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ファミリアエッセンス  作者: 玄亀
101/211

101ページ目 紅蓮の竜姫

「私?私はルビア。ルビア・ジェノ・バハムート。最強の赤き竜よ!」

そう言ってルビアと名乗るドラゴン少女は勇者をポイする。

周りは水を打ったように静かになり、誰も、何も発しません。

他の方の顔を盗み見ても驚愕の表情しか浮かべていません。

説明して下さりそうな聖さんもフリーズ中ですし、たまには自分で調べますか。

全世界図書館(アカシックレコード)

調べる単語は【竜・バハムート】ですね。


【竜・バハムート】

(ドラゴン)は体の色と大きさで大体の系統が分けられている。

また、属性もほとんどが体の色と同じであり稀に例外が存在する。

・階級も系統事に分かれており下位・上位・特異、更に特異竜の中で最強の竜に【バハムート】の称号が付けられる。

・上記の称号は竜種同士(身内)で決められる為、基準は不明であるが、この名(バハムート)を冠する竜はいずれも強大であり大陸魔王(ヴァイアス)が協力して追い払ったという伝承があるほどである。


バハムート発祥の歴史

・・・・・

・・・

・・


要するにめっちゃ強い竜ですね。

全く、辞書とか契約書とかは文章が無駄に難しいので嫌ですね。

私の読解力が無いだけですか?

調べた意味ないですね、見た目どうしようもないくらい強そうですし、実際強いですし。

攻略の糸口を見つけようにも稀にその通りでは無いの一文で怖くて試せませんね。

「コレが勇者とは残念で仕方ないが燃やしておくか・・・」

強力な魔力が込められた火炎弾を勇者に向かって撃ち出すルビア様。

うん、ルビア様。様付必要、絶対。

勇者はショックが抜けないのか呆然としています。

あわやという所で聖さんが防御に入って間に合いました。

「しっかりしろ!呆けている暇は無いぞ!」

「ひ、聖さん!俺を助けに!!」

「いいから目の前の相手に集中しろ!相手は大陸魔王でも逃げだす化け物だぞ!」

「!?そ、そんな・・・」

聖さんの説明を聞いて顔を青くさせています。

何とか攻撃を防いだ聖さんも肩で息をしていて、今の攻撃を防ぐので精一杯という事が分かります。

必死に威嚇をしている聖さんに対して勇者は顔を蒼くさせた状態から立ち直り何やらトリップしている模様。

俺の為にとか何とか言っていますね、間違ってはいないですね。

助けた理由は戦力としてでしょうけど・・・。

満身創痍の聖さんの横にサッと並び立ったのはリーズお嬢様達!

絶対危機の勇者を救うべく参上した頼もしい味方!

ヒロインの皆様も勇者を助け支えています。

度胸半端ないですね、私なら絶対にいけませんよ。


「貴女達・・・」

フッと笑うお嬢様達、カッコイイ。

戦場の絆ってヤツですね!ほんとカッコイイ・・・。

カッコイイですけども!

「何をされているんですか、お嬢様!?早く逃げて下さい!!!」

何を血迷って化け物(ルビア様)の前に立ち塞がっているのですか、もうそこまで毒されましたか!?

「ごめんなさい、クロ。でも!騎士を目指す者として見過ごすわけにはいかないわ!」

「いくら勇者と言ってもジラール国に住む民の1人なのよ。見捨てるなんて選択肢は無いわ!」

お2人のブレない思考に頭を押さえてしまいます。

時と場合を見て下さい、確かにそのお考えは尊いですが相手が悪すぎます。

そこら辺にいる魔物(デモン)とはわけが違うのですよ!?

「豪、安心して私達で貴方を守るから!」

「ココット・・・。それに」

「「「聖さんは殺させない!!!」」」

「あ・・・・・・」

何か言おうとした勇者が黙りましたね。

大方自分を助ける為に飛び込んできてくれたと思ったのでしょう。

私も思いました。

しかしまだ勇者に毒されてはいないようです。

良かった、ほんっとうに良かったです。

「アイスランス!」

場外から無数の氷の槍がルビア様に降り注ぎました。

後ろを振り向くとマリー様達王族組の方々とリッターさんが一緒に居ました。

リッターさん、イローナ姫はどうされたのですか?

「リッターさん!イローナ姫は?」

流石にこの状況でお連れしてはいないですよね?

「モニカ様とお付きのメイドの方と一緒に安全な所へ避難していただいております」

よかったー、イローナ姫も参戦となるとどうにもなりませんからね。


「シャル!俺たちも戦うぞ!」

「ありがとう!」

「主様!」

どうやらリッターさんも戦いに参加されるようです。

リーズお嬢様の方を確認すると一言

「お願い!」

と返されます。

使い魔(ファミリア)の弱いところですよね、主人の命令というのは。

リッターさんと共にリースお嬢様の隣まで移動します。

どうして少し嬉しそうにされるのですか?

「それでリーズお嬢様。策は?」

「無いわ!」

・ ・ ・ え~と、聞き間違えでしょうか?

「あの、策は?」

「無いわ!アレが相手なら策なんて意味ないわ!」

はい、そうですね。まったくその通りですね。

しかしです!それでも何か策は考えるでしょう?まさかとりあえず突っ込んだのですか?

あれ程考えて行動してくださいと言っていたのに、このタイミングで突っ込んだのですか???

「策ならある!」

「聖さん?」

「豪、お前と私の【オメガ】。全力でヤツに叩き込むわよ!」

「でも、相手が」

「言い訳はいい、さっさとするぞ!」

「は、はい!」

聖さんの勢いに負けて準備をし出す勇者と

「時間稼ぎを頼む」

苦渋の顔で私たちにお願いする聖さん。

当然、聖さんは理解しています。ルビア様相手に時間を稼ぐというのがどういうことなのかを。

死んで来いと命令しているのと同義であると。


「もう、いいかしら?」

返答を待たずしてルビア様の強力な火炎弾が迫ります。

「【アイスウォール】!」

「「!【アイスウォール】!」」

私の咄嗟の【アイスウォール】に反応する形でティファ様とマリー様が追加で【アイスウォール】を縦並びに展開されるも、最後の一枚まで余裕で溶解させられました。

水蒸気が一気に発生して視界を奪います。

「ミューズお嬢様、風を!」

「【ウインドパイル】!」

風の杭が水蒸気を押し退けてルビア様に向かって飛んでいきます。

その後ろをリッターさん、テッド様、フェリックス様が縦並びで追撃に出ています。

「アリフ様、コーラルさん」

2人は私の意思をくみ取ってくれて水蒸気に紛れて左右から挟撃してくださいます。

「シャル様、思い切りお願いします。カグヤお嬢様もお願いします」

「「分かったわ」」

リッターさんの後ろに控えた2人が左右に飛び出し3人で同時に攻撃を仕掛けてもらいますが、リッターさんの攻撃を両手をクロスさせ、他のお2人の攻撃はそのまま受けるルビア様。

腕を払われるだけで3人は吹き飛ばされてしまいますが、水蒸気に潜んだ2人の追撃が首を狙います。

「ぐは・・・」

しかし何の前触れもなく吹き飛ばされてしまうお2人、よく見ると今までは使っていなかった(しまっていた)尻尾が動いています。

「ふっ」

カグヤお嬢様から目を正確に狙った矢が数本撃ち出されますがそれも難なく迎撃されしまいます。

「甘いわ!・・・な!?」

私達への咆哮は驚きに塗り替えられます、カグヤお嬢様の矢を防ぐ為に一瞬視界を遮ったことによってシャル様の接近を見逃してしまったのです。

そしてシャル様の一撃はあらゆる物を砕くことの出来る一撃・・・


「【月衝撃(ルナ・インパクト)】!」


シャル様が今できる限り(質量)を込めて殴りつけた一撃によってルビア様は反対側の客席の壁まで吹き飛んでいきました。


「やったかしら?」

土埃を尾で切り裂いて現れたルビア様はほとんど無傷。

ブンブンと振り回されている尻尾は怒りを表しているようです。

「驚いたわ。まさか私の紅殻を撃ち抜けるなんて本当に驚いたわ」

撃ち抜かれたと言っているわりには何のダメージも無く歩いてこられるルビア様に皆さん呆然とします。

特に撃ち込んだシャル様が一番精神的にダメージを食らっているようです。

アレを食らって平然としているのは反則ではないでしょうか?

元から反則を飛び越えた方ですが、コレはキツイ・・・。

此方の攻撃に有効打が無いというのはもう詰みです。

「驚かせてくれたお礼に私も面白いものを見せてあげる」

そう言うと方手を前に突き出しおもむろに「来なさい」と呟いた瞬間です。

手の前に地面から業火が巻き上がったのです。

躊躇いなくその中に手を突っ込み、引き抜いて一振りされたその手には赤い大斧が握られていました。

自己顕現(デモンズソウル)。貴方達の【オメガ】と同じものよ?」

「うそ!?一瞬で!?」

「あんなの無理よ!」

「すみません、お待たせしました!」

ルビア様の武器が出されるのと同時に聖さん、勇者のオメガの発動が間に合いました!

聖さんは紫の刃に紫の雷を纏わせた刀。

勇者のは形は激しい発光でちゃんと見ることが出来ませんが大きめの剣の様です。

「へえ?間に合ったの。それじゃあ、どちらが強いか確かめましょう?その為に遊んでいたんだから」

そう言っておもむろに斧を振り上げるルビア様。

「豪!全力で行くわよ!」

「おう!」

渾身の一撃を放つために更に力を籠めるお2人。

「【紫電一閃】!」

「【エクスカリバー】!!」

お2人の全力を込めた一撃に対して

「ハッ!」

ガスン、ガスンと簡単に叩き斬ってしまわれました。


本来であればどちらの攻撃も物理で迎撃することは不可能な攻撃ですが、魔力を大量に纏った大斧で強引に叩き斬ったようです。

化け物ですね、せめて受けて小ダメージとかにしていただけないですかね?

此方の心を折る気満々ですね。

「うそ・・・」

私の後ろで聖さんがポツリと呟きました。

勇者も完全に放心していますし、他の方も似たような感じです。

それはそうでしょう。あの一撃をまさか通常攻撃で防ぐなんて誰も思いません。

「この程度?・・・残念」

もう一度振り上げられた大斧には炎が纏っています。

最後の一撃です。

恐らくアレに耐えることは出来ません。

皆が諦めてしまう中、1つだけ動く影がありました。

リッターさんです!

「やらせるかぁぁ!」

リッターさんは大斧が振り下ろされる前に下に入り込み盾で防ぐことに成功しました。

一撃目は盾で防ぐことが出来ましたが、ルビア様はバックステップの後すぐさま一振り。

リッターさんの盾は豆腐の様にペロンと切れてしまいます。

何とか一撃を躱したリッターさんですが、尻尾の追撃は躱せず、此方まで吹き飛ばされてしまいます。

「クロ!お願い!!!」

リーズお嬢様がそう叫ぶのと大斧から飛ばされた業火の刃が私たちの方へ飛ばされたのは殆ど同時でした。

聞いてください、竜はどの物語でも最強クラスなので火力を上げまくったら手が付けられなくなりました。

どうしましょう?

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