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許嫁=猫…ではない  作者: 東音


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風紀委員の査察 ② 〜プライバシーを侵害される浩史郎〜

 シェアハウスに新たに管理人の杉田さん、親友夢ちゃん、護衛の黒川さんを迎え、対策会議と入念な準備の上、万全の状態で迎えた、風紀委員会査察当日──。


 風紀委員長の西園寺、副委員長の桜井、会計の友田、風紀委員幹部の三人が時間通りにシェアハウスを訪れ、査察が開始された。


 今回、三人はシェアハウスが適切な運営が図られているかと調査に来た筈だが……。


「里見様は、休日はここで、何をして過ごしていらっしゃるのでしょうかっ?」


「ふっ。僕の休日が気になるのかい? 子猫ちゃん。クロワッサンにルッコラサラダのブランチを取った後、アフタヌーンティーと共に読書を楽しんでいるよ?」


「「「キャー!優雅です(わ)〜!!」」」


 管理人の杉田さん、百合百合しているりんごと宇多川には短い質問をいくつかしただけで、後は俺の側を離れず、シェアハウスの運営に全く関係のない質問をしてくる風紀委員に、俺は笑顔の裏で引き気味だった。


 そんな俺を、少し離れたソファー席(安全圏)から宇多川は満足げに頷きながら見守っている。


 くそっ。宇多川め。衣装も座る位置、受け答えの内容まで勝手に決めて、俺を人身御供にする計画を立てやがって!


 このヒラヒラの服は何なんだ?

 ここ、エアコンの風が直に当たって、髪とスカーフが靡いて鬱陶しいぞ!


 俺は休日も早起きの方で大抵の時間は勉強をして過ごしているし、コーヒー党なんだが!


 席を外して文句を言ってやりたいが、西園寺達の迫りくる猛攻がそれを許してくれない。


「ハァハァッ。つ、次は、里見様のお部屋を見せて頂きたいですわっ!」

「え、ええ〜。参ったなぁ……(うわ、西園寺達に部屋入られるの、何されるか分からなくて怖い……☠)」

「「ハァハァッ。そ、そう言わず、ぜひ査察にご協力下さい」」


 興奮気味に部屋を見せるよう迫られ、困っていると、宇多川の隣で心配そうな顔をしているりんごと目が合った。


「(浩史郎先輩。あと少しの辛抱ですからね!)」

「!」


 りんごに目でそう言われた気がして、俺は仕方なく頷いた。


 計画では、俺が西園寺達の要求をそこそこ叶えた後、夕食後はりんごと宇多川が三人への対応を受け持ってくれる事になっている。


 仮初めの許嫁の関係である(とりんごに思われている)今は、シェアハウスでのりんごとの生活は、大きな繋がりであり、絶対に守らなければならない。


「ハ、ハハッ。そんなに言うなら、少しだけ上の部屋を案内しようか」


「「「キャー! 」」」


 サブイボをこらえて、俺は西園寺達に精一杯の笑みを浮かべた。


     


 しかし、その僅か5分後──。


「流石、里見様のお部屋! 芳しい香りがしますわ〜! 桜井! 友田! 査察の重要な資料になりますから、写真と動画に残して置いて下さいましね?」


「「了解致しましたぁっ!」」


 パシャパシャ! ジーッ!


「いや、あの、君達? 一応プライバシーがあるから、撮るなら空き部屋にしてくれないか?||||||||」


 部屋中を肉食女子共に撮りまくられ、そんな固い決意も崩れそうな程心にダメージを負う俺の姿があったのだった……。



*あとがき*


 いつも読んで頂き、ブックマークや、リアクション、ご評価下さって本当にありがとうございますm(_ _)m


 今後ともどうかよろしくお願いします。

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