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第6話 説明と援助

遅くなってしまい、申し訳ありませんでした。


どうぞ、お読みください。

 〔デイ・ノルド王国〕首都 〔ハルマ―〕王城 援応の間


 僕ことエギル・フォン=パラン=ノルドは、誕生日の次の日、朝の鍛錬と父上たちとの朝食を終えると、父上とリウム先生と共に、援応の間と呼ばれる部屋へとやって来ていた。

 この援応の間は、謁見の間では話すべ事ではないと判断した国王が、王族から一名、貴族から一名、政府から一名を指名し、選ばれた三名と国王が、嘆願者から話を聞き、要望に応えるための話し合いを行う部屋である。

そしてこの部屋で話された事は、嘆願者が死ぬまで、極秘扱いとなり、話を聞いた四名と記録を記した国王秘書官一名以外の、他の王族や貴族、更に王国政府は、知られることはないのである。

そして今回その対象となるのが、僕の誕生会にて挨拶と嘆願を行った、王国東部の領地を持つエニール・フォン・デノスタイア伯爵とその嫡男であるニークネル・フォン・デノスタイア君の二人である。

 僕たちが、援応の間に着くと同時にデノスタイア親子を伴った宰相も到着した。そして父上の秘書官一名と共に僕たち六人は、部屋の中に入ったのであった。

僕たちが、入室したのを確認した近衛兵は、援応の間の扉の鍵を閉めると更に扉の取っ手にチェーンを取り付け、鍵を掛けたのであった。


 僕たちは、部屋の中に設えられた円卓に腰を掛け、嘆願の説明と応えるための話し合いを始めた。


「では伯爵、嘆願の内容を説明してくれ。」


 父上が、そう言うと、伯爵は、立ち上がり、礼をして話し始めた。


「かしこまりました陛下。事の発端は、一年以上前でございます。我が領に隣接しておりました、ドルパース伯爵領が、不正の為王国に召し上げとなった後でございます。我が領に盗賊団が入り込み、略奪を始めたのでございます。私は、直ちに領軍を派遣し調査を開始いたしました。すると盗賊団は、元ドルパース伯爵領よりやってきたことが判明いたしました。わたしは領軍に彼らの討伐を命じ、今から半年ほど前、編成された討伐隊が敵の塒となっていた森の洞窟を奇襲し、盗賊団の大半を打ち取りました。しかし、盗賊の首領など主だった幹部は、塒から逃走しており、更に何故かこちらの情報が相手に筒抜けだった為、洞窟を爆破され、討伐隊が全滅する事態となりました。そしてその後半年間は、息を潜めていた盗賊団が、再び活動を再開し、我が領内は、再び混乱の状態に戻っています。 陛下、何卒ご助力くださいます様、お願い申し上げます。」


 それを聞いた父上は、こう問い返した。


「伯爵、再び活動を活発にした盗賊団を討伐する為に軍を派遣したのか?」


 父上の問に対して伯爵は、こう答えた。


「はい、こうして嘆願に参るまでにすでに三回軍を討伐の為、派遣いたしましたが、毎度何処からか情報を掴み、巧みに軍を退けております。その為、我が領軍は、疲弊の一途をたどっております。」


 それを聞いた父上は、事の大きさが最悪レベルまで進んでいることに絶句していた。そしてそれは、この会議に参加している全員の共通見解であった。

父上は、しばらく考え込むと、カマル宰相の方を見ると意見を聞いた。


「宰相、如何する?」


 それ対して宰相も直ぐには即答せず、しばらく熟考するとこう答えた。


「盗賊団は、何者かからの支援を受けていると推察できます。よって我々が、王国軍を動かせば、直ちに知られることとなります。軍の派遣は、行うべきではありません。ですが、それでは何の解決にもなりません。」


 その答えに対して、父上は、こう言った。


「では、どうする?」


 すると宰相は、こう答えた。


「少数精鋭による討伐を具申します。」


「少数精鋭、どれくらいの規模だ。」


 父上の問に、宰相がこう答えた。


「冒険者に例えるならガル殿下ご夫妻クラスの腕利き、二十人と言ったところでしょうか。」


 それを聞いた父上は、リウム先生に話を振った。


「リウム殿、どう思われます?」


 その問いにリウム先生は、こう答えた。


「妥当と思います。そして作戦を知る者を極一部に絞ることも提案いたします。」


 それを聞いた父上は、少し考えると、頷き、伯爵に願いに応えると言おうとした、しかし僕は、それに待ったをかけた。


「父上、それでは不十分です。」


 それを聞いた父上は、「何?」と言って驚くと、僕に続きを言わせるため、こう問い返した。


「どこが不十分だと思う。」


 その問いに対して僕は、ある事を言い、伯爵にも確認を取り、父上たちを納得させた。それを受けてカマル宰相とリウム先生は、戦略を見直し、父上に再提言を行い、父上はそれを了承して伯爵にこう言った。


「伯爵、共に解決に邁進しよう。」


 その言葉を受けた伯爵は、父上の手を強く握り、こう言った。


「ありがとうございます。」


 こうして、援応の間での会談は、終了したのであった。


お読みいただきまして、ありがとうございました。


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