100ページ目 お約束
祝!100話達成!!!
すいません。ここまで続けられると思っていなかったので個人で浮かれているだけです。
許して下さい。
現れた魔人?は軽く周りを見渡し余裕の笑みを浮かべながら
「面白そうなことをしているじゃないか、俺も混ぜてくれよ」
と言い放ちました。
「んー、アレは二足歩行のアルマジロでしょうか?」
「アルマジロ?」
「私たちの世界にいる生き物よ。固い外皮を持っていて丸まって外敵から身を守るの」
「でもアイツは防御専門って感じじゃないわね」
「やる気満々だね」
そう言って腰を上げようとするリーズお嬢様達。
「待ってください、この機会に勇者の実践を見せていただきましょう。それに私達では相性が悪そうです」
「相性が悪いってどういうことよ!?クロ」
「あのアルマジロ、外皮?の硬さは相当固そうな上に凹凸が無く、とても滑らかです」
「滑らかだとどうなるの?」
「丸くて硬くて滑らかだと攻撃を受け流しやすいのですよ。特に刺突とか弓は。逆いえば斧とか大剣はまだ戦いやすいと思いますよ?重さで押し潰せますから」
「お腹の部分も硬そうね」
「でも動きは遅そうじゃない?」
「それくらい何か考えるでしょ?的じゃないんだから」
私の話を聞いて各自攻略法を考えておられるようです。
良い傾向ですね。
余裕があるならまずは観察、それから対策、実行です。
以前はとにかく突貫でしたからね、リーズお嬢様は。
「でもそれだとあの勇者も危ないんじゃないの?細い感じの剣と弾を出す武器なんでしょ?」
「大丈夫得ですよシャル様。勇者のステータスはおかしいので力技で押し切れます。何事にも【限度】というもがありますからね。差が開き過ぎていると有利もクソもありません」
「あの勇者はそんなに強いの?」
「神様に選ばれたとか言われている勇者ですからね、きっと余裕で勝ってしまいますよ」
「クロちゃんのいう通り、彼の敵じゃないわね」
「?ならどうしてあの魔人はあんなに余裕そうなの?」
「自分の力を過信しているからでは?もしくはかなりの技巧派で防御に特化しているとかでしょうか?」
「コーラル、アナタならどう攻略する?」
「私ですか?ナイフは効果が薄そうなので魔法主体でしょうか?」
普通に考えればそうですね、相手は見た目では打撃・射撃にはめっぽう強そうです。
ならば残るは魔法ですし、うまい事すれば楽に勝てそうな感じはします。
しかしあの手の部分の殻は厄介そうですね。
内側はココからでは見えませんが外側はピカッピカで別の素材のようにさえ見えます。
拳闘?ですがあの体では動きにくそうです。
と私たちが考察している間も下では何やら舌戦が続いています。
「すみません、聖さん」
「なに?」
「今攻撃してはイケナイのですか?」
「ドラマとかでも自供とかは大人しく聞くものじゃない?それと同じよ」
「無駄ですよねー、敵確定なんですから今のうちにサッサと撃ってしまえば楽そうなのですが」
「えっっと、クロちゃんって小さいのに考え方は悪魔みたいね」
「良く言われますね。様式美ですか、余裕がおありの様で何より」
これじゃあ、魔人側は奇襲してきた意味が無いのでは?
いっそ堂々と真正面から来た方が良かったのでは?
そして某武闘大会よろしくで距離を取り合ってにらみ合います。
この間数分。
戦っていれば有効打の1撃でも入っていそうです。
ちなみに中身を要約すると、
魔族側
・リッターさんが倒されてしまったけれどこの大陸の魔族は再び力を結集して君たちを襲うよ
・まずは最近色々と騒がれている君を●して人間の勢いを削いでやる
・確実にお前を●する為に実力者の俺が来た!
・そしてこの大陸は魔族が完全に支配するのだ!
勇者
・そんなことはさせない!
・絶対に俺がお前たちを止めてみせる!
お互いに自分に酔っていませんか?
よくもまあこんな長い口上を言い合いますね。
っとようやく戦闘が始まりました。
もちろん遠距離可能な勇者の先制攻撃、銃の連射。
片手で変な角度で持って特に狙いも付けずに連射!
当然銃弾は全てアルマジロの体へ!!
勇者補正が自重しない!それともあの勇者はサバゲをやりにやり込んだプロ顔負けのスーパーなプレイヤーなのでしょうか?
私もエアガンを買って撃ってみた事はありますが、まあ当たらない。家の廊下の端から端で撃ってみたけれど狙い通りにはいきません。
会話中も一応相手に銃向けてたし、その時に照準付けてたの?
1発目そうでもその後は無理だよね?明らかに銃の反動で腕がブレてるもの。
勇者の超ステータスでもブレる腕とそれでも命中する不思議!
しかし、見た目通りの硬い体で銃弾をモノともしない魔人。
分かりやすくいうと関節部分以外甲殻のアルマジロ?
背中にもしっかり甲羅をしょってます。
手甲の内から爪?を伸ばしたところを見ると爪で攻撃するようですね。
アルマジロのターン!
勇者、残念ながら連続攻撃ならず。
「弾かれると思っていなかったようね」
「仕方ないですよ聖さん。銃なんてこの世界ではOパーツもいい所です。彼はソチラが趣味の方ですか?」
「そんな話は聞いたこと無いわ」
「補正ですか、面倒な」
「なにが面倒なの?」
「フワっとしたイメージで武器が創れれば後は何だって作れますよ。ミサイルとか撃っちゃイケナイ爆弾とか」
「まさか!?」
「私達では無理ですけど、神様の加護がある彼がやればどうでしょうね。|(やはり消しますか)」
「クロちゃん何か言った?」
「いいね、何も」
笑顔で対応します。
っとアルマジロの攻撃は空中で丸まっての回転の突進。
「普通ですね」
「でも両腕を伸ばしているから爪に当たればダメージになるんじゃないの?」
「でも、あんな単調なの当たらないよ?」
「それなら全身丸めて突進で良くない?」
勇者も余裕の表情で射撃しますが通常でも弾かれるのに更に回転の力が加わっているのですから聞くはずも無し。
とりあえずジャンプで避けようとした瞬間にスピン!
勇者は何とか上を飛び越えるも爪を器用に地面に刺してスピン状態のまま勇者へ特攻!
勇者は爪の部分には当たらなかったようですが伸ばした甲殻にモロに当たってしまい吹き飛ばされました。
YES!
いい調子です、アルマジロさん。
そのまま勇者を●しちゃってください!
私は貴方の味方です。
最初はダメ出し一杯してごめんんさい。
「ねえクロ。アレどうしたらいいの?」
「んー、やられると厄介ですよね、あの戦い方。回転の所為で威力は上がっていますし下手な障害物では簡単に切られてしまいそうですね」
酔わないの?とか見えてるの?とか何で止まらないのは言わないのが様式美。
きっとそういうスキルがあるのでしょう。
あれ?止め方なくないですか???
あの回転、触れたら何でも斬れそうですよ?
スピンしたまま勇者に向かって突撃していくアルマジロ、勇者の方もステータスのおかげか多少のダメージで済んでいるようです。
しかしまさに攻防一体といった感じの攻撃をどう打開されるのか・・・。
ズドンズドンズドン・・・・。
「ぐ、ぐがぁぁぁぁぁぁ・・・」
「うわー、ないわぁー・・・」
思わず言葉使いも素に戻ってしまいます。
何が起きたかですって?
勇者の撃った弾丸が回転中のアルマジロの腕の関節部分(内側で甲羅の無い部分)に当たって腕を引きちぎりました。
「無いってなにがないのよ?」
「リーズお嬢様、普通に考えて下さい。あんなスピードで回転する敵の腕の関節にクリティカルで攻撃が当たる確率がどんなものだと思いますか?しかも両腕なので2か所にです」
「え?普通に凄いじゃない?あんなに速く回転する腕の関節に当てるなんて!」
くっ、このままではリーズお嬢様達もヤツの餌食になってしまいます。
今の戦闘だけで見ているお嬢様達の好感度がずいぶんとアップです。
コーラルさんも感心されています。
その他の方も皆さん勇者に尊敬やら恋慕やらの念を送っています。
当然勇者はフッと不敵な笑みを浮かべています。
「ほんと、あり得ないわよね?」
「聖さん・・・。そうですね、アレには適いませんね」
「私もね、彼に初めて会った時に忠告つもりで手合わせしたのだけれど、私の技の全てがああいう感じで全部無効化されたわ」
「流石は神様のお力、ですね。気が付きました?あの銃、装填数限界超えて普通に撃たれてますよ?」
「嘘!?」
「生徒との戦いのときは試合毎に補充する姿勢を見せていましたが、今はリロードも撃鉄を起こす動作もしていません。見た目はリボルバー式の古い感じのする銃の様ですが中身はフルオート可能な最新銃なのでしょうか?この流れですとマシンガン並みの高速連射やレールガンなどの最新兵器にもなりそうですね。私達が彼から奪って使う場合のみ使い難い旧式銃になると言った感じですか?」
そのうちロケットランチャー並みの爆発する弾丸も撃ちそうな勢いです。
強敵が現れればその分インフレですか、手の付けようがないですね。
「彼、この後どうすればいいと思う?」
「どうもこうも出来なくないですか?そうですね・・・彼よりも高性能な勇者なりなんなりが現れて勇者の鼻っ柱をへし折ってくれることを期待するしかないのではないですか?」
「そいつがどうしようもない悪党だったら?」
「詰みますね」
「そうだとどうなるの?」
「その方の進むシナリオ次第ではないですか?簡単に言うと未来の事なので分かりません」
「それで、貴女はどうするの?貴女のご主人様も惚れる数秒前って感じだけど?」
「それはこの後のイベント次第でしょうか?」
「え、イベント?」
勇者は勝ち誇った顔で、「俺に戦いを挑んだのが間違いだったな」的な事を話しています。
周りも勇者の大逆転劇に酔っています。
そして勇者が引き金を引こうとした瞬間、大きな音がと衝撃が訓練場に響き渡りました。
噛ませ犬の頑張る時間は終わって本命が降ってきました。
背は小さいですが体はしっかりと発育していて紅いドレスを纏った少女です。
うん、勇者は〇リコンですね?
いえ、実はロリ体形で巨乳の年上が好みなのかもしれません。
こんなイベント中に現れる美女!コレはもう勇者の被害者でしかありません。
と勇者の性癖の考察は置いておいて降ってきた少女?はアルマジロの甲羅を易々と踏み抜いていました。
それも納得です、少女の人間でない部分を見れば何となく予想もつきます。
頭には立派な角が後方へ向かって生え、背中からは蝙蝠の様な羽が1対、腰辺りから太めの服と同じ色をした尻尾が生えています。
結論、人化したドラゴンですよね?
聖さんの方を確認するとわなわなと震えています。
新しいヒロイン登場に焦っている!訳は無いですね。
恐らく彼女の事を知っているのでしょう。
冷や汗もかいています。
「コレをたった数発で戦えないようにするなんて流石、噂の勇者様ね?」
「目的は何だ?」
「私の相手をしてくれる方がいなくなっちゃったから、してくれそうな人のとこにお邪魔してるだけ」
「そうか、なら望み通り相手してやるよ!」
「止めろ!」
少女へ突っ込む勇者!聖さんが叫ぼうとも勇者の今のテンションでは聞こえない。
きっとこの後のイベントの事でも考えて・・・流石にそれは無いですね。
あの方、勇者のステータスの2倍以上はありますし、勇者も相手のステータスを調べるスキルを持っていますから確認して自己犠牲の精神で挑んでくれたに違いありません。
結果、当然勇者はボコボコにされ少女に頭を掴まれて支えられている状態です。
周りの動揺も激しいです、一部は既に恐慌一歩手前の感じもしますね。
それほど【勇者、手も足も出ずフルボッコ】は周りにとって衝撃的だったのです。
その調子です、そのまま息の根を止めて飛び去ってください!
「何でだ?何で神様から力をもらった力が通用しない?」
何故だか分かりませんが、勇者の零した呟きがしっかりと聴き取れます?
神様の演出ですか?
そうですね、何かブツブツ言っていて急に幕引きなら周りには意味が分かりませんし盛り上がりもしません。
周りも助けに入れませんし、勇者お得意の仲間が倒れてパワーアップも使いにくいのでしょう。
おっと少女も何か話されるようです。
ストーリーを理解する為にはしっかりと聞いておかないと、少女の方も拡声して下さいね。
「神からもらった力?コレは異なことを。そもそもドラゴンとは神の一種。貴様等人間が私たちの眷属であるる下級のドラゴンを屠りモンスターの枠に押し込んでいるだけよ?神の玩具が神に勝てるはずが無いじゃない?」
「こま?俺が・・・駒!?」
「違うの?コッチに来ると時に使命を授かったりしなかったの?それとも対応が面倒だから適当にココに放り込まれたのかしら?調子に乗っていると貴方みたいに誰彼構わず噛みついてあっさりと返り討ちにあうもの」
「アンタ・・・何者だ?」
「私?私はルビア。ルビア・ジェノ・バハムート。最強の赤き竜よ!」
ついでに都合よく開始からちょうど一年。
何となくで書き初めて、定期更新できればいいなぁとか甘い考えで書き出して不定期ながらも気が付けば開始から一年です。
他の方が300話以上書いておられるのを見てどこからそんなにネタが出てくるのだろうと思うようになった今日この頃です。
様式美。本来は形式美というそうで、しっかりとした別の意味がありますが、ここではこのネタにはこの返しみたいなノリでお願いします。
要するにお約束です。




