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第11話 受諾と帰還

今回の章は、すごく短いです。


どうぞお読みください。

  キュエキュエキュエ

 朝、目が覚めると鳥の鳴き声が、聞こえてきた。大賢者リウムの屋敷の近くに住む〈ベイルー鳥〉と呼ばれる鳥の鳴き声だそうだ。

僕は、そんな鳥たちの声を聴きながら、ベットから出て、客室に備えられた洗面所に行って顔を洗い眠気を飛ばした。


「フゥー、水が冷たい。」


 眠気を飛ばして、トイレに向かい、用を足し終えると、また洗面所に戻り、手を洗い、服を寝巻から旅装に着替えて、皆が待っている下の客間に向かった。

客間に降りていくと、すでにオルティシアとセドイスが、起きていて僕の到着を待っていた。


「オルティシア、セドイス、おはよう。」


「「おはようございます、殿下。」」


 二人に挨拶をし終えるのと同時に、客間に大賢者リウムと御夫君のセルゲイが入室してきた。


「「殿下、おはようございます。」」


 二人は、簡易の王国礼を用いて朝の挨拶をしてきた。


「リウム先生、セルゲイ殿、おはようございます。」


 僕も簡易であるが王族が使う王国礼を二人に行い挨拶をした。それが終わると、屋敷のメイドたちが、入ってきて朝食の準備を整えて、準備が終わると壁際に引いて行った。


「それでは、いただきましょう。」


 大賢者の掛け声とともに、朝食が開始された。



 朝食を終えると、リウム夫妻は、客間を後にし、僕たちは少し寛ぎながら過ごしていると、屋敷のメイドの一人が、近づいてきた。


「エギル殿下、我が主が、書斎にてお会いしたいと申しております。」


 僕は、それを聞き試練の結果が出たのだと思い至った。


「分かりました、行きましょう。」


 僕は、快諾を伝えるとメイドに先導されて、リウム先生の書斎に向かった。


 書斎に着くと、先導してくれたメイドにお礼を言って、ドアをノックした。


  コンコンコン


「はい、どうぞ、お入りください。」


 リウム先生の声が返ってきたのでドアの取っ手に手を掛けてこう言った。


「失礼します」


 ドアを開け、入室するとリウム先生が、椅子に座り待っていた。


「どうぞ殿下、お掛け下さい。」


 椅子に座るように促され「失礼します」と言いながら椅子に腰掛けた。僕が腰掛けたの確認すると、先生が試練の事について話し出した。


「エギル殿下、試練への挑戦お疲れさまでした。」


「ありがとうございます。」


 僕は、お礼を言うと、先生は、結果を伝えてきた。


「試練の結果は、合格でございます。殿下、おめでとうございます。」


 その言葉を聞いて、重かった心が解放されたような感じがした。


「ありがとうございます。」


 僕は、再びお礼を述べた。


「これから、私が殿下の勉学の一切を見させていただきます。殿下の願いを支えさせていただきます。よろしくお願いします。」


「こちらこそ、よろしくお願いします。」


 先生と僕は、お互いに健闘を誓い合った。そんな会話も終わり、寛いでいると、ある事が気になり先生に尋ねた。


「先生が、合格を決められた理由って何ですか?」


 先生は、それを聞いてこう答えた。


「合格の理由は、私の所に来ることを決める事と実際に来ていただいてお話をすることでございます。ですが、この試練は殿下が3歳であらせられるからこの内容ですが、もっと上の年齢なら此れとは違った試練になります。」


 それを聞いて、この歳の子供が、大人の助けがあったとはいえここに来るには非常に危険が伴う、その危険を承知の上で来ることが、その人が持つ覚悟を図ることが出来るのだと思った。


 この合格の通達が済んで、帰りの支度を始めようと客間に戻るとセドイスとオルティシアが待ってくれていた。


「それじゃ、王都に帰ろうか。」


「「はい、殿下。」」


 そう言って客間を出ようとすると、扉が開いてリウム先生とセルゲイ殿が入ってきた。


「殿下、どちらに行かれるのです?」


「えっ、王都に帰るですけど?」


 それを聞いたリウム先生は、「その必要はない。」と仰って、僕たち3人を屋敷の地下に案内してくれた。

そこには、昨日旧都からこの屋敷に来るときに使った、転移門が設置されていた。リウム先生は、転移門の装置を操作して、とある所に繋いだ。


「今、この転移門が繋がっているのは、王都にあるノグランシア公爵家の別邸でございます。」


「えっ、楽して帰っていいんですか。」


「試練が終わっているので、大丈夫です。」


 そう言うとリウム先生は、転移門に入っていった。僕たちも顔を見合わせてからではあるが、いお決して転移門に入った。

転移門をくぐると、そこは建物の地下室であった。地下室の扉が開いていたので出てみると、そこには王城がそびえ立っているのが見えた。


 僕たちは、〔ハルマ―〕に帰還したのであった。


お読みいただき、ありがとうございました。

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