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ファミリアエッセンス  作者: 玄亀
59/211

59ページ目 予行練習と本番

ヘディ視点


クロは自分の意見を言うだけ言って帰ってしまった。

全く、国王様相手に無礼極まりないが、今更でもあるし国王様も気にした様子はない。

無駄に引き留めて機嫌を損ねてもアレなのでそのままにすることにした。


会議もクロの意見は無いとも言い切れないので準備はしておくことになった。

帰る前にティファニール様にカリム(従者)達から預かった手紙を渡すことも忘れない。

失礼ではあるが、ティファニール様の了承を得て日時の確認をさせてもらう。

日時は・・・フム、来週か・・・。

これなら、問題なくお迎えできそうだな。

別れ際にティファニール様より娘たちに言伝を預かった。

明日の朝、学校前で待っているとのこと。

どうやらショッピングに行かれる様だ、少しの恥じらいと期待に満ちているお顔はとても輝いて見えた。


さて、私は無事に依頼を達成し、新たな依頼を携えて我が家へ帰ってきたのだが、様子がおかしい。

いつもなら出迎えてくれるハムザとカリナ、数人のまとめ役がいない。

彼らがサボるとも思えないし、体調を崩したとも聞いていない。

不審に思っていると、

「お帰りなさいませ、旦那様。お早く、お嬢様方の部屋へお向かい下さい」

いきなりそんなことを言われた。

「どうした!?娘たちに何かあったのか???」

つい、両肩を掴み強く揺さぶってしまった。

「も、申し訳ございません。私共は何も・・・」

「そ、そうか。済まない、取り乱してしまった」

私はそう言って直ぐに娘たちの部屋へ向かった。


部屋の前では従者たちが聞き耳を立てて扉の前で待機していた。

「どうした!何があった!?」

そう、慌てながら聞くも、カリナにシ~っと宥められてしまった。

場所を開けてもらい部屋の中の様子を窺ってみると


「ク、クロ。こ、こんなこともするの?」

「ええ、当然です。そうしないと気持ちよくなれませんからね」

「し、しかし、この格好は///」

「心配いりません、ミューズお嬢様。全て私にお任せください、では・・・」

「ヒャ!つ、冷たい!」

「すみません、でもこうしないとよくなりませんから・・・」


部屋の中からは娘の少し艶っぽい声と続きを促すクロの声が聞こえてくる。

国王様からクロの事は聞いているので大体の事は知っているつもりだ。

あの見た目で実は男という事も知っている。


で、


その男が部屋で娘と何やら致している。

私はクロに全幅では無いにしろ、ある程度は信頼を寄せていた。

リーズを何度も救ってくれているし、私たちの難題もなんやかんや言って解決してくれている。

女子寮でも、何も問題を起こさずに管理作業をこなしている。

だから、ココでも娘の成長になればと同室も認めていた。


が、


コレはどういうことだ!?

まさか、こんなにも堂々と・・・・#

私がそう考えている間にも行為は続き、ミューズの声はますます艶っぽくなり、最後には何も聞こえなくなってしまった。

「だ、旦那様・・・」

呼ばれたので、執事の方を見ると全員、腰を曲げていた。

コイツ等・・・・###

私の怒りを他所にクロは更なる獲物を狙う。


「リーズお嬢様もコレは初めてでしたよね?」

「ええ。やさしく、してね?」

「任せて下さい。すぐに気持ち良くして差し上げますよ」


おい!クロ。貴様。娘に何をするつもりだよ!?

くそ、ドアにロックが・・・

くそ、リーズ!お前まで早まるな!!

ミューズだけでなく、リーズまでクロの毒牙に掛かるというのか・・・

ドアを思い切り叩くもビクともせず、音も全くしない。

魔法か?

クロは基本、ステータス情報を明かさないし、偽情報(フェイク)を入れまくっているので本人からの申告も、密偵の調査も全く当てにならない。

一体、どんな魔法を使ったんだ???


「では、リーズお嬢様もコレを塗りましょう」

リーズもまた、ミューズと同様に艶っぽい声を出していく。

「では、初は痛いですが、ガマンして下さいね?」


やめろ!それだけはやめてくれ~~~


「痛い!クロ、痛い痛い痛い」

「初めだけです。直ぐに慣れます」

「こんなのムリ~」

「あとちょっと・・・」


ぐおおおおぉぉぉぉぉ!

私は!自分の娘が犯されるのを何も出来ずに聞いていることしかできないのか・・・

あまりのくやしさ、ふがいなさに崩れ落ちる。

その間にもリーズの声もやはり艶を帯びていき・・・・


「では次は・・・」

「ふぇ?ま、まだやるの・・・」

「当然ですよ。まだ始めたばかりではないですか」


クロのその言葉に私は

ゴラァァァァァァァ!!!!


バゴン!!!


部屋のドアを殴り破った。

親の娘を思う意思を舐めるなヨ!クソガキがぁぁぁぁ!!!

大丈夫か!?ミューズ。リーズ。

そう思いながら顔をあげると、ビックリしたような顔で私を見ている3人。

2人()は俯せになっており、薄いタオルが掛けられていてクロはリーズのふくらはぎを擦って?押して?とりあえず触っていた。

「は?」

私は状況が飲み込めず、固まってしまった。


「あの、お父様。恥ずかしいので扉を閉めていただけますか?」

ミューズのその言葉に娘のあられもない姿を執事に見せてしまっていることを思いだし、すぐさま閉める。

しかし、このままでは私もいつ切れてしまうか分からないので、カリナだけ部屋へ入れ、他は通常の仕事をするように命じる。


「で、コレはどういうことだ?」

私はそれはもう射殺すような視線でクロに質問する。

娘の一大事だと思ったのだ、このくらいは当然だろう。

が、クロはそんな私を意に介さず、リーズの両足を触りまくってから私の質問に答えだした。


「コレは、マッサージと言いまして筋肉の疲れを少なくしたり、リラックスさせる効果があったり、若干の治療になったりもするんですよ」

ドヤ顔で説明するクロ。

「それなら魔法でいいだろう。時間もかからないし、こんな間違いも起こらない」

「それでは、お嬢様たちの状態を正確に知ることが出来ません、体調の管理も(サポーター)の役目ですからね!」


くそ、治療にかこつけて娘にベタベタと・・・

「ねえ、クロ。早く私の胸ももっと大きくしてよ?これだけ色々知っているんだから出来るでしょ!?」

「リー、リーズ!?あなた、何をい、言っているの???」

「え?姉様は胸大きくならなくてもいいの???」

「そ、それは大きい方がいいけど・・・」


そう言ってクロの胸を見るミューズ。

確かに、クロはバランスの取れた体(見た目)をしている。

件の胸も同年代から見れば十分大きい方だ(見た目)。

リーズが言うには髪も肌の色も声も偽造だとか・・・。

何をどう偽造すればこうなるのかまじめに聞きたいくらいだ。



「え!?胸って大きくできるの!!」

カリナ、お前は食いつかないでくれ!

カリナはどちらかと言わずにスレンダーな体形をしている。

娘とも同い年なので、やはりそういった事にも興味があるのだろう。


「あ~、すみません。リーズお嬢様。私も、胸を大きくする方法は・・・」

「ほんとに?ホントニシラナイノ!?そんな体なのに???」

そりゃあ、知らないだろうさ・・・

そんな体()だからな・・・。


「や、止めて下さい!カリナさん。分かりました、言います。知ってることは言いますから~」

「ほんとに?やった~!!」

「クロ、何で嘘ついたのよ?」

喜ぶカリナとジト目のミューズとリーズ。

しかし、クロはどうしてそんなことを知っているんだ?





「ええっと、まずは自分の胸に合った下着を付けて下さい。まあ、コチラは大きくする為というよりも自分に合った下着を選んで無意識に体が受けるストレスを和らげるという事だと思います」

「「「ふむふむ」」」

「それで、大きくする方法ですが、女性ホルモンをコントロールする必要があるそうです」

「何それ?」

「んー、説明が難しいので、女性を女性らしくするモノとでも思っていてください。この際、名前とか忘れていただいても問題無いと思うので・・・。

つまるところ、それをある程度コントロールすることが出来れば胸を大きくできる・・・かも・・・という事ですよ」

「「「おおおお~~~!!」」」


いかん、娘たちが何か如何わしい宗教にでも勧誘されている様に見えてきた・・・・。


「そもそも、女性の胸と言うのは乳腺、母乳を作る体の仕組みが発達することによってその周りに脂肪が付いて大きくなるそうなのですよ。

それで、その乳腺を作るのに・・・・・・・で、それには方法がいくつかあってですね・・・・・・

・・・・・・・

・・・・・・

・・・・

・・

と、なるわけですよ。分かりましたか?」

「なるほど!分からないわ!」

「でしょうね・・・。」


クロの呪文のような長い話がようやく終わった。

娘たちには理解できなかったらしい。

勿論、私も理解できない。


「とにかく、そういったこともちゃんとサポートしますので・・・」

最後の方はクロの声も消え入りそうになっていた。

まあ、凄い剣幕でアレコレ聞かれていたので仕方の無いことかもしれない。


「クロ、お前も大変だな・・・」

「ええ、コレで恐らく寮の皆様にもお教えしないといけないんですよ・・・。しかも、私もキチンと知っているわけではないので・・・」

ああ、君も見えないところで苦労しているんだな。

年頃の少女に囲まれて・・・

性欲だってあるだろうに・・・

今度、娼館にでも連れて行ってやろうかと考えたが、この格好(メイド服姿)ではどこかの宿を紹介されそうなので、やめておいた。


「それでクロ。どうして扉をあそこまでロックしたんだ?直ぐに開けるなり、返事をするなりしてくれれば問題無かっただろうに・・・」

「へ?私、ロックなんてしていませんよ?」

固まる私の頭の中に

『ごめんね。でも。あなたたちの反応。おもしろかったわよ。』

そんな言葉が響いた。

ああ、つまり、大精霊様が遊んでいただけなのだ。

一体どこでそんな知識を手に入れたのかは知らないが、迷惑な・・・。

クロもジト目で何もない空間を見ている。

恐らくソコに大精霊様がおられるのだろう・・・。


私はどっと疲れて部屋を後にした。

もしコレを城でされていたと思うとゾッとする。

ゾッと・・・・

・・・

大丈夫だよな?いくら何でも・・・




翌日、今日と同じことが城でも行われ、扉を破って部屋へ飛び込んだ国王様と、その場に居た男性全員がカティ様によって吊るされ、大精霊様の大笑いする声が私の頭の中には響いていた・・・。

大精霊様『ねえねえ。コレ。お城でしたらもっとイイんじゃない?。』

クロ「そうですねー、カティ様もティファ様もお疲れでしょうし」(確信犯)


大精霊様の遊びに付き合わされるヘディ。

とばっちりを受ける国王。


ヘディの胃に容赦ない追加攻撃が突き刺さる!

※大精霊様は扉が開かずに慌てているヘディを見て楽しんでいるだけです。

クロは訓練を頑張っている3人、普段から心労が絶えないであろうカティを気遣ってマッサージしただけです。

クロの仕事は補助(サポーター)

つまり、リーズとリースがお世話になっている人にお礼をしているだけなのです。

ええ、他意はないのです。

周りが勝手に勘違いしただけなのです・・・。


女性ホルモン云々、間違っていたらすみません。 m(_ _)m


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