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君たちはワルイコです  作者: H.R
2回目の話し合い
16/47

番外編(ココロのノート) 白井・黒井

俺の名前は風真麻白。だが名乗っている名前は白井だ。事の発端は小学生の頃、仲の良かった風真黒桜(カザマ クロウ)こと黒井と風真赤菜(カザマ セキナ)こと赤井の3人で作った友情同盟〖色教〗での名前だ。俺たち3人はいつも一緒に過ごしていた。小学校でも中学校でも用事がない時以外は常に一緒にいた。


「俺らは最強の色教だから無敵だな!」

「当たり前だろ!」

「おう!」


もちろん高校も同じ場所を受験し、3人とも合格した。高校でも色教3人で色々な思い出を作っていくはずだった。あの姉妹に会うまではそう思っていた…。

……………………………………………………………………


高校でのクラスは俺と黒井が同じ、赤井が別のクラスだった。でも、俺らは一心同体。いつでも一緒にいようと誓った。なのに…


高校生活を過ごすうちに段々と赤井が集合時間に遅れるようになってきた。原因は分からなかったがなにか都合ができたと思って問い詰めはしなかった。


「赤井のやつ、彼氏でもできたんじゃないのか?」

「ありえそうだな。今度様子見に行ってやるか。」

「そうだな!」


なんて、呑気なことを話していた。その事実を知るまでは…。



次の日の放課後、赤井の教室を見に行くと…


「赤井!どうしたんだ!」


全身ボロボロの赤井が居た。


「…。なんでもないさ。いつものとこ遊びに行こうぜ。」


そんなことを言っていたが、何かをされたことぐらい一目瞭然だった。でも親友として、問い詰めることは出来ない…。赤井が話してくれるのを待った。



そんなある日、赤井から一通のメールが届く。


〖俺はもう…ダメだ。生きていたくない。そんなことを思うようになってしまった。だから、俺は今日で色教を辞める。今まで楽しかったよ。ー風真赤菜ー〗


こんなの嘘だ。赤井は俺たちの親友で色教の1人。挫けるなんてありえない。

俺らは行動に移すことにした。赤井のクラスにいじめっ子らしき人は居なかった。でも、全員の過去を洗っているとだんだんと見えてきた。

〖遠藤心〗

心という人間は中学時代、妹の峰と一緒に暴走族をやっていたそうだ。


「黒井。こいつが怪しくないか?」

「そうだな。」

「俺らが倒して、赤井を取り戻さないか?」

「ああ。俺も同じ気持ちだ。」


俺らは遠藤姉妹に直接タイマンを挑むことにした。相手は暴走族。こっちが勝てるビジョンは見えなかったので武器を持って行った。ずるかどうかなんか知らない。俺らは赤井との楽しい日々を取り戻したかっただけだ。



…結果は惨敗だった。顔面を殴られ続け右目が腫れ上がったり手足の指がボロボロな黒井。喉を殴られ声がうまく出ない俺。遠藤姉妹には、ひとつの傷もつけることが出来なかった。


「く…くそが…」

「………」

「弱いなお前ら。」

「そうね〜。楽しくなかったわ。」

「まあ、あの人の所に連れていきますか。」

「だね〜!」


俺と黒井は後頭部を鈍器で殴られて……




…目が覚めると、俺と黒井は椅子に縛りつけられていた。目の前には、高校入学の時とは比べ物にならないくらい変わってしまった赤井が倒れていた。


「あ…あか……ゴホ」


名前を呼びたいが声が出なかった。

すると遠藤姉妹と知らない女2人が部屋に入ってきた。


「そうだな、面白いものが見れそうだしな。おいお前、こいつを殺せ。」


知らない女の1人は黒井に拳銃を渡した。


「くろ……」


声が出ない。でも、俺は信じている。黒井は撃たない。当たり前だ、小学校からの親友で色教の……


パァン



…は?


黒井は…撃った…。


目の前には血だらけの赤井が…いた……。



「こいつ、赤井って言うんだろ?本当に赤く染まってよかったな。」


そう言いながら知らない女は俺に、


「お前、こいつの死体処分しとけよ?しなかったらお前らも殺すからな。もちろん口外してもな。」


何も頭に入ってこなかった。今はただ、黒井が撃った理由を知りたかった…。


黒井は連れて行かれた。


俺はもう動かない、冷え切った赤井を持って部屋を出た。


「…赤井。俺らのせいだ。ごめんな…。俺のせいで…」


悔しくて堪らなかった。大切な親友である赤井を失い、黒井は俺らを裏切った。もう感情が…ぐちゃぐちゃだった…。



家の倉庫に赤井の死体を置いた俺は、警察に電話をしようとした。でも、黒井は殺人、俺は死体遺棄。通報なんか出来なかった…。

……………………………………………………………………



高校3年の文化祭の日。俺はひとりで廊下を歩いていた。あれから一度も黒井とは話していない、いや、会ってもいない。もうあの頃の楽しかった日々はない。この2年間、俺は空白の日々を過ごしてきた。


「それでも、最後の文化祭だからな…。赤井に、何か買ってやるか…。」


俺は机に入っていた〖屋上にてりんご飴販売中!〗という紙を見ながら、赤井が大好きだったりんご飴を買いに行く。屋上へのドアを開けると……




…しばらく意識を失っていたらしい。目が覚めると19人の女がいる部屋にいた。そこには憎き遠藤姉妹や2人の女、そして、黒井もいた…。



解散したあと、俺は黒井を呼びつけ俺の個室に行った。


「…お前、今まで何してたんだ?」

「…遠藤姉妹と静と鳴の手伝いをしていた。」


憎くて仕方がなかった。もうあの頃の黒井は居ない。俺の心は…とっくに空っぽになっていた。



しばらく経った日、俺は朝イチに黒井を図書室に呼び出す。


「…赤井が好きだったりんご飴を作りたいんだ。それに関する本を探してくれないか?」

「…赤井は、もう居ないぞ。」

「…。」


赤井はもう居ない。そんなの分かっていた。でも、俺は、ずっと認められていなかったのかもしれない。


「…もう、いいよ。」





…気がつくと、俺は黒井を刺していた。不思議と気分はスッキリしていた。


「もうこれで…赤井も黒井も死んだんだな…。俺も、すぐそっちに行くよ…。」


他殺されるのは嫌だったので俺はしばらく図書室を離れ、数分後図書室前に戻ってきた。来る途中に百合に会ったが、放送はなっていないので気にすることなく図書室前で待機していた。すると瑠衣子がやってきた。


「…るいこ。なんかこの部屋嫌な予感がするんだ。一緒に入らないか?」

「わかり…ました。」


俺は死体を発見したように鈴と弥江子と瑠衣子に思わせた後、仮眠室に向かった。



仮眠室には江南が寝ていた。俺は気にすることなく、自殺をする準備を進める。誰も読まないかもしれないが遺書を書き、右目が無くなっていた黒井とひとつになるために左目をくり抜いた。あの頃とは比べ物にならないほど痛かったが、赤井に比べればこんなもの大したことない。そして俺はナイフを持ち、喉に刺した。

そして…寿命が尽きるのを無言で待った…。



意識が朦朧とする中、誰かが部屋に入ってきた気がした。


「これで…音教に…係し……と思われる風真家を…滅させ………が………た。」


風真家…か。そういえば、俺らは3人とも苗字が同じだったな…。俺の父の名前は…確か………風真…………也………

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