表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
落ち武者・歴史は知らない理系リーマン、化学チートで戦国を駆ける   作者: ディエゴ
第一章 包囲されたはじめての街
33/272

1590年6月5日・独眼竜参上!と茶会

この日、箱根に伊達政宗が供回り20名程を従えて参陣したとのニュースがもたらされた。


歴史に詳しくない俺でも知ってる、独眼竜政宗である。この世界の独眼竜なら竜人族ドラゴニュートに違いない!


しかし、竜族を従えてしまう猿族って、どんなやつなんだろう?キングコングみたいなのかな?


しかも、この独眼竜、遅参を咎められ、猿長との面会を拒否されたあげく底倉(宮ノ下近くの温泉地)に幽閉されてしまったそうだ。


ところで、この頃になると、変装しての城外との行き来は、流石にバレる危険があるとの事で、城外の風魔との通信は夜鷹を使って行うようになっていた。


鳥というと伝書鳩を思い起こすが、鳩は雨だと飛ばないうえそもそも昼間しか使えないので何度もやり取りすると敵にバレる危険があるとのこと。


その点、夜鷹は少々の雨天でも飛んでくれる上、そもそも夜鷹を使いこなす忍びは数が少ないのでとても有用なんだとか。


独眼竜の参陣も夜鷹からの情報である。


そして、情報はもう一つ、独眼竜の処遇をどうするか、猿は重臣を集めて会議をするらしい。表向きは茶会ということにして、集まるのは、猿長、長の跡継ぎ、狸長、木瓜、そして茶頭である利休だという。


そして早雲寺の警備の状況も知らせてきた。猿が上方から雌を呼んで以降、猿側の忍びである甲賀者達は元々人数が少なかったが、雌猿に忌み嫌われ、とうとう箱根から追い出されてしまったという。


更に寺に詰めている一般兵はもう100名程しかいないという。


俺は、この茶会が雨天決行なのか否かがとても気になった。


もし、雨でなければ鬼煙(硫化水素)作戦の又とない機会だからだ。


硫化水素は水溶性のため雨天時に使用すると効果が大幅に減衰してしまう。


更に雄二からも懸念が表明された。


狸長が出席するなら、伊賀者の最精鋭が護衛に付く筈。鬼煙を巻こうとしている茶室上の丘には、伊賀の頭領・半蔵が出張ってくる可能性が高いということだ。


結局、茶会が開かれるなら天候に関わらず作戦決行。雨の場合は茶室の天井にある明かり窓に取り付き直接、鬼煙を室内に甕ごと投下することになった。


茶室には誰も武器は持って入らない。


危険だが不可能ではないとの考えだが、雨天の場合に最終的にどうするかは現場の重吾に判断を委ねることにした。


更に半蔵対策には、強力な助っ人を呼ぶと雄二が言った。


これらを暗号に書き込み夜鷹の足に結び飛び立たせる。


雄二はもう一羽の夜鷹に紙を結びつけ別の方向に飛ばした、おそらくその助っ人の所だろう。


(史実での小田原陥落まで、あと31日)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ