表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ファミリアエッセンス  作者: 玄亀
40/211

40ページ目 ダンジョンの支配者

パチパチパチパチ

敵性の反応と同時に聞こえた手を叩く音に振り替えるとそこには男?がいました。

演舞服のような服を着こなし、ステッキと帽子、そして仮面を付けている何とも怪しい方です。


「いや~、驚いたよ。まさか、私のお気に入りが倒されるとは思わなかったよ」

愉快そうにコチラに話してくる男に

「貴様、何者だ?」

サブリ様が全員の思いを尋ねます。

「おっとこれは失礼。私はクナピムカ。このダンジョンの支配者(マスター)をしているダンジョンマスターの魔人(デモニア)です。以後、お見知りおきを」

そう言ってコチラに恭しく礼をしてきます。

「クナピムカ?聞いたことが無い名前ね。ダンジョンマスター?何よソレ!」

「おやおや、私をお知りでない?おっと失礼。人間にはこう言った方が分かりやすいですね。【仮面(ペルソナ)】と。

後、ダンジョンマスターとはそのままダンジョンを思いのままに操るのです。構造を変えたり、魔物を配置したり、宝物を置いたり、ね・・・・」

「何!仮面だと!?」

驚いている皆様、このペルソナと名乗る魔人は過去に何かとんでもないことをしたのでしょうか?

「リーズお嬢様。その仮面という魔人は何をしたのですか?」

「数年前にフラリと現れてこの国にいた上級冒険者を殺して回ってそのまま姿を消した魔人よ。魔人たちの二つ名は被っているのを聞いたことが無いから多分、間違っていないはずよ」

「その通りだよ、お嬢さん。極限状態での命の削り合い、アレは楽しい一時だった」

「そんな戦闘狂が何故こんなダンジョンに居る!」

「サファ様?」

「サファ、落ち着くんだ。相手の意図が分からない、迂闊に挑んでは危険だ!」

急に怒り出したサファ様とそれをなだめるサブリ様。

私には意味が全く分かりませんが、まずは相手の意図を確認した方がよさそうです。


「それで、あなたの目的は何なのですか?」

「ほう、意外と冷静だね。メイド君。もっと焦るかと思っていたけれど」

品定めをするかのように私を見てくる仮面。

「なあに、簡単な事さ。君たちには私の事を宣伝してもらおうと思ってね」

「宣伝?」

「ああ。私がココに居ると他の人間に伝えてもらおうと思ってね」

「ハ!ダンジョンに逃げ込んだ魔人がずいぶん大きく出たじゃない!私が今ココで滅ぼしてやる!」

「サファ、落ち着けって」

サファ様の怒気は未だ収まらず、サブリ様が抑え込んでいなければ今にも飛び掛かりそうです。

「当然。それなりの強さを手に入れたからこそ行う宣伝だよ。私が更に上へ行く為のね」

「どういう事?」

「君たちと同じだよ。君たちは魔物(我々)を殺し強くなる。魔物(我々)も君たちを殺し強くなる。上に行くにはもっともっと君たちを殺さないといけないのだよ」

「貴様!」

「そう怒る事でもないだろう?主観が違うだけで君たちもやっていることだ」

仮面はサファ様の怒りも柳に風と受け流しながら答えてきます。

その中にはどこか喜色の色も取れました。

「何故、背後を取ったのに襲わずに話しかけてきたのですか?宣伝目的というのなら奇襲のの方が危険な存在が居ると私たちに思わせることが出来たはずです」

「それは、まあ君たちへの敬意だよ。学生の身で私のお気に入りを殺したのだから敬意くらいはらうさ」

どこか仕方ないといった感じで答えてくる仮面。

魔人と会ったのは初めてですが、何か変な感じがします。

「これでも私は人間の事は少しは調べたからね。君たちの着ている服がこの国の教育機関の物という事くらいは知っている。驚いているのだよ。完全に実力不足でありながらココまで来たことにね。コレでいうのも3度目だ、もう解ってくれてもいいのではないかね?」

「俺たちに何をさせる気だ」

「それも言っただろう?宣伝だと。ギルドに私が居た事を伝える、それだけで良い」

「俺たちがお前を倒そうとすると思わないのか?」

「オークをやっとの思いで倒せたというのに私に勝てると考えているような短慮の者なら私が手を下すまでも無い。そのうち何処かで野垂れ死ぬ。

君たちがまだ生きているのは私の気まぐれだという事が分からない訳ではあるまい?」

そう私たちの歩きながら話す仮面はとても人間くさかった。

「それでは、私たちは見逃してもらえるというとですか?」

「クロ!アンタ何言ってるの!?」

「サファ様、落ち着いてください」

「もういい!!」

「グア!? さふぁ、やめろ!!!」


「はああああ、【ウインドパイル】!!!」

サファ様の槍に風が集まりその風を撃ちだす様に突きを放ちます。

「ほう、君も風を使うのか。奇遇だね、実は私もなんだ。最も使う相手は、違うがね・・・・」

仮面はそう言ってサファ様の突きをいなし、止まることなくサファ様の横を抜けて体制を立て直せていないサブリ様に切りかかりました。

「ぐあああ!!!!!」

「サブリ!!この!」

サファ様が直ぐに引き返して攻撃するも余裕で避けて安全圏へ飛びのきました。

「どうしてサブリを!」

「お仕置きだよ。君の様なタイプは自分が切られて死んでも自分勝手に納得をして死ぬ。しかし、親しい者が自分の所為で傷ついたとなると後悔する。そして彼はリーダーであるのに君を止められなかった。だから、お仕置きをしたのだよ」

「キサマ!!!」

「どうする?このまま私に無意味な突進を繰り返すかい?そうしている内に彼は死んでしまうかもしれないけどね」

攻撃されたサブリ様の傷を確認すると、かなり深く一見するともう助からない様な傷でした。

直せない事も無いでしょうが・・・・、誰にも気が付かれないよに直すには一工夫必要ですね。

「私が診ます、皆様はサファ様を止めて下さい」

「「分かったわ」」

これでとりあえずの目撃者は減らせました。

「【ヒール】!」

普段より派手に光を出して魔力を大量に使っている様に見せながら私は錬金術で切られた内部を再生していきます。

人体の構造なんて全く分かりませんがソコは【全世界図書館(アカシックレコード)】の力で人間の構造を引っ張ってきてその通りに錬成しなおしていきます。

錬成後にポーションで回復させてほぼ完治。

地球の知識と異世界のスキルの組み合わせは楽でいいわぁ。

さて、向こうはと・・・・


「サファ、落ち着きなさい!」

「だって、私の所為でサブリが!!」

「いいから落ち着いて!クロが何とかしてくれるから」

「無理よ!アレだけの傷よ!出来て少しの延命くらいよ!私がアイツを倒してサブリの仇を取るの!!」

完全に錯乱し尚も仮面に向かっていこうとするサファ様を仮面は楽しそうに眺めています。


バチン!!


「いい加減にしなさい!サファ!!アンタの所為でサブリが死にかけてるのにアンタはまだ怪我人を増やしたいの?」

リーズお嬢様がサファ様の頬を打って強制的に思考を戻しました。

「リーズ・・・。でも、サブリが・・・」

「サブリなら無事よ。ほら、見てみなさいよ」

そう言ってリーズお嬢様は顎で治療の終わったサブリ様の方をを指します。

「嘘、サブリ、治ってる」

「何だと!」

これには仮面も驚いたようで目を見開いています。

「落ち着いた?」

「ええ、ありがとう」

「なら、さっさと帰るわよ?ギルドに報告しないと」

「フフ、フハハハハハハハ」

「何!?」

「申し訳ありませんが、あなた方を返すわけにはいかなくなりました。いえ、正確にはそこのメイドだけはどうしても今ココで消しておかなければねぇ。」

全身から殺気を溢れさせ仮面はそんな物騒な事を言い出しました。

分からなくも無いですが、返して欲しいのが本音です。


「ヒャア!」

奇声を上げてリーズお嬢様たちを襲って来る仮面。


ガイン!!


間一髪で間に割って入ることが出来、守ることが出来ました。

「皆様!ここは私が時間を稼ぎますので早く逃げて下さい」

「でも!」

「早く!そうしていただかないと私が逃げられないくらいに削られます」

「分かったわ。皆、行くわよ」

カグヤお嬢様が先行し、サファ様とキャンディス様がサブリ様を担いで部屋から出ていきまます。

「リーズお嬢様も早く!」

「分かってるわ。でも、クロ一つだけ・・・」

「何ですか?」

「どんな手を切ってでも帰ってきなさい。命令よ!」

この場面でそんな命令を出されますか・・・・

とっても死亡フラグなのですけども。

しかし、リーズお嬢様の真剣な命令ですし答えないわけにはいきませんね。

「分かりました」

「待ってるわよ・・・」

そう言ってリーズお嬢様も部屋から出ていかれました。

これで部屋の中には私と仮面だけです。

それでは、命令を遂行いたしますか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ