第13話(1) 静・里紗ペア後編
声が聞こえなくなると、黒板に文字が映し出された。
〖奈瑠川 静、神宮寺 鳴、飯室 弥江子、桃谷 菜緒〗
〖この中で仲間はずれなのは?〗
「仲間はずれ…か。」
「あーし的には、唯一3年生だったやえこパイセンだと思うけど…」
「確かにそうだね。」
私たちは8分ほど他の案を考えた。
唯一生きてる私が仲間はずれ、唯一3年生だった弥江子さんが仲間はずれ、唯一人を殺したことがない菜緒が仲間はずれ。でも、全ての案には欠点があった。
「これって…ほんとに謎解きなのか…?」
どの答えも、とても謎解きの答えとは言い難いのだ。
「そういえば、さっきの脱出の部屋も、簡単だったし…」
「そうだよね…」
私の頭の中に一つの可能性が浮かぶ。違うとは思うけど、有り得そうな可能性が…
「也一は、私たちで遊んでいるんじゃないのか…?」
「遊んでるって?」
私は白井さんの遺書を思い出した。
「しろいさんの遺書に、父親の名前が風真也…って書いてあったんだ。もしかしたら、也一はしろいさんの父親なんじゃないか?」
「そうかもしれませんけど…それと4回戦になんの関係が……」
「今はまだ分からない。だからまずはこの謎を解かないと…」
「でも、3択ですよ……」
私はもう一度よく考える。
そういえば、也一はこう言っていた。
『部屋にあるものや、今までの経験を活かして考えろ。』
でも、部屋には何も無い。つまり、今までの経験…。一か八かだけど………
「パイセン!あと5秒しかない!」
「答えは……奈瑠川 静だ!」
「正解だ。次の部屋に送る。」
私たちは一瞬で次の部屋に送られた。
「パイセン!ナイスです!」
「一か八かだったんだ……良かったよ…」
「なんでパイセン自身が答えだと思ったんですか?」
「半分賭けだけどね、このゲームって異常な程に死んだ人に焦点が当たってるんだ。進行役といい、振り返りクイズといい。」
「なるほど。だから唯一生きてるパイセンが答えだと思ったってことですね。」
「うん。」
そんなことを話していると、部屋に声が響く。
「4つ目の試練、スタートだ。」
4つ目の試練が始まった。でも…
「これはもうお互い分かってるね。」
「だけど、パイセンの秘密、言いたくないよ…」
「大丈夫だよ。」
「パイセンがいいなら…」
私たちは1分も経たないうちに答える。
「りさの秘密は……パパ活だ。」
「しずパイセンの秘密は……殺人です。」
「……正解だ。実験室に戻す。」
飛ばされる直前、一瞬床に目を落とすと…赤い液体が付いていた。しかし、もう一度確認する間もなく化学実験室に送られてしまった。
「お疲れ様。お前らが1番だ。」
「ねぇ也一さん…」
私は疑問に思ったことを也一に聞く。
「4回戦は…本当に4つの試練をクリアするだけなんですか…?」
也一は初めて笑顔を見せながら答えた。
「そんなわけないだろ。知らないとは思うが、俺は白井と黒井の父親なんだよ。そして2人の母親は違う。何が言いたいか分かるか?」
よく分からなかった。私はそっちの話には疎いんだ。悩んでいると、横から里紗が答える。
「あなたは…ただの女好きってことですか?」
「正解だ。俺は女が大好きだ。どんな年齢でも、どんな性格でもな。」
「でも、それが今回の試練となんの関係が…」
「分からないか?密室に女2人だぞ?」
里紗は血の気が引いたような顔をしている。そんなにまずいことなのか…?
「みんな…無事でいて……」
里紗は急に祈り始めた。どうやら本当にまずい状況らしい。
その時…
「ぐっ……うぅ……うわあああぁぁ……」
目の前から急に也一が消えた。何が起きたか分からなかった。でも、唯一わかったことがある。也一が消えた時…後ろにいたのは……鈴と心とパソコンを持った瑠衣子だ……




