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君たちはワルイコです  作者: H.R
3回戦
31/47

番外編(ココロのノート) 石上 百合

私は生まれた時から不幸だった。親ガチャは大ハズレ。小さい頃から暴力を受ける毎日。小学生になるころには、父親から性暴力を受けてきた。私はこんな世界に夢も希望も抱いていなかった。

でもそんな時…ひとつの漫画に出会った。その漫画はクズを殺すヒーローの物語だった。私はこの漫画の主人公に憧れて、両親を殺した。私は正義のヒーローになることが出来た。そして私にひとつの夢ができた。


「私もあの漫画みたいに、誰かに行動する勇気を与えられる漫画を描きたい。」



私はとある団体に拾われて育てられることになった。でも、その団体での毎日は退屈で仕方がなかった。この団体には、犯罪を犯した子供が集められていて、体力や知力など、犯罪を犯すために必要な能力を育てられる。


「漫画を描くのにこんな能力いらない。」


呆れた私は団体から抜け出し、1人で暮らしていくことにした。


まずは家を探すところからだ。


「あの家、大学生の一人暮らしか。」


私は深夜に忍び込み、住民の大学生を撲殺した。別に今更なんとも思わない。もう殺すのは3人目だし。


「あの団体での訓練も意外と役立つもんだな」


そう思いながら死体を処理し、漫画を描きながら学校に通う生活を始めた。


中学1年生の時、芝谷 向日葵という子と友達になった。きっかけは私の漫画を気に入ってくれたことだった。



でも…、アイディアが思いつかなくなってきた。


「嫌だ。私はみんなに影響を与えられる漫画を描くんだ……。でも…それって……」


ひとつの案が頭に浮かぶ。すごく手軽で簡単な方法が…


「自分で誰かを殺して、実体験を漫画に描けばいいんだ。手始めに…ひまわりを殺すか。」



私は向日葵を殺した。方法は手で首を絞めて殺す扼殺。だんだんと焦る向日葵の顔と、手に伝わってくる頑張って呼吸をしようとして動く喉。手が疼く。


「はやく、はやく漫画に描きたい。」


私はとある女の子が友達に殺される漫画を描いた。SNSでも評価がそこそこ良く、リアリティがあると言われて嬉しくなった。


「もっと殺してもっと漫画を描こう。」



その後何人殺したかは覚えてない。3股していた男を刺殺したり、壊滅寸前の宗教団体の残りの信者を薬で大量に殺したり。思い出すだけでも大変だ。


そうして私は殺して描いてを繰り返した。そして…


「やった!賞を取った!」


SNSで投稿した作品がバズり、賞を獲得することが出来た。内容は、デスゲームで殺されそうになった少女が1人の少女を何回も刺し、背後から殺されるというもの。


「殺人は素晴らしい。心に快楽を与えてくれる。これからも私は素晴らしい漫画を描き続ける。」



そう思っていたのに……



「ここは…?」


気がつくと変な教室にいた。文化祭の合間に空き教室で漫画を描いていたはずなのに…


「攫われたということは、デスゲームでも始まるのかな。楽しみだ。」


私は沢山人を殺せると思ってワクワクしていた。でも、古家 沙奈枝。あいつのせいでペースが崩れた。


「まあ、私と同類みたいなもんか。快楽殺人犯だもんな。」


そんなことを考えながら漫画の案を考える。

…ひとつ思いついた。


「死体工作とか……おもしろそうだな。」


都合よく死んでるやつがいた。そして、都合よく私の能力は半幽霊。


「今しかないな。」


私は刺してあった3本の包丁に加えて、2本追加で刺した。そして右目をくり抜き、手足の爪を剥がした。


「楽しいなぁ。またいい作品が描けそうだ。」


私は漫画を描きあげた。でも…ここにいるままじゃ投稿することができない。早くここから出ないと。でも、もう1つ案が思いついてしまった。


「終了者になって、即自殺する。これも最高じゃないか!」


でもこの案にはひとつ欠点があった。私が死んでしまうことだ。別にこの世界に興味は無いし死ぬことは全く怖くない。でも、漫画に残すことができない。


「どうしたものか…。そういえば…」


私はひとつ宛が思いついた。こいつなら説得すればやってくれるし、できるはずだ。


「なあ、私の死に様を漫画に残して、ここを出たら投稿してくれないか?」

「いいですよ…。あなたには感謝してるんです。さなえと違って、役立ってくれる快楽殺人犯ですよ。」

「やっぱりあなたが黒幕ですよね。頼みましたよ。」

「もちろんですよ。」


漫画のことを託すことが出来た。これで、もう思い残すことは無い。




そして3回戦が始まった。能力は…終了者!


私は手に持っていた包丁をお腹に突き刺した。


「すごく楽しい人生だった!こんなんになるなら、あの両親にも、あの団体にも感謝だな!」


そんな事を思いながら自分の体から力が抜けていくのを感じる。


ハハハハハハハハハハ…ハハハハハ………ハハハ……ハハ……………ハ……

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