紗を救う。


「早く始めろ…。」

「はいはい。分かったよ。それじゃあ、第2の試練スタート!」


第2の試練が始まった。早速、瑠衣子から質問が飛んできた。


「ななこさんの能力、コスプレをしたキャラクターや人の能力や特技をコピー、そして記憶を見ることができる。この能力…いる?いらない?じゃあ、すずさん!答えてね。」

「私は…その能力は容疑者の記憶を見て、犯罪解決に繋がると思うから…必要だと思います。」


「わかった、必要ね!じゃあ次、しずさんの能力、抜群の身体能力と判断力。まあ、言っちゃえばもう1人のしずさんの能力だね。この能力…いる?いらない?じゃあ、こころさん!答えてね。」

「もう1人のしずさんは、性格には難があるかもしれませんが、能力自体は色々な場面で使えますし、必要だと思います。」


「必要ね!次……」


このような流れで10個分の質問が来た。結果は全部いるになった。使い方を気をつければ、全部社会のために使える能力だったからだ。


「じゃあ、これで質問は終わりね!全部いるってことで、モニターをご覧下さい!」


そう言われモニターを見ると、ベッドに縛られている里紗の周りに、知らない医者が5人立っていた。


「お前…何するつもりだ。」

「え?だってどの能力も社会的に見て必要なんでしょ?じゃあ全部の能力を持っている人が居れば社会が良くなるってことだよね!ってことでこれからりささんの脳に10個の能力が書き込まれたチップを埋め込みたいと思います!」


…は?今なんて言った。里紗にチップを埋め込んで能力を与える…?そんなの…許されるわけが無い。


「やめろ!今すぐりさを解放しろ!」

「もう遅いよ、ほらモニターを見てみなよ。」


モニターには、おそらく痛みで気絶してしまっている里紗の脳内にチップを埋め込んでいる医者5人が映っていた…。


「すず!見るな!こころさんも…」

「私は…大丈夫です。」

「りさ!りさ!」


いくら呼びかけても、返事はかえってこない。どんな状況でも笑顔で、私たちのことを安心させてくれた里紗は…今…能力を埋め込まれている…。私たちには…なにもすることができなかった……。


「それじゃあ、3人は先に私のいる部屋に来てね。りささんもそのうち来るから、安心してね。」

「……」


私たちは何も答えることが出来ず、ただ瑠衣子に着いていくことしかできなかった…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ