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それでも善人とかヒーローとかの振りしていたい

水増しではなく。表現です。ごめんなさい。


―――――――――――――――――――



 商業ビルが漏れ出たガスで爆発した。

 なるほどあの通りは使えない、か。



―――――――――――――――――――



 あっやべ隕石降って来ちゃった。イージーミスだよ畜生。



―――――――――――――――――――



 規模が小さ過ぎだ。高梨が生きてる。次はもうちょい離れる、と。



―――――――――――――――――――



 っしゃあ! 新記録!

 木崎と高梨入れず死傷者八人。死者だけなら二人!

 忘れないうちに手順の確認を。

 まず………。



―――――――――――――――――――



 数万か数億か。要した回数など知らんが。


 遂に死傷者四人まで到達した。勿論木崎と高梨を含めずだ。



 初めて高梨を殺したループ以来、女の子は涅槃像と化した。もう俺の前で転ぶこともわざとらしい泣き真似を晒すこともない。

 互いに無駄のない動きで手を繋ぐ。


「お兄ちゃんは優しい」


「どうせ知ってんだろうけど、やっとあと四人だ」


 毎回、成り立ってない会話をしている。


 俺の努力を言葉に、形にしたいんだ。


 結局それは死ぬはずのなかった高梨を殺すための努力なのだけど。

 巻き込む人数を減らしたところで、俺の悪行は覆せないのだけど。


 分かってる。


 でも。


 繰り返されるあの言葉は呪いだ。


 人を救っている気にならないと狂いそうなんだ。



 さて。


 いくか。


 あと腐れのないように。


 あいつを殺しに。



―――――――――――――――――――



 あと四人。



―――――――――――――――――――



 あと三人。



―――――――――――――――――――



 あと三人。



―――――――――――――――――――



 あと二人。



―――――――――――――――――――



 あと二人。



―――――――――――――――――――



 あと二人。



―――――――――――――――――――



 あと二人。



―――――――――――――――――――



 あと一人!



―――――――――――――――――――



 あと一人。



―――――――――――――――――――



 あと一人。



―――――――――――――――――――



 あと一人。



―――――――――――――――――――



 あと一人。



―――――――――――――――――――



 あと一人。



―――――――――――――――――――



 あと一人。



―――――――――――――――――――



 あと一人。



―――――――――――――――――――



 ああ、ついに。



細かいところに拘り出して、引き下がれなくなる事ってあるよね。

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