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許嫁=猫…ではない  作者: 東音


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改装後のシェアハウス〜既にいっぱいの冷蔵庫〜


8月上旬ー。


夏真っ盛りの猛暑日ー。


「ふうっ…。ホント暑かったな。」

ガチャッ…。


業者から改装終了の知らせが届き、入居可能となったその日の午前中に大量の食品が入った買い物袋とスーツケースを持ち、俺はシェアハウスを訪れていた。


今日の夕方からは、管理人が来る予定で、数日後からは、風紀委員の視察対策として宇多川も入居予定となっている。


環境も変化し、今までより、りんごと二人きりで過ごす時間は少なくなってしまうかもしれない。


それでも、俺は、この場所でまたりんごと生活出来るようになる事が嬉しくて、

集合予定の16時より大分早く到着した筈だったのだが…。


「…!」


玄関先に白い女物のサンダルがあるのに気付いた俺は、明かりの漏れているリビングに急ぐと…。


「はえ〜…。生き返る〜〜。」


エアコンで快適な温度になったリビングのソファーには、白いブラウスにショートパンツ姿の小柄な少女が、脱力して横たわっていた。

その側には、スーツケースや、バッグが無造作に転がっている。


「りん…ご?」

「…!!」


呼ばれると、ソファーに寝転んでいた少女=俺の許嫁=飼い猫=後輩の森野林檎はピョコンと跳ねるように起き上がり、俺を見て、大きな目をパチパチと瞬きさせると、ニイッと口元を綻ばせた。


「浩史郎先輩、お帰りなさい。」

「おう。ただいま。」


俺は頭を掻きながら、なんでもないようにそう言った。


「いや、早かったんだな。集合時間夕方だろ?」


「はい。集合時間より大分前なんですが、改装がどんな風になったか気になって、いてもたってもいられず、早めに来ちゃいました。でも、浩史郎先輩も早かったんですね。」


「あ、ああ…。お、俺もちょっと改装の様子が非常に気になってな…。」


コンビニの大きなレジ袋を揺らしながら言うと、りんごが目を丸くした。


「あれ?コンビニで随分沢山買い物したんですね…。」


「あ、ああ…。これな。なんか、コンビニに寄ったら、たまたまりんごフェアってーのをやってたから。

りんごのスイーツやら飲み物やら、勢いで色々買ってしまったんだが、よく考えたら、自分は甘い物そこまで好きじゃないことに気付いてな。

冷蔵庫入れとくから、後で食べといてくれよ。」


「え。わぁ〜。嬉しい!!」


りんごが目を輝かせる中、キッチンへ向かい、冷蔵庫に手をかけると…。


「え?」


冷蔵庫は、鍋やタッパー。コーヒーのペットボトルなどでいっぱいになっていた。


「あっ…。ちょっと場所空けますね…。///」


りんごが慌てて飛んできて、冷蔵庫の中を整理して、俺の買ったものを入れるスペースを作った。


「いや、あの、せっかくだし、今朝作って来た浩史郎先輩の好きなお料理とか買い溜めしといた浩史郎先輩の好きそうな飲み物とか入れとこうかなと思いまして…。ちょ、ちょっといっぱいになり過ぎちゃいましたけどね…。」


「……。」


焦ったように説明するりんごに、俺はりんご母の言葉を思い出し…。


ニンマリと笑った。


「それでも、ちょっとスペース足りないんじゃないか?ちょうど喉渇いていたところだし、そのペットボトルのコーヒー1本頂いていいか?」


「どうぞどうぞ!あ、じゃあ。私はこのりんごメロンソーダを頂きますね。」


「おう。じゃあ、改めて、りんご。これからもよろしくな。」

「はい。浩史郎先輩。よろしくお願いします。」


俺とりんごはお互い笑顔になり、お互いに対して買ってきたペットボトル飲料で乾杯をしたのだった…。


いつも読んで頂き、ブックマークや、評価下さって本当にありがとうございます

m(_ _)m


活動報告でもお知らせしますが、カクヨムさんのコンテストに出す作品の執筆で現在バタバタしておりまして、こちらの作品、10/8投稿分で一度区切りをつけ、しばらく休載させて頂きたいと思っています。


ご迷惑をおかけしまして、大変申し訳ありません。


次話、その次の話、りんごちゃん視点のお話と最後まで見守って下さると嬉しいです。

今後ともどうかよろしくお願いします。

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