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ファミリアエッセンス  作者: 玄亀
20/211

20ページ目 ポーションで騎士を釣る

今日は昼過ぎに探索を終えられたのでゆっくりと市場を見て回ることが出来ました。

まずギルドに行ってビックボアを換金。

スキル(アカシックレコード)も駆使して森で採取すことのできなかった卵や調味料、調合に使う道具、冒険に使えそうな道具やスキルを買って私たちの武器をリリー様の鍛冶屋でメンテナンス。そして少しの貯蓄用(おこづかい)のお金。

決して儲けが大きいとは言えませんが、私の中では理想的な状態です。



帰って調味料を作っていると来客がありました。

寮生以外の方が来られるのは学園長先生以外初めてですね。

来客のもてなしも私の役目の一つなので粗相の無いように気を付けなければ。

欲を言うと本職のメイドさんは1人くらいは居てほしいですね、来客の対応をしていただけるだけでも大分楽になるでしょうし。まあ、今は来客なんて全くと言っていいほどないのですけどね。


「いらっしゃいませ」

お客様はノックをする前に扉が開いたことに驚いたご様子。

私からすれば索敵(サーチ)のスキルを常に使用(訓練)するようにしているだけです。


「コチラへどうぞ」

一先ずサロンへ案内して用件を伺いましょう。

「今、お茶をお出ししますので少しお待ちください」

「いや、お茶は後でいいから人を呼んできてもらいたい。リーズ・エラインという生徒だ」

「はい。分かりました」


「リーズお嬢様、お客様ですよ」

「え?私に???」

「はい。先日の騎士様お2人です」

「何の用かしら?」

「さあ、少し改まったような感じでしたけど」

「分かった、行くわ」

「カグヤお嬢様もご一緒お願いしていいですか?」

「ええ、大丈夫よ」

「な・・・」

「昨日と同じメンバーの方が話が早そうだからです」

リーズお嬢様のパターンは何となく掴めてきましたからね、先手を打ってスムーズにいきましょう。

お待たせしてはもうしわけないですし。


「お待たせしました」

「君たちは昨日の・・・」

「私がリーズ・エラインです。どのようなご用ですか?」

お2人は顔を見合わせて一つ頷くと要件を切り出しました。

私はその間にお茶の準備です。

帰りに寄った市場でコーヒーの代替品になる材料を見つけたので、出してみましょう。

少し、いえ、かなり苦かったですが牛乳を入れて飲むとカフェラテのような感じで美味しかったです。

お湯の準備?魔法のポットもありますし、何より水魔法で水の温度くらいすぐに調整できます。

便利ですねー、魔法。


人数分のコーヒーを持って戻るとまだお嬢様たちが自己紹介をしているところでした。

「お待たせしました。お飲み物になります」

「ありがとう、クロ。それでこの子が私の使い魔(ファミリア)のクロになります」

「クロです。よろしくお願いします。」

「君は昨日この娘達と一緒にいたメイドかい?」

「はい。そうですが、どうされました?」

まるで私を初めて見たような反応です。

「いや、すまない。昨日とは全然見た目が違っていてね」

「あ!すみません。変装(マスクレイド)のスキルなんですコレ」

「何故、そんなこと(変装)を?」

「他のお嬢様の好みだそうでして・・・」

何かを悟ったような顔で一言「ああ」と返事をいただきました。


昨日は自己紹介もちゃんとできなかったからともう一度改めて紹介していただきました。

人の名前を1回で覚えるのは苦手なのですが今の私にはスキルがあります!

今後は忘れてしまわないようにお2人も登録しておきましょう。


「それで、クロ。この黒っぽい飲み物は何なの?まさか実験料理???」

「疑われるような言い方をしないでください!!ちゃんと試飲しました。」

「ほう、それでコレは何なのだ?私も初めて見るぞ」

「これはコーヒーという飲み物です。苦みが強いので、好みに合わせて牛乳を入れて下さい」

「うむ、いただこう」

「へぇ~、どれくらい入れたらいいの?」

「リーズお嬢様ならこの小さいカップ全部入れてちょうどくらいではないでしょうか?」

「結構おいしいわね」

「香りも良いわ」

「この苦みは中々・・・」

どうやらコーヒーもどきは好評の様です。

よかった~。ノリで作って出してしまいましたが問題なかったようです。

次からは別の方に試飲(実験)してもらってからにしましょう。


「それで、我々がココに来た理由なんだが、このポーションを作ったのが誰か確認したくてね」

「ポーション?」

「ああ、クロが昨日夜に作っていたわね」

「クロ君、君が作ったのか?」

「はい、そうですけど何か問題があったんですか?」

「いや、問題ないと言えば問題ないし、有ると言えば有る・・・」

「このポーションは今朝ギルドから試用品として送られてきたんだが、効果が出回っているのポーションよりもかなり高い。騎士団としては有能な人材は確保したいので作製者の確認に来た訳だ」

「そうしたら私たちだったということね」

「ああ、全く知らない中ではないのだから多少は交渉が楽に進められないかと思ってね」

「このポーションのレシピを教えろという事でしょうか?」

教えるも何もスキル(図書館)に書いてある通りに作って成功しただけなので、詳しい事なんて何もわからない。納品前に簡単な解析はしていますけども。


「・・・そうだ」

「いくらになるの?」

「リーズお嬢様、まだ売るとは決まっていませんよ。何でそんなこと聞くんですか」

「だって効果が良いってことは高く買ってもらえるってことでしょう?」

「そうですが、自分たちでギルドに売った方が儲けは大きいですよ?今教えてしまったらそれっきりです。すぐに新しいお薬なんて作れないのですから」


図書館に他のお薬のレシピも多数乗っていますけどね。

このポーション、使う素材を少し変えるだけで効果が上がってしまうほどまだまだ改良できる状態のアイテムです。少しはコチラも稼がせていただかないと・・・・

「ほう?どこでそんな商売の知識を?」

私が元居た世界(日本)で」

うーん、試されているのでしょうか?

「なるほど、では君たちに問題のない分でいい。売ってくれ」

「簡単に要求を引き下げるのですね」

何か聞いたことのある感じですね。始めに無理を吹っかけて次に本命の案を提示する・・・。

「まあ、コチラとしてはポーションが手に入れば良いからな、無理して手に入らなかった方が問題だ。ギルドに出したという事は売る気はあるということだろう?」

「それに、ポーションの解析(アナライズ)は城の調薬師に任せるさ」

「それでは直ぐに売れなくなってしまいます・・・・」

シュンと沈んだようにして様子を探ってみます。

横でリーズお嬢様は本当に沈んでいます。

「せっかく儲かると思ったのにー・・・」

「ああ、ソコは大丈夫だ。レシピを教わったとしても城内でのみ作り、配る予定だからな」

「!なら、レシピを売ってもいいんじゃない!?」

「ダメです、そういった高い利益の出る物は一部の人が持ち出してあっという間に広まります。そうでなくても市販されて調薬師の方が調べればすぐに素材は分かってしまうのですから」

「ええ!じゃあ、儲からないじゃない!!!」

「そこは調合の配分・素材自体で何とかしていくしかないですね、使っている素材が分かっても配分まではすぐに分からないと思いますし」

「何だか、君はずいぶんと殺伐とした世界から来たんだな」

「どこの世界にも私腹を肥やそうとする高官は居るというだけです」

「そうか・・・」


そんないかにも苦労してここまで来た様な人を見る目で見ないで下さい、コチラは普通に生活していれば嫌でもテレビやネットでニュースになって目に入っていたのですから。

コチラの世界では当然の様に情報の伝達方法も発達していないようです。

発達していないといっても”市民への”ですが・・・。

「材料が分かってしまえばあっという間に広まってしまいますので、材料が分かっても作り方が分からない物を作らないといけませんね。エライ方たちは既に即時連絡できる手段を持っているでしょう?」

「何?そんな方法があるのか?」

身を乗り出してコチラに質問するヤニツェク様。

「え?無いのですか???」

「ああ、知っているなら教えてくれ!」

「すみません。私も連絡方法の道具の使い方のみを知っていて何がどうなって連絡できるかはさっぱりなので分かりません」

嘘です。ギルドへのアイテム納品が出来のだからソレ(納品)の応用で紙でのやり取りはされていると思ったのですが、思いついてないようです。

他の国でもされていないのでしょうか?

何かのアニメで”世界では持っているものが勝者だ”とか”知ってる奴が必然的に勝ちをもぎ取っていく”とか言ったいたので隠せるものは隠して独占することにしましょう。

独占しすぎても不評を買いますが、情報が出なければ独占かどうかも分からないのですから、その辺りをしっかり考えていかないと。



「そうか」

ガクリと肩を落とすおヤニツェク様。

「でも、材料が分かるのに作り方が分からないって、そんなことできるの?」

今まで聞くのに徹していたカグヤお嬢様から質問来ましたー。

「その方たちの常識の外にある方法を使えれば出来ると思いますよ」

「そんな方法をしっているの?」

「それを今から考えないといけません。まずはこのポーションを私が作ったと分からないようにする方法から」

「そんな方法あるの?」

「絶対的な権力があれば何とか」

「無理じゃない」

「あ、学校から納品すれば?学校からだとこの寮から納品したかなんてわからないわよ!」

「それでも、誰が作ったかは表記されてしまうわ、リーズ」

「うーん、いい案だと思ったのにー」

「うーん、その案だと学園長にご協力してしていただければ何とかなるかもしれませんが・・・どうです?学園長?」

そう言って机の下に潜んでいた学園長を持ち上げて椅子に座っていただきます。

そのまま私は学園長の分のコーヒーを準備しに向かいます。

移動してきたというよりも、湧いたと表現した方がいいような。急な現れ方するんですよ、この人。


準備を終えて戻ってくると皆さま何故か沈黙したままです。

少しくらい話が進んでいると思ったのですが・・・


だんだんと文字数が増えてきました。

長くても読むのがメンドウになるだろうし、短すぎても早く進めろよってなりますし。

文字で伝えるのって難しい・・・。

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