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君たちはワルイコです  作者: H.R
日常パート
22/47

第6話後編 目覚め

「ねぇ、なる。私のために死んでよ。」

「やめてよしずちゃん!仲間じゃん!」

「ふふ。そうだね。だから殺すんだよ。」

「そんな…い、いや…」


グサッ


私は鳴を刺した。私は今どんな顔をしてるんだろう。喜んでるのかな。悲しんでるのかな。

…ふと我に返る。私はなんてことをしてしまったんだ。


「なる!なる!返事してよ!なる!」

「…」


返事なんか返ってくるわけもなかった。私は…私は…



……………………………………………………………………


「なる!」


布団から飛び起きる。夢…だったのか?やけにリアルだった。手には包丁を刺した感覚が残っている。気持ち悪い。


「なんなんだあのリアルな夢は…」


ふと時計を見ると時刻は午前6時。朝になってしまっていた。


「顔洗ったらりさに電話しようかな…。誰かと一緒にいたい。やえこさん…また私を守りに来てよ…」


叶うはずもない願いを唱えながら顔を洗い、歯磨きをする。


「電話するにしても、りさ起きてるかな。」


そんな心配事を考えながらケータイで通話をかける。


プルルルルルル


プルルルルル


『もしもし?しずパイセン朝早いね!』

「ごめんね、こんなに朝早く…」

『とーした?なんか暗いじゃん』

「昨日から、嫌なことがあったり、変な夢を見たりしてさ…。もう精神がボロボロで…」

『パイセン…。わかった!ちょっと待ってて!』

「え?」


電話が切れてしまった。里紗はどうするつもりなんだろう。


コンコン


個室のドアが叩かれる音がする。


「しずパイセン?あーしだよ!」


里紗が来たらしい。私はドアを開けて里紗を中に入れる。すると急に頭を撫でられた。


「パイセンは疲れてるんだよ。ちゃんと休まないと」

「う、うん…」


妙に落ち着く雰囲気だった。里紗の柔らかい綺麗な手が私の頭を前後する。とても心地よかった。


「うう…りさ。ありがとう。」


自然と涙が溢れてきてしまった。


「もうパイセン泣いちゃって。あーしの胸で泣いていいからね。」

「りさ…ありがとう…」



数十分後、急に我に返った。


「ご、ごめんりさ。」

「全然いいよ。私はしずパイセンのママだからね。」

「え?なんでそうなるの?」

「だってパイセン。私の胸で泣きながらママ大好き、頭よしよししてって言ってたよ。」

「え?ごめん…///」

「全然いいよ。人を宥めるのは慣れてるからね。じゃあ朝ごはん食べてくるからまた後でね!」

「うん。ありがとう。」

「うぃーっす」


里紗が部屋を出ていく。里紗には変なところを見せちゃったな。先輩なのに情けない。でもおかげでかなり心が落ち着いた…そう思ってたのに…余計なことを考えてしまった。


「ママ…か。私のママって…私の…」


また、頭痛がしてきた。考えなきゃ良かったと後悔しても遅い。


「な、なんだこれ…」


私の頭の中に知らない記憶が流れてくる。なのに妙な懐かしさを感じる。なんなんだこの記憶は。


「七音教…か。要らないだろ。」


うぅ…


「なあ、なる。俺らいつも一緒だもんな。」


うぅぅ…


「遠藤姉妹か。いいぜ、契約結ぼうじゃないか。」


うぅぅぅ…


「なあ?カレン。これが俺の景色だよ。でもお前はこれが最初で最後だからな。」


ううぅぅぅ…


「脆いなぁ、お前ら全員。」


うあ゛あ゛あぁぁぁ゛ぁ゛ぁ゛






目が覚めた。俺はいつから眠ってたんだろうか。いや、そんなのどうでもいい。


今はただ、心地よい。

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