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1591年2月10日 側仕え達

夕に散々お説教されて認められた、異国人女性の側仕え二人。

彼女らはもう片言なら日本語でコミュニケーション可能となっていた。

言語の習得は女性の方が上というけど、本当だね。

側仕えの一人、金髪美女はラーニァというアラブ人女性だ。

俺がアラビア語を少し話せるのにとても驚いていた。

まあ、重工勤務なら中東はお得意様だから、少しはアラビア語を話せる人も多いのだ。ビジネスの会話は英語でも、相手の言葉を少しでも話せるというだけでお互いの距離が縮まるものだからね。


もう一人のアフリカンな八頭身美女はザワディといい、彼女も日本語は大分上手くなっていたが、それ以上に驚いたのは彼女もアラビア語を話すことだった。

話した限りでは、ラーニァは現在のイエメン、ザワディはケニアの出身らしい。

普通ポルトガル人に捕まった奴隷はブラジルに送られるのだが、彼女たちは美女だったので、ゴア総督に献上される予定でインド洋を航行中に明人の海賊に襲われ彼らの元に、その後マレー半島付近で今度はきょう率いる倭寇に襲われ、現在に至るという事だった。ポルトガル人の元でも、明人の元でも美人という事でかなり丁重に扱われていたらしい。きょうの元では女親分の船なのでいよいよ暴行など全くなくなり、二人ともきょうにはとても感謝していると言っていた。


俺はこの地域の主でありきょうの主でもある事を伝え、これからの二人の仕事は俺の身の回りの世話になるから、日本人の側仕えから仕事をしっかり教わって欲しいと伝えた。

二人ともムスリマ(イスラム教徒)なのだが、日ノ本は肉食はまだ珍しく俺がこれから広めていく予定であること。その際、二人には豚肉は出さないよう配慮するが、所謂ハラルフードについては用意できないと伝えた。元々船内では何でも食べていたそうで、問題ないと言われた。

二人とも故郷よりはるかに寒い日ノ本の暮らしに不自由しているかと思ったが、奴隷になった時点で何があっても覚悟が出来ていたそうで、日本の風呂はかなり気にっていた。この辺りはアラブにもハンマームという共同浴場があるので馴染みやすいのだろう。


特にラーニァは自分のネイティブであるアラビア語を俺が少し話すので、すっかり気を許したようで、風呂で俺の体を流したり、きょうから言われていたのだろう、夜の御供までとにかく俺と居るのが楽しそうだった。

欲を言うなら彼女らの作る郷土料理も食べてみたいところだが、イエメンなら羊料理、ケニアなら芋料理だろうか?どちらも、俺がこれから育てていく素材だから二人の為にも頑張って普及させたいものだ。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 更新お疲れ様です。 [一言] 新年おめでとうございます。 爽やかザワディ〜…(汗)。
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