表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/129

プロローグ

投稿再開です。


第一部第二章の開始です。

少し短いですが、お読みください。

〔ノース・ザルド王国〕首都 〔ザイルシティー〕王宮


 〔ノース・ザルド王国〕は、〔デイ・ノルド王国〕の北西の国境に接してる王国である。領土は、峻険な山々に囲まれた盆地であり、その為、土地が豊かな所が多くなく、農業には不向きである。

その為、農業ではなく林業が、盛んであり、木材などが、国の一番の特産品であり、輸出品である。

 しかし、ここ十年は、林業によって起こる弊害が、多発し、それに伴って深刻な不況に陥り、国全体は、活力を失っていた。

その様な国の状況にも関わらず、今日もまた王宮において王が主催する夜会が執り行われていた。


 カアーン、カン、カン、カン


 王宮の広間に、何かが落ちた音が鳴り響く、その正体は、赤ワインが入った金色のゴブレットであった。

 そのゴブレットを投げた人物は、自分の斜め向かいに座る人物を睨みつけて、腰に佩いている剣の柄頭を握っていた。


「貴様、今何と申した?」


 そう問われた人物は、こう返した。


「聞こえませんでしたか? 毎夜、この様な酒宴を開いて、遊び惚けているとは、何事かと申したのです。」


 すると、問うた人物は、その言葉が腹に据えかねたのか、柄頭を強く握り抜剣をすると問われた人物に向かって剣を振り上げた。


「貴様、今ここで手打ちにしてくれるわ。」


 剣を振り上げられた人物は、その状態にも係わらず、冷静にこう言った。


「王が、妄りに剣を抜くこと、遭ってはなりません。王こそ冷静でならなければならないのです。」


「キーサーマー。」


 そう言われた人物は、更に激高し言った人物を殺そうとすると、何処からともなく、「待て」の声が、聞こえて来た。

その声を聴いた王と呼ばれた男は、みるみると腰砕けになると、剣を床に落として、更に、床に這い蹲ってしまった。

 すると、広間に黒のフードを身に纏った人物が、現れた。


「お久しぶりですな、国王陛下。お元気そうで何よりです。」


 その人物が、国王に話しかけると、国王は、その人物がよほど怖いのか、丁寧な言葉で挨拶をした。


「こちらこそ、お会いできて光栄です。如何なる御用で、御訪問なされたのでしょうか?」


 そう聞かれた、黒のフードの人物は、こう答えた。


「陛下は、雪辱を晴らしたいとお考えのはず、その為の舞台をご提供いたします。」


 それを聞いた王は、喜びを爆発させ、大きな声で笑い出した。


「オ~、真ですか。それは、素晴らしい。ワッハハハハハ―――。」


 それで、気分が良くなったのか、先ほど斬られそうになった人物に対して、この様に命じた。


「宰相、急ぎ策を考えよ。それと軍備も整えるのだ。これは、王の親征である喧伝し兵をそろえるのだ。」


 そう命じられた、宰相は、逆らえば次こそは自分の命が亡くなると思ったのか、こう答えた。


「はっ、陛下の御意のままに。」


 こうして、〔ノース・ザルド王国〕は、戦争の準備を始めたのであった。その戦争の相手は、〔デイ・ノルド王国〕であった。


お読みいただきまして、ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ