第15話 なんで百合さんが…
自習室に着くと、床にすごろくのマスのようなものが描かれていた。
「なにこれ…。次はすごろくってこと?」
「はい。その通りです。」
カレンが説明を始める。
「5回戦はすごろくゲーム。シンプルなすごろくをしてもらいます。そして各マスに命令が書かれているので、実行してもらいます。」
「ただ単にすごろくをするだけなんですか?」
「そうです。ただ…最下位の方にはバツゲームを受けてもらいます。」
「バツゲームって……?」
「それはもちろん、死ですよ。ワルイコなんていくら死んでも構いませんからね。」
「……」
やはりカレンは、私たちワルイコに相当な恨みを持ってるらしい。でも…私はカレンを殺してしまったらしいけど……他の人たちは関係ないじゃないか…
「それでは、今回の進行役を務めさせて頂きますカレンです。そしてもう1人…」
すると、目の前に見た事のある人が現れた。とても自分勝手な殺人鬼。3回戦で私たちを困惑させた人物…
「ゆり…さん……?」
「こんにちは。石上 百合です。今回のすごろくは私が作ったので、私が喜ぶようなことが多く書かれてます。」
「なんで…ゆりさんが……」
カレンが質問に答える。
「まだ気づかないんですか?このデスゲームに出てくる進行役はみんな死者ですよ。それも、このデスゲームの参加者に関係している…ね。ゆり様もこのデスゲームで死んだので進行役になれます。もちろん…やえこ様もなれますが、会いたいですか?」
弥江子さん。私が初めて好きになった人。でも…
「お前たちが出すやえこさんは偽物だ。だから、会わないでいい。」
「そうですか。じゃあ、もう1人の参加者を呼んでくるので待っててくださいね。」
「もう1人…?」
カレンが目の前から消えて数秒後…
「やあ、みんな。ななこだよ。」
「ななこさん!無事だったんですね!」
「ななこパイセン久しぶり!」
私たちの喜びの声も届かず…カレンは説明を始める。
「ななこ様はこのデスゲームの狂人枠、つまり快楽殺人犯。そのくせに、変わりたいとかほざいておりましたので、彼女の能力を奪って洗脳しておきました。まあ、簡単に言えば黒幕側の人間になったってことですよ。」
「そんな……」
心さんは、菜七子さんが変わろうとしているって言っていた。でも…洗脳されてしまうなんて……
「あなた方は…おかしい。」
「おや?なんですかこころ様。あなたも殺人鬼なんだから分かるでしょう。人間、すぐ変わることなんて出来ないって。」
「そうかもしれない……でも!殺人鬼だって、人を殺してないワルイコだって、変わる権利はある。それがどれだけ長い道のりでも、あなた方に殺される筋合いなんかない!」
「……面倒臭いですね。ワルイコの分際で。もういいです。5回戦始めますよ。スタートに立ってください。」
心さんは本当は優しいのかもしれない。いや、今まで死んでしまったみんなだって、全員事情があったはずなんだ。だから、私たちは負けない。カレンにも、レイナにも、黒幕にも……




