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24話:苦学生の寮の取材とティムからの寄付

 この申し出には驚き軽く団長さんをハグした。そしt、みなさん満面笑みで帰っていった。その2週間後、タイの訪問団が訪れた、タイの財閥の若手メンバー5人がやってきた。訪問の目的を七郎が尋ねると、団長と思しき人が、今後、タイでも、貧しい若者や女性を助けるための福祉施設をつくりたい。


 そこで、この施設を参考にしたいと言った。七郎が、英語で、質問応答が先が良いか、施設見学が良いか聞いた。すると見学が先というので10時過ぎで、学生は1人もいないので部屋を一部見せた。するとコンパクトだが機能的に机椅子、ベッド、エアコンが揃っていて快適そうだ、感想を述べた。


 次に料理長に調理室を案内してもらうと大きな圧力鍋と米の洗浄機を見て日本の技術は素晴らしいと言った。何人で食事を作っているのか聞かれ、料理長以外に女性5-6人でやっているというと、すごい、効率的だと驚いていた。


 野菜を切るための大型のスライサーを見て、これ便利そうで良いね、1つもらいたいくらいだと言い笑っていた。写真を撮って持ち帰るのはOKだよと七郎がジョークを言うと、かなり受けたようで笑い声が上がった。


 その後、質疑応答が始まり七郎が、なぜ、こんな大規模な施設を慈善事業として始めたのかという本質的な質問には、困った。おもむろに、私が、神様から多くの幸運をもらったから、そのおっそ分けをしないといけないと思ったからだと言うと、君は仏教徒か言われ、残念ながらクリスチャンですと答え。


 信心深いのかと聞くので、そうでもない、キリストよりも奥さんの方を信じるというと、また、笑い声が上がった。ジョークのセンスが良いが、もしかして海外留学したのかと聞かれ、米国の大学で4年間、学んだと答えた。


 タイからの訪問団が、最後に、タイで同じ様な施設をつくりたいのだが、大事な事は何かと聞かれ、継続することですと答えた。そのためには、自分の気持ちを制御して、平常心でいる事。もう一つ、こういう活動に一般市民を巻き込んでいく事、この2つが大事だと語った。


 すると団長と思しき人が、近くに来て、肩を叩いて握手を求めてきて、次々と全員と握手し終了した。また、わからないことがあれば、メールで教えてよと言うので、メールアドレスと、「入間の里」のホームページを教えた。2015年2月1日に七郎に、ティム・RSCと言う名前でメールが届いていた。


 昔、世話になったリチャードの息子のティムからだった。ティムとは、彼が、アメリカの東海岸のニューヨークで働き出してから音信不通だった。風の便りでは、RSC家の仕事をして、ロービイスト「政治圧力団体・スポンサー」という政治家・団体を動かす仕事をしていると聞いていた。


 いま、アメリカ支部のバイス・プレジデント「副社長」になったと書いてあった。七郎の事は、コストコ本社メンバーが日本の慈善団体の学生寮を訪ねたという小さなニュースで知ったそうだ。この記事を見て、あまりの懐かしさにメールを送ったという。そこで、継続的に寄付活動をして上げたいと思っていると書いてあった。


 ついては、寄付したときの入金明細書と、七郎の活動団体のサインが欲しいと書いてあり、了解した。どの位、送ったら、不自然にならずに、都合が良いかと書いてあった。そこで寄付の送り先を、団体とティム個人と2口に分けて月1万ドルずつ七郎の慈善団体の口座に入金して欲しいと書いて返信した。


 翌日、ティムから、了解、今月、送ると書いてあった。おもわぬスポンサーがついて、天国のリチャードにお礼を言った。数日後、奥さんの恵子さんの紹介かたがたリチャードの息子のティムに助けてもらう、お礼のメールを送った。この日、曇っていたが、リチャードの、お墓に出かけた。


 参拝を終えた直後、一瞬、雲ががきれて太陽が顔を出し、七郎と奥さん頭上に日が差した。まるで、リチャードが微笑み掛けた様な気がして、七郎は、運が向いてきたぞと、明日からの活動に力がわいてきた。この出来事をティムへのメールに書いた。


 また七郎の財産でスイスのピクテにプライベートバンクに口座を開きファンドで運用したいと書いた。返信で1万ドル以上ならOKと書いてあったので、後日、送金予定額が決まったらメールすると書いた。

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