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第31話 条件と準備

少し遅くなりましたが、本日2回目の投稿です。


少し短めですが、どうぞお読みください

 ドドドドォォォォ―――――


 僕ことエギル・フォン=パラン=ノルドが、率いている〔ノース・ザルド王国〕潜入部隊は、馬に乗って〔ノース・ザルド王国〕首都〔ザイルシティー〕へと向かっていた。何故僕たちが、首都へと向かっているかと言うとその理由は、二日前に遡る。


 〔ノース・ザルド王国〕北方 とある町 第三王子の隠棲宅


 僕は、ハイディ二ル王子に勧められ席に着くと父上から預かってきた親書を渡した。そして受け取った王子は、親書を開き父上が、書かれた文書を読んだ。

僕は、親書に書かれた事については、知らないので一切喋らず、王子が、読み終えるのを待った。

そして王子は、読み終えると、こう言って来た。


「丁寧な親書、真に痛み入ります。そして我が兄である現国王が、貴国に対して行ったことを深くお詫びいたします。」


 それを言うと同時に深々と頭を下げたのであった。僕は、それを受けてこう答えた。


「では、受けて頂けるのですね。」


「はい、ですが条件があります。」


 と王子は、言って来た。


「条件? それは何です。」


 その問いに対して王子は、こう答えた。


「私の義理の父でもあり妻の父でもある、我が国の宰相キナモル・フォン・ディニールを王城地下の牢獄から助け出していただければ、協力いたします。」


 僕は、その条件を提示されるとは思っていなかったので、返答に困ってしまった。しかし僕の補佐として父上に同行を命じられた外務卿が、こう耳打ちをした。


「殿下、この要求は、お受けすべきですし、達成可能です。」


 僕は、何故外務卿がそんな事を言うのか疑問に思いこう問い返した。


「どういう事? 達成可能とは?」


 すると外務卿は、こう返してきた。


「すでにディニール宰相の囚われている牢の場所は、〔ザイルシティー〕に潜入させた森番が位置を特定しています。そしてリウム閣下にも先に〔ザイルシティー〕に潜入していただきまして、転移門の準備をしてもらっています。」


 僕は、それを聞き終えると王子に向かってこう言った。


「分かりました。ディニール宰相救出を我らが成功させれば、我々の同盟が成立すると言う事ですね。」


「はい。」


 王子は、毅然とした態度で肯定の意志を示した。そして僕も、こう返した。


「では、その依頼をお受けし、無事助け出して御覧に入れます。」


 そう言って僕は、立ち上がり相手に一歩近づいて手を差し出した。すると王子も立ち上がり一歩近づいて手を差し出した。そしてお互いの手を握り合い握手を交わし、僕たちの新たな同盟が結ばれたのであった。


 会談が終わると僕たちは、急いで〔ザイルシティー〕に向かう為、王子の隠棲宅を後にすると教会にもどり装備を整え夜の内に出発したのであった。


 そして時間は、今へと巻き戻る。


 僕たちは、〔ザイルシティー〕が目の前に見えている場所まで、到達していた。すると僕たちに向かって誰かが向かってきていた。

それを見た僕の隣で馬を走らせていた森番長が馬から跳躍した。僕は、隊列に停止の合図を送り、その場で待機を命じた。

暫くして森番長が戻ってくると、僕の前に膝まづき、隣で同じく膝まづいている森番を紹介し、こう言った。


「殿下、この者がリウム閣下の居る所まで案内をいたします。」


 そう言うと、その人は頷くと「付いてこい。」という仕草をして走り出した。僕たちはその人の後を追い〔ザイルシティー〕の裏口にあたる場所から潜入し、リウム先生が転移門の設置を行っている、空き家へと向かったのであった。


 空き家にたどり着くと、無口な森番は、決まった合図で扉を叩くと、しばらくして扉が開くと別の森番が出てきて、敷地内へと僕たちを誘導した。

僕たちは、馬を敷地内に在った馬小屋に入れると建物へと入り、リウム先生と合流したのであった。


 僕は、リウム先生に会談の成果を伝えた。それを聞いた先生は、こう言って来た。


「では、作戦決行は、3日後の深夜に行いましょう。」


 僕たちは、その言葉を聞き全員「はい。」といって準備を開始したのであった。


お読みいただきまして、ありがとうございました。

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