表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/6

6 早くも1年が過ぎ

リーシアの時空間魔法が発現してから、早くも1年が経った。


その間、リーシアは両親から魔法を教わった。

できれば時空間魔法をリーシアが使えることは隠しておきたい。

必然的に、魔法を教えるのは、両親となった。

とは言え、父親は普段は王都、王城での仕事だし、母は母で領地の仕事がある。

忙しい二人に合わせて、早朝が魔法の学習時間となった。


朝起きて、身支度をすませ、朝食よりも先に魔法の練習時間だ。

たいていは、庭の魔法専用小屋で行う。


小さいが石造りで結界魔法が張られてあり、子爵家当主の許可がある者しか入れない。

本棚とソファのある部屋、魔道具を作る工具部屋と、家具も何も無い魔法の練習用の部屋、陽の当たらない保管庫は地下にある。合計四部屋。


朝早くから、リーシアは練習部屋に入った。父母より先に来て、短い時間だが一人で練習する。

魔力を指先に込める場合と手のひらに込めるのでは、ちょっと感覚が違う。二本指よりも、手のひらのほうが、リーシアはやりやすいのだが、こちらは大雑把になってしまう。細かい制御には、指の方がいい。


なので両方使えるように、初歩の魔力を込める練習は、ずっと続けてやっているのだった。


身体中から魔力を集めて指先に集める。ふ、っと力を込めて留まらせた後、すーーーっと力を抜いて、魔力を身体に戻す。


一度集めた魔力を、体外に発せず、体内に戻すのはけっこう大変で、人によっては酔うこともあるそうだ。

が、魔法の、というか、魔力の暴発を防ぐには、この練習が大事で、自分の扱える魔力量を自覚するのも大事なことだ。三割の出力とか、八割の出力とか、そういった調整ができるようになるといい。


なかなかに父の教育はスパルタだ。


「おはようリーシア」

「父さま!おはようです」


(うん、いまだにちょっと照れるなあ。美形の父。)

父がいる時は、父が担当する。母は弟の世話があるからだ。

そうして魔力操作の確認、水魔法、風魔法と続いていく。


リーシアは魔法適性全属性だったので、というか、空間魔法を扱えるのは、全属性の人だけなのだという。

なので、亜空間魔法が使える父親も全属性で、一通り教えてくれている。


「リーシアは理解が早いな。ものわかりがいい。」

にこにこと褒められた。親バカ部分もあるだろうけれど、転生者で以前の記憶があるリーシアにしてみれば、騙している感じもあって、なかなか素直に喜べなかったりで、複雑だ。それでも褒められれば嬉しいのは嬉しいので、


「ありがとう父さま!」と必ず言うことにしていた。


生活魔法も教えてもらっている。これは父が薬草や鉱石の採取に行く時に便利で助かっているそうだ。

普段から家の中でも使っている。使用人たちも半数が使える魔法でもある。魔力量が少なくて済むのだ。

火種を作る、少しの水を出す、風で埃を動かす、など。


全部の適性が必要になる感じだが、実際には風属性だけのような感じがある。

風の中にある成分を使っているから、どれも小規模だし、大量にはできない。

水を大量にとか、採掘の魔法などを大掛かりに使うとなれば、やはり父のような魔力量や適性が必要になるそうだから、そこが貴族との差なのかもしれない。まだこの辺りは要チェックだ。


(生活魔法と、職人魔法かなあ、これ。まとめて生活魔法って呼ばれてるけど。)


リペアは時戻しじゃないかと思ったのだけど実際には魔力で部分補填しているそうで、時と関係ないそうだけど、その辺り、曖昧なのはファンタジーっぽくて、まあ仕方ないかという感じ。

理詰めでやっていくほど研究家気質ではないリーシアだ。できればいいのだ。できれば。


と、そんな感じである。


「初歩魔法はもう大丈夫そうだね。来週からは、付与魔法もやっていこうか。さ、今日はここまでだ。食堂へ行こう。」


「はーい!」


手を繋いで庭から館へ、食堂まで二人で歩く。


お腹はぺこぺこ。今日は父様もいて家族で食べられるのは嬉しいな!


リーシアはご機嫌だった。


貴族家では五歳で親族にお披露目が行われる。

マナーや言葉遣いは4歳から本格的に仕込まれる。5歳のお披露目に自己紹介をする必要があるからだ。

お辞儀と、挨拶言葉と、食事の仕方、お茶の飲み方など。

基本的には親や親族から、もしくは執事や侍女から教わる。その後に家庭教師をつけて学ぶようになる。


通常、五歳以上で、何歳から家庭教師をつけるかは、それぞれの家による。兄弟がいるいないでも事情は変わってくるからだ。それでも、遅くとも七歳には始められることが多い。理由は十歳から十五歳の間に、貴族ならば王立学院に行く必要があるからだ。その前に恥をかかないようにある程度は学ばせておこうとするわけで。


リーシアは五歳のお披露目は延期になったわけだが、その後すぐに心配した父母の計らいで、早めに家庭教師を頼むことになった。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ